[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第202回】恒例企画!「ポタ研2018冬」で見つけた “高橋敦的” 注目アイテムランキング
【第1位】自作平面駆動型ヘッドホン「水面」最終形態!
「Music With 規格外」ブースに展示され進化し続けてきた、ドライバーから何から完全自作の平面駆動型ヘッドホン。制作者曰く「この形のものとしてはやり尽くした」とのことで、今回展示バージョンが最終形とのことだ。追い続けてきた身としては寂しくはあるが、しかし音を聴けば「やり尽くした」という言葉にも納得だ。
ボーカルのあまりにも強大な存在感、生々しさ、説得力。なのに他の楽器の存在感も全く損なわれていないし、それらの手触りや手応えもしっかりしている。左右の空間に帯域的な上下とスペースにとにかく余裕があり、ボーカルは真ん中に、アコギは左に、ベースは底に、とそれぞれの居場所で存在感を発揮。お互いを邪魔せず、それでいてお互いから広がる響きは馴染みあっている。そんな理想的な関係性だ。
その音を実現した改良点としては「マグネットの個数を従来の倍にして磁束密度を1.5倍に」「コイルは個数を減らしながらもより細い線で巻くことで巻き数を確保」といったところを挙げてくれた。
しかし「より細い線で巻く」と言うのは簡単だが、0.07mmという髪の毛よりも細い線の手巻きにはこれまでも苦労していたというのに、それをさら0.05mmにまで細くしたため、さらに苦労して時間を費やすことになったとのこと。なぜそこまでして巻くのか………。
いつになるかは断言できないが、次の出展は完全新作の予定だそうだ。期待して待つ!
高橋敦 TAKAHASHI,Atsushi 趣味も仕事も文章作成。仕事としての文章作成はオーディオ関連が主。他の趣味は読書、音楽鑑賞、アニメ鑑賞、映画鑑賞、エレクトリック・ギターの演奏と整備、猫の溺愛など。趣味を仕事に生かし仕事を趣味に生かして日々活動中。 |
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