[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第202回】恒例企画!「ポタ研2018冬」で見つけた “高橋敦的” 注目アイテムランキング
【第3位】地味に嬉しい変換アイテム!Brise Audio「UPG001CONV」
ご存知の通り、ポータブルオーディオにおけるバランス駆動の出力端子は2.5mmと4.4mmが並存している状況。積極的に使いたくなくても、現実問題として両者を仲介する各種変換ケーブルが必要になる場面もある。それがようやく充実してきた印象だ。
今回の注目新製品としては、Brise Audio「UPG001CONV」シリーズの、2.5mmバランス駆動や3.5mmシングルエンド駆動のプレーヤー側端子と4.4mmのイヤホンやヘッドホンを接続するための変換ケーブルが登場した。
変換ケーブルに1万2000円というのは悩ましいかもだが、Brise Audioのクオリティ、持っておけば便利、かつ度々買い換えるようなものでもないということを考えれば、持っておいて損はなさそうなアイテムだ。
【第2位】プラットフォーム化を目指す!final Makeシリーズ
finalがクラウドファンディングで進めている、フィルター交換でサウンドをカスタマイズして“自分だけの音を見つけられる”イヤホン「Make」シリーズ(関連ニュース)。その試作実機の試聴が整理券制で行われ、盛況を博していた。
音については、今回の試聴会のアンケート内容も受けてまだまだこれから詰めていくとのこともあり、ユーザーにサウンドカスタマイズしてもらう前提の製品でもあることから、今回はすっ飛ばしておこう。ここではブースの方に聞かせていただいた情報をいくつか紹介。
まず、MMCX端子。同社の既存製品では定評ある海外メーカーのパーツを採用していたが、それでも同社基準では、入荷したそれをさらに選別する工程が必要だったとのこと。そこでこのMakeシリーズに合わせ、新たに自社製MMCX端子を開発中とのことだ。今回展示の試作機には間に合わなかったが、Makeシリーズの製品版、そしてEシリーズ上位モデルに採用予定とのこと。
さて「ハイブリッドのMake 2が気になるんだけど、ハウジングのルックスはマットブラックのMake 3が好み……」なんて方もいることだろう。となれば思いつくのは、「Make 3のハウジングにMake 2の中身を入れるみたいな入れ替えってできるの?」というアイデア。
可能か聞いてみたところ、「ハウジングとモジュール化した中身の形状はシリーズ共通なので入れ替えは可能」「しかし両面テープでの固定を剥がして入れ替えることになり、その際には破損の恐れもある。実行するなら自己責任で…」とのことだった。参考までに。
そして「将来的な構想としては」という前置きだったが、独自チューニングのMakeシリーズを小ロット、例えば100個単位くらいで受注生産できるようにしてみたい、なんてお話も!実現すれば例えば「ミュージシャン本人監修サウンドイヤホン」みたいなグッズ展開のハードルも低くなるかも?
そういったことも含め、一発ネタではなく長期的な「プラットフォーム」としてMakeシリーズを育てていきたいというのが、finalの目指す大きなところのようだ。期待以上に面白いプロジェクトになりそう。
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