HOME > レビュー > ワイヤレス化で開放感マシマシ! “耳を塞がないBTイヤホン”「ambie wireless」体験速報

<山本敦のAV進化論 第156回>

ワイヤレス化で開放感マシマシ! “耳を塞がないBTイヤホン”「ambie wireless」体験速報

公開日 2018/04/05 08:00 山本 敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE


リモコンは両側のバンド部分に搭載した。音楽再生やハンズフリー通話のコントロールができる。通常、ネックバンドスタイルのイヤホンを使っていると、リモコンのボタン操作が手探りになりがちだが、ambie wirelessはバンドが柔らかいので、自分が操作しやすいポジションにネックバンドをぐいっと引き寄せてからボタンが押せる。左側にプラス・マイナスの音量ボタンを配置しているが、触感で識別しやすいようプラス側に突起を付けている。

両側のバンド部に操作用ボタンを装備

NFCに対応するスマホとのペアリングはワンタッチ。右側先端の再生/一時停止ボタンを長押しすると、ペアリングされているスマホのボイスアシスタントが起動する。着信すると本体が震えて知らせるバイブレーション機能も搭載した。バッテリーは連続再生が約6時間。重さは約27gと軽快なワイヤレスリスニングを実現する。

筆者はワイヤードのambieを所有しているが、掃除など家事をしながら、あるいは夏の暑い時期に活用することが多かった。まわりの音に注意を向けながら音楽も心地よい音量で楽しめるし、イヤーピースで耳を塞ぐことによる蒸れからも解放される。

今回ワイヤレスになったので、ケーブルやイヤーピースに由来するタッチノイズとも縁を切れた。だが、耳に挟むイヤカフスタイルなので、筆者はあまり気にならないが、長時間身に着けているとストレスに感じるという方もいるかもしれない。購入を検討される場合は、店頭の展示機などで試着してみることをおすすめする。

有線モデルとワイヤレスモデルの音はXperia XZ1と組み合わせて比較した。なおBluetoothのコーデックはSBCのみの対応になる。

ワイヤレスモデルも有線のambieと同様、開放感あふれる音楽リスニング体験をそのまま踏襲している。有線モデルと同じように、やはりボーカルの明瞭度が高いので、歌ものの楽曲が好みという方には楽しく聴けるイヤホンだ。静かな環境でデスクワークに集中しながら、インスト系の音楽をBGMっぽく聴く使い方にもよくハマる。ただし例えばジャズのピアノトリオの演奏は、ピアノのメロディは明瞭に聞こえるものの、ドラムとベースの音については輪郭がフォローできる程度になるので、シビアなリスニングを楽しむ時には別のイヤホンやヘッドホンと使い分けながら楽しみたい。

とはいえ、有線版に比べるとワイヤレスのambieは若干低音の量感がアップし、中低域のつながりが良くなっていると感じた。静かな環境で楽しむぶんには低いリズム音もしっかり響いてくる手応えが得られる。ワイヤレスイヤホンなので、外出先で聴くことを想定したチューニングに変えているのかもしれない。ポップスやEDMの楽曲を聴きながら楽しむジョギングも、より軽快にステップを運べた。タッチノイズが発生しないのもうれしい。

音楽を聴いていないときはフックのような形状になっているイヤホンをクロスさせ、ペンダントのように胸元にぶら下げておける。毎回ケースに入れてポケットにしまう必要がある完全ワイヤレスイヤホンより携帯性がよく、スポーツシーンでは本機を積極的に選びたくなる。

イヤホン同士を引っ掛けることで、ぶら下げていても邪魔にならない

実際、いつも身に着けていたくなるほど装着感がとても良いので、ambie wirelessはアウトドアで使う機会も増えると思う。だがその構造上、どうしても聴いている音楽が外に漏れるので、静かなカフェや満員電車で使う時には周りに配慮してボリュームを下げたり、なるべく静かな曲を選んで聴くよう配慮したほうがいいだろう。屋外を歩いたり、走ったりしながら使う時にも通常のイヤホンを使う場合と同様、周囲の安全に気を配りながら使うことをおすすめしたい。

ともあれ、このambie独自の開放的なリスニング感が1万円台前半のワイヤレスイヤホンで楽しめるようになったことを素直に喜びたい。完全ワイヤレスバージョンにも期待したいところだが、本体にストレージと音楽プレーヤー機能を持たせ、スタンドアロンで音楽再生に使えるスポーツタイプの「ワイヤレスイヤカフ」などもぜひほしい。ambieシリーズのさらなるバリエーション拡大に早くも期待が膨らんできた。

(山本 敦)

前へ 1 2

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

トピック: