映画を楽しむための多彩な機能も搭載
デノンのサウンドバー「HEOS HomeCinema」は、映画はもちろん音楽ストリーミングとも相性抜群
まずはブルーノ・マーズの最新アルバム『24K Magic』を聴くと、男性ボーカルの歌声から始まるイントロは細部までしっかり描かれて見通しも良い。打ち込みのリズムの先鋭さ、音の純度の高さも抜群だ。
ジャンルを変えてダイアナ・クラールの『California Dreamin'』を聴いても、骨太で艷やかなボーカルの湿度感、ピアノの質感などを見事に引き出してくれる。サウンドバーという形状以上にスケール感を備えるのも秀逸だ。一方、サブウーファーの低音はやや強めと感じた。リスニング環境に合わせて、アプリの「サウンドオプション」からサブウーファーの音量を調整するといいだろう。
本機にUSBメモリーを直接接続してのハイレゾ再生も可能。ここでは『Uptown Funk feat.Bruno Mars』を聴いたが、ハイレゾらしいクリアネスと高解像度に満足する。こうした音調はストリーミングでは味わえないものであり、ひいてはHEOS HomeCinemaがハイレゾならではの情報量を引き出す再現性を備えているということだ。ハイレゾとストリーミングをシーンや気分に応じて使い分けるのも楽しいだろう。
■映画を楽しむための多彩な機能も搭載
続いて外部入力でUltra HD Blu-rayのサウンドも検証していこう。HEOS HomeCinemaの映像コンテンツ再生では、「サウンドモード」からMusic / Movieが選べるほか、「ダイアログエンハンサー」「ナイトモード」も選択可能だ。
まずは『ラ・ラ・ランド』から視聴を始める。ミュージカルドラマということでサウンドモード「Music」を選択してみたが、本作の音楽の良さ、音の良さを申し分なく再現してくれる。例えばチャプター1の高速道路のダンスシーンでは、音楽の細かな表現に加えて、奥行き再現も含めて映画のスケール感を十二分に表現してくれる。
ミアのオーディションから始まるチャプター2では、セリフの聴きやすさを調整できるダイアログエンハンサーも試してみた。ダイアログエンハンサーは声の部分のみボリュームをアップしてくれるのだが、このシーンでは“Medium”のセッティングがマッチ。全体のボリューム大きめで視聴するなら“Low”でもバランスが取れるだろう。
続いてアクション大作から『ダンケルク』を、サウンドモード「Movie」に設定して視聴。冒頭シーンの空からビラの舞う音の移動感、そして鈍く響く銃声の生々しさなど臨場感、そして緊迫感まで引き出している。このようなストイックな音響空間は、デノンのAVアンプを彷彿とさせる。
『ブレードランナー 2049』でチャプター5の街の雑踏を見ても、緻密な音の作り込みの意図を聴き取ることができる。スピーカーとしての音の分解能の高さを改めて実感させられると共に、2ch再生ながら見通し良い音場を再現してくれることにも好感を持った。飛行シーンでエンジンが唸る重厚な低音など、映画らしいダイナミックな表現も十分に通用する。
◇
HEOS HomeCinemaは、スピーカーとしての音の良さをまず追求した上で、音楽・映画を快適に楽しめる機能性を盛り込んだ製品と言える。映画を臨場感溢れるサウンドで楽しむことに加えて、音楽ストリーミングをカジュアルかつ良い音で愉しみたいという方にもお薦めできるだろう。高音質のサウンドと共にいま、改めてサウンドバーに求められる機能を作り上げたモデルとして、「HEOS HomeCinema」の提案は素晴らしいと思う。
(折原一也)
ジャンルを変えてダイアナ・クラールの『California Dreamin'』を聴いても、骨太で艷やかなボーカルの湿度感、ピアノの質感などを見事に引き出してくれる。サウンドバーという形状以上にスケール感を備えるのも秀逸だ。一方、サブウーファーの低音はやや強めと感じた。リスニング環境に合わせて、アプリの「サウンドオプション」からサブウーファーの音量を調整するといいだろう。
本機にUSBメモリーを直接接続してのハイレゾ再生も可能。ここでは『Uptown Funk feat.Bruno Mars』を聴いたが、ハイレゾらしいクリアネスと高解像度に満足する。こうした音調はストリーミングでは味わえないものであり、ひいてはHEOS HomeCinemaがハイレゾならではの情報量を引き出す再現性を備えているということだ。ハイレゾとストリーミングをシーンや気分に応じて使い分けるのも楽しいだろう。
■映画を楽しむための多彩な機能も搭載
続いて外部入力でUltra HD Blu-rayのサウンドも検証していこう。HEOS HomeCinemaの映像コンテンツ再生では、「サウンドモード」からMusic / Movieが選べるほか、「ダイアログエンハンサー」「ナイトモード」も選択可能だ。
まずは『ラ・ラ・ランド』から視聴を始める。ミュージカルドラマということでサウンドモード「Music」を選択してみたが、本作の音楽の良さ、音の良さを申し分なく再現してくれる。例えばチャプター1の高速道路のダンスシーンでは、音楽の細かな表現に加えて、奥行き再現も含めて映画のスケール感を十二分に表現してくれる。
ミアのオーディションから始まるチャプター2では、セリフの聴きやすさを調整できるダイアログエンハンサーも試してみた。ダイアログエンハンサーは声の部分のみボリュームをアップしてくれるのだが、このシーンでは“Medium”のセッティングがマッチ。全体のボリューム大きめで視聴するなら“Low”でもバランスが取れるだろう。
続いてアクション大作から『ダンケルク』を、サウンドモード「Movie」に設定して視聴。冒頭シーンの空からビラの舞う音の移動感、そして鈍く響く銃声の生々しさなど臨場感、そして緊迫感まで引き出している。このようなストイックな音響空間は、デノンのAVアンプを彷彿とさせる。
『ブレードランナー 2049』でチャプター5の街の雑踏を見ても、緻密な音の作り込みの意図を聴き取ることができる。スピーカーとしての音の分解能の高さを改めて実感させられると共に、2ch再生ながら見通し良い音場を再現してくれることにも好感を持った。飛行シーンでエンジンが唸る重厚な低音など、映画らしいダイナミックな表現も十分に通用する。
HEOS HomeCinemaは、スピーカーとしての音の良さをまず追求した上で、音楽・映画を快適に楽しめる機能性を盛り込んだ製品と言える。映画を臨場感溢れるサウンドで楽しむことに加えて、音楽ストリーミングをカジュアルかつ良い音で愉しみたいという方にもお薦めできるだろう。高音質のサウンドと共にいま、改めてサウンドバーに求められる機能を作り上げたモデルとして、「HEOS HomeCinema」の提案は素晴らしいと思う。
(折原一也)