【特別企画】オラソニック独自開発の画期的なアイテム
愛用システムを“音質最優先”でBluetooth対応に! 「NA-BTR1」はオーディオファン待望のレシーバーだ
後日、オラソニックのエンジニアから話を聞いたところによると、社内のスタッフは単品コンポの世代が多く、そんな彼らが高音質な「スマートフォンでオーディオ」を楽しみたいと考えたところから本製品の企画が始まったそうだ。
先述したとおり、本製品のBluetoothモジュールは、Bluetoothスピーカー「IA-BT7」開発時にできたもの。開発当時時点で手に入るBluetoothモジュールは台湾製や中国製など、比較的安価で手に入れやすい反面、音質に考慮したものは皆無で、自社開発を決定したらしい。そこには、オラソニックの第2ステージの始まりを記念する意気込みもあったようだ。よくよく考えてみると、数あるBluetoothオーディオ製品でも自社開発のBluetoothモジュールを搭載したものはほぼ存在しないはずで、これは画期的なことだ。
しかも、本製品をレビューしていて欠点らしい欠点が見つけられなかったのもすごいところ。あえて要望をいえば、天井部にあるLEDは接続方式によって色が変われば便利だろう。そのくらい完成度が高い。
また関連製品として、同社から新たに発売されたシステムコンポーネント「Mariage Elle」をご紹介したい。本製品は、先に発売されているNANOCOMPOのCDプレーヤー「NANO-CD1」とUSB DAC内蔵プリメインアンプ「NANO-UA1a」に、コストパフォーマンスの高さで人気の英国MONITOR AUDIO社のスピーカー「Radius Series 90」を組み合わせたセットだ。
このセットは、本項で紹介したNA-BTR1も同梱されている。システムコンポーネントと書いたが、実際には定評のある製品を上手に組み合わせたオーディオセットであり、その疑いようのない実力に高品位なBluetooth再生の利便性をプラスしている。日常の音楽ライフを豊かに彩ってくれる、こちらもあわせて注目していただきたい。
最後に、繰り返しになるが、今まで同様の機能を持つBluetoothレシーバーはPC周辺機器メーカーなどからいくつも出ていたが、あくまでもBluetoothレシーバーとしての機能を実現しただけであり、音質を追求したものは皆無だった。しかし、NA-BTR1の登場によって、ついに音質を探求するピュアオーディオファンのお目に叶うものが出てきたと言える。
正直なところ筆者も、最初はあくまでも利便性が向上するアイテムくらいにしか思っていなかったのだが、実際に使ってみてまさかここまで音が良いとは驚いた。本機を導入すれば、自身のオーディオ環境に手軽にワイヤレス機能を追加し、スマートフォンでしか聴けないストリーミングサービスなどや新しい再生手法を体験できる。NA-BTR1は、ボディは小さいが、オーディオ界にとっては大きなエポックメイキングとなる製品だ。
(特別企画 協力:株式会社インターアクション)