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深くパワフルな低音と実体感あるサウンドを実現

ファブリックの上質デザインと最新性能を両立。SOL REPUBLICのBTイヤホン「SHADOW FUSION」レビュー

公開日 2019/03/04 06:30 折原一也
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実際に製品を身につけてみると、何より首にかけていても気にならない軽量さ、そして何より“ラフに扱って良い”と思わせる取り回しの良さが気に入った。特に厚着でコートを着ている冬場にも身軽に使いやすく、またIPX5の防水性能も備えているのでランニング用としても通用する。

軽くて装着感も高く、運動時にも使える

イヤホン本体には9.2mmドライバーを搭載、筐体は耳穴にフィットするように角度が付けられていて、装着感はもちろん、遮音性もなかなか良い。イヤーピースは柔らかく、標準で付いているものを含めてXS/S/M/Lの4サイズを付属する。

筐体は耳穴にフィットするよう角度があり、装着感と遮音性を両立する

ただし、Lサイズは相応に大きいので、僕が身につけたのは結局Mサイズだった。最小サイズのXSのイヤーピースは耳の小さな女性や子供でも身につけられるほどのサイズ感と思うので、特に市販のものが合わなかった人にも試してみてほしい。

実体感あるボーカルと、鈍く音圧のある低音。これぞSOL REPUBLICサウンド

それでは実際に、iPhoneと組み合わせて「SHADOW FUSION」のサウンドを最新楽曲と共に聴き込んでみよう。

まず宇多田ヒカル&Skrillexの「Face My Fears (Japanese Version)」を聴くと、適度に硬質なハリのあるピアノと、立ち上がりがシャープで実体感を持って響く女性ボーカルが印象的だ。そして重々しい低音と鈍く音圧感を伴って打ち込むビートが、SOL REPUBLICらしいサウンドだ。

SOL REPUBLICらしい、実体感あるボーカルやギターの立ち上がり、ディープで押し出し感のある重低音を再生

レディ・ガガとブラッドリー・クーパーによる「シャロウ 〜『アリー/スター誕生』 愛のうた」は、アコースティック・ギターと共にライブの歓声から始まる楽曲だが、ギターの音の立ち上がりも実体感があり、男性ボーカルも輪郭を明瞭に持ち出す。レディ・ガガの歌声は、声の張り出しの明確さを、リッチな重低音の響きと共に描き出す。

SOL REPUBLICは米国発のブランドらしく、ジャンルとして相性の良さを感じるのはダンス系ミュージック。ブルーノ・マーズの「24K Magic」を聴くと、空間を音を満たすような密度感と音の通りの良さ、ダイナミックに立ち上がる音の躍動感、ディープさと共に押し出しを持った重低音に包み込まれるような体感があり、SOL REPUBLICの本領発揮といった感覚だ。

ここでプレーヤーをハイレゾスマホ「GRANBEAT」に変更し、同じ曲をaptXコーデックで聴き込んでみた。宇多田ヒカル & Skrillexの「Face My Fears (Japanese Version)」はピアノの音の質感もしっかりと出ると共に、更に声の立ち上がりも鮮明さを増す。音の“止まり”が良くなり、個々の音も空間の中での立ち上がりもシャープになる。

aptXコーデックとの相性抜群。さらに質感が高まり、より鮮明に見通し良いサウンドを楽しめる

「シャロウ 〜『アリー/スター誕生』 愛のうた」ではギターの音の生々しさ、そしてライブの歓声の通りも良い。「24K Magic」は、より個々の音のクリアネスを丁寧に引き出すイメージ。SHADOW FUSION本来の実力を発揮させるという目的では、aptX対応スマホでのリスニングを推奨したい。



SOL REPUBLICは、ブランドコンセプトからライフスタイル志向を掲げているが、特に最近の欧米のヘッドホンブランドのトレンドとして、ファブリック素材の採用が相次いでいると思う。これはワイヤレスイヤホンが音楽リスニング、そしてデジタルガジェットという方向性から、ライフスタイルに溶け込む“アクセサリー”のように、メジャー化が既に始まっているという事だろう。

そんな欧米のイヤホンシーンの最新トレンドを備えた「SHADOW FUSION」は、今後の日本のイヤホントレンドの方向性を示したモデルになると言えるだろう。日本のオーディオファンにもぜひ試してみてほしい。

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