【特別企画】高い開発力を誇る新鋭ブランドの注目機
これがDAPの新基準! HiBy「R6Pro」「R3」レビュー、 “必聴” の理由とは?
■サイズから想像できないサウンドを聴かせてくれるR3
続いてR3を聴く。ヘッドホンはVictorブランドの「HA-WM90」を組み合わせ、アンバランス接続で試聴。音が出た瞬間に感じるのは背景の静けさ。S/Nが良くバックグラウンドが沈み込むことで、繊細な音が溢れ出し、ダイナミックレンジの高さが躍動感を生む。
ESS ES9028Q2M DACチップを使用し、S/N比 117dB、THD 0.002%のスペック値に偽りなく、このサイズのこの価格帯のプレーヤーとしては基本性能の高さが際立つ。ハイレゾ音源を、空気感が濃く感じられるほど、きちんと「ハイレゾクオリティ」を楽しめる、貴重なコンパクトプレーヤーといっても過言ではないだろう。
音質傾向として感心したのは、低域の豊かさ。高解像度で質感を保ちつつ、湧き上がるように量感豊かで雄大な低域は、このクラスのコンパクトモデルとしては突出。アジア圏で好まれるテイストで、やや過多に感じるユーザーもいるかもしれないが、高密度なハイレゾ音源と相性が良く、特にDSDの粘りを引き出してくれるのも頼もしい。
同ブランド製品で最もコンパクトな部類に入る本機では、Bluetoothレシーバー機能を利用したいユーザーも多いと思われ、その音質は気になるところ。AndroidスマホとaptX接続してYouTubeのミュージックビデオで確認すると、元々のクオリティが今ひとつな上圧縮により情報が欠落している音源といえども、本機のS/Nの良さや豊かな低域表現能力で生まれ変わったように聴こえる。特にステージの臨場感は、スマホ本体で聴くのとは桁違いの体験。スマホの音を改善するのにも本機は大いに活躍するだろう。
◇
GUIは日本語表記に若干違和感を覚える部分もあるが、大きな問題はなくご愛嬌。筐体の品位、レスポンスの良さなどは最高クラスで、もはや、ひと昔前の「中華プレーヤー」の面影は無い。むしろ、多機能で使い勝手が良く、同ブランドが掲げる「Easy of Use is Not Optional(使いやすさはオプションではない)」に共感を覚える。
また肝心の音質面でも、スペックの高さだけでなく、ハイファイとしての基礎体力を備え、その能力を活かして同社が掲げる「Make Music More Musical(音楽をもっと音楽的に)」を体現しているのも感心させられる。
ハイエンドの「R6 Pro」とコンパクトな「R3」、どちらもクラス最高峰のクオリティとコストパフォーマンスを感じさせるモデルとして、注目を集めそうだ。
(鴻池賢三)
特別企画 協力:飯田ピアノ
続いてR3を聴く。ヘッドホンはVictorブランドの「HA-WM90」を組み合わせ、アンバランス接続で試聴。音が出た瞬間に感じるのは背景の静けさ。S/Nが良くバックグラウンドが沈み込むことで、繊細な音が溢れ出し、ダイナミックレンジの高さが躍動感を生む。
ESS ES9028Q2M DACチップを使用し、S/N比 117dB、THD 0.002%のスペック値に偽りなく、このサイズのこの価格帯のプレーヤーとしては基本性能の高さが際立つ。ハイレゾ音源を、空気感が濃く感じられるほど、きちんと「ハイレゾクオリティ」を楽しめる、貴重なコンパクトプレーヤーといっても過言ではないだろう。
音質傾向として感心したのは、低域の豊かさ。高解像度で質感を保ちつつ、湧き上がるように量感豊かで雄大な低域は、このクラスのコンパクトモデルとしては突出。アジア圏で好まれるテイストで、やや過多に感じるユーザーもいるかもしれないが、高密度なハイレゾ音源と相性が良く、特にDSDの粘りを引き出してくれるのも頼もしい。
同ブランド製品で最もコンパクトな部類に入る本機では、Bluetoothレシーバー機能を利用したいユーザーも多いと思われ、その音質は気になるところ。AndroidスマホとaptX接続してYouTubeのミュージックビデオで確認すると、元々のクオリティが今ひとつな上圧縮により情報が欠落している音源といえども、本機のS/Nの良さや豊かな低域表現能力で生まれ変わったように聴こえる。特にステージの臨場感は、スマホ本体で聴くのとは桁違いの体験。スマホの音を改善するのにも本機は大いに活躍するだろう。
GUIは日本語表記に若干違和感を覚える部分もあるが、大きな問題はなくご愛嬌。筐体の品位、レスポンスの良さなどは最高クラスで、もはや、ひと昔前の「中華プレーヤー」の面影は無い。むしろ、多機能で使い勝手が良く、同ブランドが掲げる「Easy of Use is Not Optional(使いやすさはオプションではない)」に共感を覚える。
また肝心の音質面でも、スペックの高さだけでなく、ハイファイとしての基礎体力を備え、その能力を活かして同社が掲げる「Make Music More Musical(音楽をもっと音楽的に)」を体現しているのも感心させられる。
ハイエンドの「R6 Pro」とコンパクトな「R3」、どちらもクラス最高峰のクオリティとコストパフォーマンスを感じさせるモデルとして、注目を集めそうだ。
(鴻池賢三)
特別企画 協力:飯田ピアノ