【特別企画】HDR性能をブラッシュアップ
人気モデルがさらに進化、これぞ高画質4K/HDRプロジェクター! エプソン「EH-TW8400/W」レビュー
高画質ホームシアターの必需品、4K/HDR対応プロジェクターが普及してきた。4K黎明期を牽引したレーザー光源搭載のエプソン「EH-LS10500」をはじめ、ハイエンドからエントリーまで数多くのモデルが市場を賑わせている。
では、AVファン向けに画質を妥協せず、かつ価格とのバランスが取れたコスパの高いグレードとはどこだろうか? 筆者は、成熟が進み価格もこなれた30万円前後のミドルクラスを挙げたい。エプソンの「EH-TW8400」(299,980円前後)、「EH-TW8400W」(329,980円前後)は、まさにその価格帯で真正面からAVファンの求める高画質化に挑んだ注目モデルだ。
■HDR性能をブラッシュアップ、HLG対応も実現
EH-TW8400/Wの表示デバイスは3LCD方式を活かしたフルHDの3パネルで、「4Kエンハンスメントテクノロジー」によるサブピクセル方式で4K信号を表示する。DLPも類似する技術で疑似4K化しているが、時間軸での分割処理が入るのが弱点。3LCDでは時間軸の分割をしないため、カラーの明るさも白の明るさも同じで色割れの心配もない。効果のほどは先代「EH-TW8300」「EH-TW8300W」の評価の高さが実証している。
そのEH-TW8300/Wからは、スペック面のブラッシュアップが行われている。まず一つはランプの輝度スペックが前機種の2,500lmから2,600lmにアップしたこと。そして “2019年仕様” として重要なのが、HDRフォーマットで新たにHLG信号にも対応したことだ。
さらにHDMIは4K/60p対応で、有線接続なら18Gbps伝送もサポートする(ワイヤレス時は4K/24p/HDRまで)。HDMI端子が2系統ともHDCP2.2対応になった事もポイントだ。
その上で、100万:1という高コントラスト比、上下96%左右47%のレンズシフトといった高評価に繋がる仕様は前モデルから踏襲。4K/HDR対応プロジェクターの中級モデルとして、実に丁寧に作り込まれている。
また機能面では、HDR作品の視聴に向けて “HDR設定” のメニュー項目を強化。ダイナミックレンジ設定として1〜16の数値でPQ/HLGカーブを調整できる。HDR信号に対応した輝度調整機能が追加して、ばらつきの多いHDR映像にもしっかり対処方法を用意してきた。
なお、製品名に「W」が入るかどうかは、ワイヤレス対応/非対応モデルの違いとなっている。EH-TW8300Wはワイヤレス対応モデルで、同梱される「WirelessHDトランスミッター」を使用すれば部屋中にケーブルを引き回すことなく、スマートにプロジェクターを設置することができる。この利便性の高さも、日本のホームシアターを知るエプソン製ならではの特徴と言えるだろう。
■豊かな色再現性と巧みな光の表現、4K/HDR作品をとことん楽しめる
それでは、さっそくEH-TW8400/Wの実力を確認していこう。
まずチェックすべきは、本機には映画に向けた映像モードとして「シネマ」「デジタルシネマ」の2つが用意されていること。幾つかのUltra HD Blu-rayを視聴しつつ確認すると、「シネマ」の方は色域で色が濃く赤色が強め。一方の「デジタルシネマ」はやや色温度の低いトーンと、他モデルで見られる同モードとは逆の印象となっていた。今回の作品視聴では、各作品とも「デジタルシネマ」をリファレンスとしている。
もう一つ、「ブライトシネマ」設定の活用も考えておきたい。明るく鮮やかな映像で上映するための設定とも言える「ブライトシネマ」だが、画面の明るさを重視した「ダイナミック」よりも、色バランスを崩さずに鮮やかさを増している。このため、部屋の明かりをつけたまま視聴するなら「ブライトシネマ」の設定がオススメ。向上した輝度スペックを体験する目的でも、「ブライトシネマ」はぜひチェックしてみてほしい。
では、AVファン向けに画質を妥協せず、かつ価格とのバランスが取れたコスパの高いグレードとはどこだろうか? 筆者は、成熟が進み価格もこなれた30万円前後のミドルクラスを挙げたい。エプソンの「EH-TW8400」(299,980円前後)、「EH-TW8400W」(329,980円前後)は、まさにその価格帯で真正面からAVファンの求める高画質化に挑んだ注目モデルだ。
■HDR性能をブラッシュアップ、HLG対応も実現
EH-TW8400/Wの表示デバイスは3LCD方式を活かしたフルHDの3パネルで、「4Kエンハンスメントテクノロジー」によるサブピクセル方式で4K信号を表示する。DLPも類似する技術で疑似4K化しているが、時間軸での分割処理が入るのが弱点。3LCDでは時間軸の分割をしないため、カラーの明るさも白の明るさも同じで色割れの心配もない。効果のほどは先代「EH-TW8300」「EH-TW8300W」の評価の高さが実証している。
そのEH-TW8300/Wからは、スペック面のブラッシュアップが行われている。まず一つはランプの輝度スペックが前機種の2,500lmから2,600lmにアップしたこと。そして “2019年仕様” として重要なのが、HDRフォーマットで新たにHLG信号にも対応したことだ。
さらにHDMIは4K/60p対応で、有線接続なら18Gbps伝送もサポートする(ワイヤレス時は4K/24p/HDRまで)。HDMI端子が2系統ともHDCP2.2対応になった事もポイントだ。
その上で、100万:1という高コントラスト比、上下96%左右47%のレンズシフトといった高評価に繋がる仕様は前モデルから踏襲。4K/HDR対応プロジェクターの中級モデルとして、実に丁寧に作り込まれている。
また機能面では、HDR作品の視聴に向けて “HDR設定” のメニュー項目を強化。ダイナミックレンジ設定として1〜16の数値でPQ/HLGカーブを調整できる。HDR信号に対応した輝度調整機能が追加して、ばらつきの多いHDR映像にもしっかり対処方法を用意してきた。
なお、製品名に「W」が入るかどうかは、ワイヤレス対応/非対応モデルの違いとなっている。EH-TW8300Wはワイヤレス対応モデルで、同梱される「WirelessHDトランスミッター」を使用すれば部屋中にケーブルを引き回すことなく、スマートにプロジェクターを設置することができる。この利便性の高さも、日本のホームシアターを知るエプソン製ならではの特徴と言えるだろう。
■豊かな色再現性と巧みな光の表現、4K/HDR作品をとことん楽しめる
それでは、さっそくEH-TW8400/Wの実力を確認していこう。
まずチェックすべきは、本機には映画に向けた映像モードとして「シネマ」「デジタルシネマ」の2つが用意されていること。幾つかのUltra HD Blu-rayを視聴しつつ確認すると、「シネマ」の方は色域で色が濃く赤色が強め。一方の「デジタルシネマ」はやや色温度の低いトーンと、他モデルで見られる同モードとは逆の印象となっていた。今回の作品視聴では、各作品とも「デジタルシネマ」をリファレンスとしている。
もう一つ、「ブライトシネマ」設定の活用も考えておきたい。明るく鮮やかな映像で上映するための設定とも言える「ブライトシネマ」だが、画面の明るさを重視した「ダイナミック」よりも、色バランスを崩さずに鮮やかさを増している。このため、部屋の明かりをつけたまま視聴するなら「ブライトシネマ」の設定がオススメ。向上した輝度スペックを体験する目的でも、「ブライトシネマ」はぜひチェックしてみてほしい。