評論家・野村ケンジがナビゲート
1,300円から買える! 新生活にオススメの高コスパイヤホン一挙紹介。完全ワイヤレスから有線まで
AKGのN20は、N5005を頂点とするNシリーズイヤホンの末弟モデルで、上位モデルのようなハイブリッド構成(ダイナミック型+BA型)ではなくダイナミック型ドライバー1基によるシンプルな構成となっているが、のびのびとした、クリアな印象の心地よいサウンドを楽しませてくれる。なかでも男性ヴォーカルは特筆もので、ほんのちょっぴりハスキーで、とても温かみのあるハートフルな歌声を聴かせてくれる。イヤホン本体も小柄で装着しやすいため、特に女性にオススメしたい。ただし生産完了が先日発表されたので販売は在庫限りとなる。早めに店頭をチェックしてみてほしい。
続いて紹介するのが、1MOREブランドの「Piston Classic E1003」(2,980円前後)だ。こちら、その昔に“音の良い低価格イヤホン”の定番モデルだった製品で、ドライバーユニットなどを変えて現在も生産が続いている。
そのサウンドは、いまだ色あせず。ヌケの良い高域を持ちつつ、たっぷりとした厚みのある中域を併せ持つのが特徴で、女性ヴォーカルやエレキギターの音がとても伸びやかに感じられ、普段より数段印象に思える。ポップス系との相性は抜群だ。音楽を楽しく聴かせてくれる、良サウンドだ。
そして、有線モデルの最後に紹介したいのが、パイオニアの「SE-C1T」だ。
こちら、1,300円前後と超お手軽な価格ながら、メリハリの良い活き活きとした表現のサウンドを聴かせてくれる良質モデル。やや奔放な鳴りっぷりは多少好き嫌いが分かれるかもしれないが、ハマるとなかなかに楽しい。ハードロックなどを聴くと、グルーブ感の良いノリノリの演奏を楽しませてくれる。(eイヤホンやフジヤエービックなどヘッドホン専門店での販売がメインで)量販店の店頭であまり見かけないのが惜しいと思える、価格も音も魅力的な製品だ。
■ワイヤレスイヤホンでも注目モデルが多数
さて、ここからは「ネックバンドタイプ」や「ヌードルワイヤレス」などと呼ばれている、左右のイヤホン本体をケーブルやネックバンドで繋いでいる、スタンダードなカタチのBluetoothイヤホンのなかからオススメを挙げていこう。
このタイプのBluetoothイヤホンは、ここ1〜2年でずいぶん低価格モデルが充実しコストパフォーマンスも向上、いま最も注目したいカテゴリーだ。そのため、逆にどの製品をオススメするかで迷う部分もあるのだが、今回は、音質と価格のバランスが良い製品をメインにチョイスした。
まずヌードルワイヤレス最初に紹介するのがJBL「T110BT」(直販3,380円)だ。こちら、3,000円台という低価格さと小柄なイヤホン本体が好評となっている人気モデルだが、実は音質的にも良質で、メリハリの良いクリアなサウンドを楽しませてくれる。低域もしっかりとした量感を持ち、まさにアメリカンサウンドといったキャラクターを持ち合わせている。洋楽ロック、ポップスなどをよく聴く人にオススメしたい。
このカテゴリー、特にヌードルワイヤレス製品では、エレコムの躍進も著しい。いくつかのモデルがラインナップされているが、オススメは最新モデルのひとつ「LBT-RH1000」(4,980円前後)だ。