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防水で普段使いからスポーツまでカバー

竹ハウジングでオンリーワンの個性を放つ、House of Marley 完全ワイヤレスイヤホン「LIBERATE AIR」レビュー

公開日 2019/07/19 06:30 土方久明
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それでは早速、本機の性能を確かめてみよう。本体にペアリングボタンは存在せず、ケースから出した状態でデバイス側のBluetooth設定画面から本機を選択する。デバイスとのペアリングはとてもスムーズで、一度接続すると次回以降は自動で接続されるなど使い勝手も良い。

まずは、Astell&KernのDAP「SE100」とaptXで接続した。使用した音源は、EDMテイストのポップス音源で、ビリー・アイリッシュとジャスティン・ビーバーがコラボしたEP盤「バッド・ガイ」。本楽曲はかなり再生難易度が高い。その理由はエレクトリックベースが強力で低域の再生能力を求められるからだ。

LIBERATE AIRは、迫力ある低域でグルーブ感を後押ししつつ、キレの良い中高域の表現でスピード豊かに楽曲を支配する。2人のボーカルの距離感も安定しており、EDMやポップスジャンルとの相性の良さを感じた。

迫力ある低域とキレの良い中高域。高いスピード感も実現する

続いてiPhone XとAACで接続し、Apple Musicでケンドリック・ラマーのアルバム『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』から「For Free?」を再生する。感心したのは、低音域のボリュームの豊かさ。ベースはしっかりとしたダンピングで、派手に緩んだ表現にならない。シャープな中域から中高域の描写に対して低域が遅れないので、音楽のリズムが崩れず、ヒップホップの持つ独特のリズム感を秀逸に表現してくれた。そして何よりも音が楽しい!

LIBERATE AIRのトーンバランスは、高域と低域を若干強調しながらも極端にはならず、絶妙な迫力と透明感を両立していて、多くの方が“良い音”と感じるバランスだろう。高域から低域まで全帯域にキレがあり、開放感ある音調をベースに、低域は音圧だけでなくスピード感もある。ボーカルは若干近めの距離感で、音像の立体感も秀逸だ。

音像の立体感も秀逸、誰もが“良い音”と感じられるバランスのとれたサウンド

取材期間中にちょうど出張の機会があり、本機を装着したまま東京的から新幹線に1時間ほど乗車したが、クアルコムの新型チップ搭載による効果もあるのだろう、音切れもほとんど発生しなかった。また小型かつ軽量なハウジングで着け心地も良く、耳とのフィット感も良好で、多少頭を振っても脱落することなく快適に使うことができた。



House of Marley製品に共通する“キレが良く気持ちの良い音”は、LIBERATE AIRでもしっかり受け継がれている。これは大きな評価ポイントだ。加えて、リサイクル素材を使用した個性的で美しいデザインの楽しみと、環境に対してのアプローチを共有するちょっとした特別感を、本機はもたらしてくれる。

また、現在完全ワイヤレスイヤホンに必要とされる「音質」「接続安定性」「バッテリーライフ」「ユーザーインターフェイス」「防塵防滴性」といった、各要素もしっかり押さえられており、一般的な音楽再生から、ランニングなどのスポーツ用途まで幅広く対応していると言える。性能からデザインに至るまで、完全ワイヤレスイヤホンのアドバンテージを実感できる全方位的にスペックの高いモデルといえる。

(土方 久明)

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