音質やノイキャンなど様々な面を比べた
アップル「AirPods Pro」の凄いところ、残念なところ。ソニー「WF-1000XM3」と比較レビュー
■音質は明らかにソニーの方が良い
さて、音質の比較も行っておこう。AirPods Proはノイキャンのオン/オフくらいしか設定できないのでシンプルだが、WF-1000XM3はイヤーチップの種類、DSEE HXのオート/オフ、接続優先モードか音質優先モードか、など色々な要素が絡んでくる。
今回はふだん使っているハイブリッドイヤーピースロング、DSEE HXオート、音質優先モードで聴いた。デバイスはiPhone 11 Pro Max、ストリーミングサービスにはAmazon Music HDを使った。
まず、WF-1000XM3でOfficial髭男dism「Pretender」を聴くと、解像感がありつつシルキーで、ハイレゾらしい広がり感が得られる。サビ部分のスピード感も申し分ない。低域の沈み込みもなかなかのものだ。
あいみょん「マリーゴールド」では、以前も書いたように、冒頭のギターのキレが良く、指使いまで見えるようだ。ボーカルにかかっているエフェクトまで聴き取れるほど、豊かな情報量がある。見事な仕上がりだ。
ここでAirPods Proに交換。WF-1000XM3と同音量程度(ボリュームレベルの半分より少し上程度)に調整して再生すると、少し物足りない。あくまでWH-1000XM3と比べると、ではあるが、高域の輝き感が薄れる。低域のリッチさもないし、もっと深く沈んで欲しいと思ってしまう。全体的に平板で、WF-1000XM3のような広がり感は得られない。
あいみょん「マリーゴールド」を聴くと、その差がさらに顕著となる。冒頭のギターはWF-1000XM3に比べて弱々しく、ボーカルもツルッとしていて情報量が明らかに乏しい。
単純に音質だけで比べるなら、明らかにソニーWF-1000XM3の方が良い。
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