振動吸収アブソーバーでカートリッジを柔軟に装着
【AAEx2020 受賞モデル】オンゾウ・ラボの無共振ヘッドシェル「CALLAS」
■ハイテク繊維のクロスが付属する液体クリーナー「ZERODUST LP raiser」
(Text by炭山アキラ)
スポイト付きの瓶に入った薬液と、ハイテク繊維の「Zクロス」2枚をセットにしたパッケージで、汚れとカビを効果的に落とし、静電気を除去して再帯電を防ぎ、スクラッチノイズを激減させるという効能が謳われた製品だ。このたび初めて実際に使ってみたが、薬液は軽い柑橘系の香りがあり、泡立たないので界面活性剤ではなさそうだ。Zクロスは極めて肌触り良く、盤面を滑るように磨いていく。処理は数十秒で終わる。針を落としてみると、まさに効能書き通りの音が飛び出してきた。これは頼りになるクリーナーである。
■使いやすさを考えた設計で、簡単で便利な針先クリーナー「ZERODUST」
(Text by炭山アキラ)
粘着性のジェル状物質に針先をチョコンと接触させて汚れを取るタイプのクリーナーは、いまや結構な数のメーカーが発売しているが、第1号はこの製品だったように記憶している。当初はこの様な簡単な作業で針先がきれいになるのかと思ったものだが、実際に使ってみると実に便利で、我が家でも愛用させてもらっている。また本製品は、針先に適度な潤滑性を持たせ、音溝との滑りを良くしているという。ひとつのものを開発するにあたっては、微に入り細を穿つ、オンゾウ・ラボらしいこだわりの製品ということができるだろう。
●オンゾウ・ラボについて
オンゾウ・ラボ(ズノウ株式会社)は長年、「ONZOW」ブランドでオーディオ関連製品を開発・製品化し、アナログレコードの最盛期には空気バネ「ゼロショック・ペコ」シリーズを(株)日本プランニングから発売し、ハウリングに弱かった日本家屋での振動対策に貢献したことでも知られる。また、MFBスピーカーやヴァイオリン・プレーヤー、イエルク・デムスの高音質45回転LPのリリースなど、マニアックなアイテムの普及にも力を入れた。身近なケア用品も開発熱心で、針クリーナーの「ZERODUST」は同ブランドを代表する定番製品としての地位を固め、現在まで愛用され続けている。レコードクリーナー「ZERODUST LP raiser」は、しばらく供給が途絶えた時期もあったが復活し、愛用ユーザー達を喜ばせている。創業者の先代社長、田村彰啓氏が亡くなられたためオーディオ関連の新製品はしばらく登場していなかったがブランドは継続しており、今般新発売されたヘッドシェル「CALLAS」は久々の新製品となる。
●問い合わせ:ズノウ(株)(オンゾウ・ラボ)TEL:045-984-5588(12:00〜18:00)