【PR】リアルタイム録音はオーディオの原点
「ADレコ」の遊び方を記者が実践! レコードからBlu-rayまでなんでもスマホに保存して、いつでもお気に入りの音楽と過ごせる!
■ドラクエの音楽をレコードから録音。ノイズもほとんど気にならない
録音したサウンドの音質についてだが、やはりどうしてもチリパチや、シャーという針が盤をこする音はゼロにはできない。だが、音楽再生に違和感を感じるほどではない。むしろそのノイズ感も含めてレコードからデータ化することができた! という味わいとも感じられて、なんだか胸が熱くなってくる。
「録音する」という行為には、なにか時間を巻き戻すような、未来に向かって一方的に流れる時間の流れに抗い、自分だけの特別な時間を獲得する不思議な力が宿っているのかもしれない。録音芸術と言われる深遠な世界の、ほんの入り口を覗き込んだような気もしてくる。
続けて、より編成の大きいものを、ということですぎやまこういちが指揮をした『交響組曲ドラゴンクエストXI』のデータ化を開始。デジタル配信もされている楽曲だが、レコードからデジタル化するとまた別の楽しみも生まれてくる。
こちらについては、録音中にgracenoteが自動で楽曲を見つけ出し、楽曲名やジャケット画像を付与してくれた。
ちなみにアルバム1枚をまとめて録音したい場合、A面終了後、すぐにひっくり返してB面の録音をスタートすれば、CDレコミュージックアプリの録音を停止する必要はない。間の無音部分は「別トラック」として書き出しされるので、出力するときにそのトラックだけを削除すれば良いのだ。
ダイレクトカッティング盤は楽器ひとつの録音のため、シャー音も多少気になってしまったが、こちらではほとんどノイズは気にならない。勇者の物語に思いを馳せつつ、改めてレコードを丸ごと聴きかえしてしまった。
■「ADレコ」使用時の注意事項。不要振動は厳禁
(1)充電はなるべくマックスの状態に
ADレコはスマホからのバスパワーで駆動するので、スマホの充電は余裕を持ってスタートしたほうが良い。最低50%以上のバッテリーはあったほうが安心だ。
(2)録音中スマホはWi-Fiに接続し「機内モード」に
ダビング中に電話がかかってきたりポップ音が鳴らないよう、機内モードに設定しWi-Fi接続しておこう。
(3)収録中はお静かに。不要振動は厳禁
アナログ録音なので、たとえば誤ってラックにぶつかったり、スマホを落下させたりすると、その音ももちろん入ってしまう。空気録音ではないので録音中に話したり音を立てることは問題ないが、収録中の機材にはなるべく「触らない」ほうが安全だ。
(4)ケーブルにストレスがかからないよう設置
アナログプレーヤーからの入力では、どうしてもハムノイズを拾ってしまうこともある。また、端子部分の接触が不安定な場合も、ノイズやエラーになってしまうことがある。ADレコのケーブルや電源ケーブルがなるべく交差しないように、なるべく自然な湾曲でケーブルに負荷がかからないよう設置して欲しい。
こうやって書き出すと案外手間暇がかかるな……と思ってしまうかもしれないが、実際にやってみた感想としては、「FMチューナーをあれこれいじって、少しでもいい音で録音しようとしていた高校生時代」を思い出してしまった。カーテンレールになんとかFMチューナーを這わせて、ちょっとでもいい音で録れないか工夫していたあの頃。オーディオの楽しみの「原点」って、こういう感じにあるんじゃないだろうか?
「録音そのものの楽しみ」は分かったところで、もう少しいい音で録音できないか……と贅沢な悩みが生まれてきた。調べてみるとソニーの「ストリーミングウォークマン」でもデータ化ができるということで、早速そちらにもトライしてみた。結論からいうと、「ウォークマンめっちゃ音いい」。
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