埋もれていた音を引き出すNCF最新アクセサリー
空きコンセントに挿してクオリティアップ! フルテック「NCF Clear Line」でアナログ再生を実践
フォノイコライザーで「NCF Clear Line」の効果を聴く
■リアルで鮮明なスケールや、深みやナチュラルさを描出
はじめに、「NCF Clear Line」をフォノイコライザーアンプの電源コンセントの隣に設置して使用感を探ってみると、一聴して分かる、かなり大きな効果が得られた。
グレン・グールド『J.S.バッハ/ゴルトベルク変奏曲』(1981年録音)では、音の立体感が大きく引き出された。グランドピアノの姿は、よりリアルなスケール感で描き出される。低弦の響きがより鮮明に引き出され、硬くなりがちなピアノの音色も、一層音に深みが生まれ、肉感的な実体感を伴うことに驚かされる。同時に、変奏ごとのタッチの強弱がリアルに甦るのだ。試しに、「NCF Clear Line」を一旦外してみると、ピアノの音像から旨味が幾分抜けてしまうように聴こえてしまった。
ソニー・ロリンズ『サキソフォン・コロッサス』では、モノラルならではの独特の奥行き感が、より長い射程で描き出される。全体的に、演奏のエネルギー感をキープしつつ、楽器の姿がより繊細に浮かび上がってくる。またサックスの音色は、低域の深みが増している。マックス・ローチのドラムスへの効果も顕著だ。シンバルのディテールやタムの胴鳴りなど、より細部に踏み込みつつも、未使用時よりもずっとナチュラルなサウンドを聴かせてくれるのだ。
グラシェラ・スサーナ『グラシェラ・スサーナ76/45』を聴いてみると、やはりヴォーカルはより滑らかで硬さのない丁寧な質感で歌声が紡ぎ出される。ライヴ録音で付加されたリヴァーブも、フワリとした余韻で、歌声に遅れて後方で控えめに寄り添う様子がよく分かる。バックのストリングスも、持続音のヴィヴラートがより生き生きと再現され、ハイハットやアコースティックギターのストロークも、一音一音が明瞭ながら実に繊細に描き出された。
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