【PR】イオナイザー搭載でホコリも静電気も除去
アナログファン待望の新除電ブラシ「ASB-2 ion」レビュー。静電気が98%以上消え去った効果を体感
■ブラッシングで生まれた静電気をイオンの力で除去
ブラシ素材には導電繊維コアブリッドB3を採用。30ミクロンという細さでレコードの溝に入り込み、埃を物理的に取り除いてくれるのだが、これだけではブラシにコシが出ないため、あえて天然毛と50%ずつ配合したことにより、毛先が立つだけのコシの強さを実現したという。
職人の卓越した技術力のおかげで毛が抜けたり折れたりしにくく、また導電成分はアクリルで表面を覆われ、外へ露出していないので、それが剥がれて盤面へ落ちるといった問題が起こらない、というのもありがたい。
ASB-1は埃を取ることにかけて極めて有効で、またコアブリッドによるコロナ放電で大幅な除電も行えるのだが、ブラッシングしているうちに摩擦でまた静電気は溜まってしまうため、高音質化という意味ではもう一段“上”を目指したかった、と本機を開発されたユキムの中園勇代表は語ってくれた。
柄のレバーをプッシュすると+イオン、レバーを離すことで−イオンが柄の先から放射され、盤上の静電気を除去する仕組み。イオンは非導電性の素材、つまりアナログレコードなどには特に高い効果を発揮するためイオン除電器を採用したという。
これまでも同じような原理を持つイオン除去器は存在したが、本機は驚くほど小さくて場所を取らず、また圧電素子による放電なので電源が必要なく、半永久的に使えるのが何よりもうれしい。
つまり、ASB-1の優れたブラッシング効果を生かしつつ、思う存分に埃を取った後のさらなる除電を行うために開発したのが、このASB-2 ionである。
■静電気除去で音場が遥かに拡大。CDやUSBメモリなどにも効果絶大
今回は同社へ伺って中園代表から解説を伺いつつ、静電気計測器を使ってどれくらい静電気がとれているか、計測しながら音を聴かせてもらった。
私が持ち込んだレコードをまずそのまま計測すると、デジタル表示には50,000台の恐ろしい数字が出た。まずブラシ部を盤面へ4点ほどチョンチョンとくっつけると、それだけで18,000くらいへ数値が下がる。聴いたのはドイツ・リートのレコードだったが、明らかに声が伸びやかさを増し、伴奏ピアノも朗々と鳴るようになる。
続いてブラシで丹念に埃を払うと、数値はほとんど元通りになってしまった。そこでイオン除去を行う。盤から15cmくらい離し、レバーを押して離してと数回、それを盤面の3〜4点で行えば終了と、手順は至って簡単だ。
イオン除去後の静電気の数値は驚くべきものだった。場所によっては1,000を切るくらいだから、98%以上の除電効果ということになる。音も飛躍的に向上、音場が遥かに広がってどこまでも見晴らしが効き、歌手の体へ声が響き渡っていることが分かるようになった。素晴らしい聴き心地である。
実は、除電の効果はレコードだけではない。ウソのような話だが、CDにもまったく同じように聴くのである。ここでも聴かせてもらったが、やはりブラシによる除電より一段音質向上効果が上がっている気がする。
さらに、帰宅してから借り出したASB-2ionを使っていろいろ実験してみたが、面白いのはUSBメモリでも同様の効果を確認できたことだ。興が乗ってNASとハブ、そしてLANケーブルにも試してみたが、こちらも実に有効だ。音離れが向上して音場が広がり、芳しい空気に包まれたような潤いたっぷりの聴き心地がもうたまらない。
もうこうなったらやれるところを全部やってしまえと、インコネからSP、電源ケーブルまで、ケーブルというケーブルにイオン除去を行ったら、効果に飽和点なくどんどん音質が向上していくではないか。いろいろな音質向上アクセサリーがあるが、ここまで広範囲に効くものはそうそうあるものではない。
この効果でこの価格は、もう「ハイCP」などという言葉で言い表せるものではない。アナログ派のみならず、幅広いオーディオマニアへぜひとも薦めたい逸品である。
(協力:ユキム)