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Android TV対応のBenQ最新2モデルをレビュー!「楽しいプロジェクターライフ」にどちらを選ぶ?
YouTubeでは、ディスカバーニッポンが公開している『東京夜景』シリーズを視聴。レインボーブリッジの照明と夜空のコントラストが鮮烈に描き出され、プロジェクターでYouTube鑑賞は大いにアリだ、といまさらながら得心する。とはいえ、投稿されているコンテンツのクオリティは様々で、グレーディングの巧拙という問題もあり、4K/HDRで再生されていることを確認した程度で切り上げた。
腰を据えて画質クオリティを確認するならディスク、ということでUHD BDの『インターステラー』を見始めると、軽く100回は鑑賞している事象の地平線へ突入するシーンの色合いに違和感が。設定をあれこれ確認すると、原因は「詳細設定」メニューの「ワイド色域」にあると判明。この機能をオンにすると色域がDCI-P3に拡張され、見慣れた降着円盤の色と輝きが眼前に現れた。
この点に留意すれば、HT3550iのHDR再生能力はかなり満足度が高い。光学系を通過する光量を制御する「ダイナミックアイリス」と、シーンの明るさレベルを分析する「ダイナミックブラック」という2つの技術により理想的なコントラストを得ようとするBenQ独自の「HDR-PRO」が奏功してか、プロジェクターらしからぬパキッとしたHDRを堪能できる。
一方のTK850iには、「Cinematic Color」が搭載されていない。そのため、4K映像ならではの緻密さ・解像感の高さはHT3550iに比肩するが、色の再現性という点では一歩譲るという印象だ。BT.2020規格に近づけるカラーマッピングは全自動になり、設定メニューでは「ワイド色域」などのスイッチが省略されている。
ただし、運動系コンテンツを再生するときには、TK850i独自のフィーチャーが生きてくる。TK850iには、明るさ/色の変化がスムーズになるよう調整された「スポーツモード」が用意されており、ただモードを選ぶだけで、動きの激しい映像に最適化される。3,000ルーメンという明るさもポイントだ。
視聴室の照明をつけたうえで、YouTubeにアップロードされていたラグビーワールドカップ・日本vsスコットランド戦を視聴したが、ビールを飲みたい気分になったといえば伝わるだろうか。暗室でテーブルの上を探りながら飲むビールは美味しくないが、明るい部屋で勝ち試合を眺めつつ飲むビールはきっと最高だろう。
幸い、TK850i/HT3550iに付属のAndroid TVドングルには、AbemaTVやDAZNといったリニア配信に強いストリーミングアプリがいくつかプリインストールされているので、スポーツ系コンテンツが豊富。いつでもアプリを選ぶだけで視聴できるという点は大きな強みだ。
TK850iの場合、最大3,000ルーメンという明るさはゲーム用途で大きなアドバンテージになる。いわゆるパーティーゲームのように何人かで楽しむタイトルは、暗い部屋では盛り上がらないからだ。普段どおり照明をつけた部屋でも繊細で色彩の鮮やかさを失わないTK850iの描画力は、PS5など4K前提のゲーム機にも生きてくる。実写と見紛うムービーシーンも多い昨今のゲームでは、大画面が没入体験をより一層高めてくれるだろう。
実際に試して理解できたことだが、着脱可能なドングルという形であっても、プロジェクターにストリーミングアプリが用意されているメリットは絶大だ。従来のセオリーどおりディスク再生もいいが、部屋から部屋へ、自宅から屋外へと持ち運ぶ、または使うたびに都度出し入れする可能性が少しでもあるのならば、ストリーミングのほうが断然扱いやすい。Wi-Fi回線の問題も、スマートフォンのテザリング機能を使うという手がある。
優れた性能と技術・コンセプトを具現した優秀モデルを選出するオーディオビジュアルアワード「VGP2021」において、両モデルともにAndroid TV対応が評価され企画賞を、そしてHT3550iは部門金賞も獲得している。色域とHDRの再現性にこだわるHT3550iか、明るさ重視のTK850iか。どちらを選ぶにせよ、先々「楽しいプロジェクターライフ」が待っていることは確かだ。
(協力:ベンキュージャパン株式会社)