UHD BD再生の実力をチェック
【検証】高性能なPS5は+20万円でさらに画音質が跳ね上がる! オーディオアクセサリーでAV機器レベルに強化
2020年11月に発売された新世代ゲーム機「PlayStation 5」(以下、PS5)。発売から約4ヶ月が過ぎた現在でも、家電量販店やゲーム販売店では抽選販売による争奪戦が繰り広げられており、熱狂、そして入手困難な状況は未だ収まる気配はない。
そんなPS5は、オーディオ&ビジュアルの観点からも期待値の高いAV機器だ。最大8Kの映像出力、そして4K/120Hzに対応したハードウェアを備え(実際の8K出力対応は将来のソフトウェアアップデート待ち)、ディスクドライブを搭載する通常版(49,980円/税抜)はUltra HD Blu-ray(以下、UHD BD)のプレーヤー機能も搭載する。
Netflix、Amazonプライム・ビデオ、Hulu、DAZN、Apple TVといった映像配信にも対応するメディアプレーヤー機能も利用でき、もちろんゲームのプレイも対応。PS5は、まさに最新のAV体験の見本市だ。
既にPS5の基本仕様はご存知の方も多いと思うので、ここはオーディオ&ビジュアル専門媒体であるPHILE WEBらしく、PS5のUHD BDプレーヤーとしての画質・音質のクオリティを検証しよう。
■PS5の画質・音質は? 約227万円のシステムを組んで検証
PS5のクオリティ検証にあたっては、ベンチマークとして画質・音質ともに国内外で最高峰の評価を受けているパナソニックの「DP-UB9000(Japan Limited)」を用意した。なお、PS5は8K出力や4K/120pなど次世代スペックをUHD BD向けに有効にする機能や設定はなく、一般的な4K/24p出力に対応する。
テストは音元出版の試聴室で実施。視聴用モニターにはLGの55型有機ELテレビ「OLED55CXPJA」、AVアンプにデノンの「AVC-A110」、スピーカーにKEFの「R7/R3/R2c/R8a」とサブウーファー「KC62」を組み合わせ、5.1.2chのドルビーアトモス環境を準備。総額約227万円にもなるシステムを揃えて検証した。
視聴したソフトはクリストファー・ノーラン監督作品『テネット』。船上でテネットのスカウトを受けるチャプター2、貨物輸送機を空港倉庫に突入させるチャプター5を重点的に視聴。併せて『ボヘミアン・ラプソディ』のチャプター22、ライブエイドのライブシーンを視聴した。
まず画質についてだが、例えばチャプター2の人物の顔の描写を見ると、DP-UB9000の方が若干全体の描写が引き締まり、肌の質感が出る。チャプター5の滑走路を航空機が進むシーンの黒色も、DP-UB9000が冴える。『ボヘミアン・ラプソディ』でも、DP-UB9000が気持ち引き締まる。ただ、元が4K/HDRでハイレベルなUHD BDということもあって、画質の違いは生粋のAVファンでもなければ、なかなか判別も難しいレベルだ。
一方の音質においては、PS5とDP-UB9000で歴然とした差が出た。『テネット』のチャプター5は空港の手荷物検査のシーンから始まるが、そこで聞こえる機械音の鋭さがPS5とDP-UB9000ではまったく別モノ。
PS5単体で聴いた際には少し地味かなという程度だったが、DP-UB9000を聴くと、緊迫感を演出するBGMのオーケストラらしい楽器の立体感と生音らしさ、貨物倉庫に突っ込む爆音で崩れ落ちるモノの音数……映画を構成する様々な音のS/Nも、密度感も、別次元なのだ。
次に『ボヘミアン・ラプソディ』を再生。PS5はエネルギーバランスがセンター・フロントに集中している大人しい鳴りだが、DP-UB9000はサラウンドもしっかり。聞こえる歓声の数、密度感がまったく異なり、サラウンド方向の空間の広がり、包み込まれる音場感も出る。ピアノの音色もDP-UB9000の方が澄んでいて、音楽表現も格上と感じる。
DP-UB9000とは定価で約15万円の価格差があるため無謀と思いつつの比較だったが、特に音質差はあまりに大きかった。しかし、PS5の潜在能力を引き出すことで、結果は面白くなってくる。
そんなPS5は、オーディオ&ビジュアルの観点からも期待値の高いAV機器だ。最大8Kの映像出力、そして4K/120Hzに対応したハードウェアを備え(実際の8K出力対応は将来のソフトウェアアップデート待ち)、ディスクドライブを搭載する通常版(49,980円/税抜)はUltra HD Blu-ray(以下、UHD BD)のプレーヤー機能も搭載する。
Netflix、Amazonプライム・ビデオ、Hulu、DAZN、Apple TVといった映像配信にも対応するメディアプレーヤー機能も利用でき、もちろんゲームのプレイも対応。PS5は、まさに最新のAV体験の見本市だ。
既にPS5の基本仕様はご存知の方も多いと思うので、ここはオーディオ&ビジュアル専門媒体であるPHILE WEBらしく、PS5のUHD BDプレーヤーとしての画質・音質のクオリティを検証しよう。
■PS5の画質・音質は? 約227万円のシステムを組んで検証
PS5のクオリティ検証にあたっては、ベンチマークとして画質・音質ともに国内外で最高峰の評価を受けているパナソニックの「DP-UB9000(Japan Limited)」を用意した。なお、PS5は8K出力や4K/120pなど次世代スペックをUHD BD向けに有効にする機能や設定はなく、一般的な4K/24p出力に対応する。
テストは音元出版の試聴室で実施。視聴用モニターにはLGの55型有機ELテレビ「OLED55CXPJA」、AVアンプにデノンの「AVC-A110」、スピーカーにKEFの「R7/R3/R2c/R8a」とサブウーファー「KC62」を組み合わせ、5.1.2chのドルビーアトモス環境を準備。総額約227万円にもなるシステムを揃えて検証した。
視聴したソフトはクリストファー・ノーラン監督作品『テネット』。船上でテネットのスカウトを受けるチャプター2、貨物輸送機を空港倉庫に突入させるチャプター5を重点的に視聴。併せて『ボヘミアン・ラプソディ』のチャプター22、ライブエイドのライブシーンを視聴した。
まず画質についてだが、例えばチャプター2の人物の顔の描写を見ると、DP-UB9000の方が若干全体の描写が引き締まり、肌の質感が出る。チャプター5の滑走路を航空機が進むシーンの黒色も、DP-UB9000が冴える。『ボヘミアン・ラプソディ』でも、DP-UB9000が気持ち引き締まる。ただ、元が4K/HDRでハイレベルなUHD BDということもあって、画質の違いは生粋のAVファンでもなければ、なかなか判別も難しいレベルだ。
一方の音質においては、PS5とDP-UB9000で歴然とした差が出た。『テネット』のチャプター5は空港の手荷物検査のシーンから始まるが、そこで聞こえる機械音の鋭さがPS5とDP-UB9000ではまったく別モノ。
PS5単体で聴いた際には少し地味かなという程度だったが、DP-UB9000を聴くと、緊迫感を演出するBGMのオーケストラらしい楽器の立体感と生音らしさ、貨物倉庫に突っ込む爆音で崩れ落ちるモノの音数……映画を構成する様々な音のS/Nも、密度感も、別次元なのだ。
次に『ボヘミアン・ラプソディ』を再生。PS5はエネルギーバランスがセンター・フロントに集中している大人しい鳴りだが、DP-UB9000はサラウンドもしっかり。聞こえる歓声の数、密度感がまったく異なり、サラウンド方向の空間の広がり、包み込まれる音場感も出る。ピアノの音色もDP-UB9000の方が澄んでいて、音楽表現も格上と感じる。
DP-UB9000とは定価で約15万円の価格差があるため無謀と思いつつの比較だったが、特に音質差はあまりに大きかった。しかし、PS5の潜在能力を引き出すことで、結果は面白くなってくる。