【PR】良いものを長く使う、“サステナブル”な一台
音・質感・機能すべてが高次元。Master & DynamicのANC完全ワイヤレス「MW08」レビュー
■情報量ある彫りの深いサウンドはどんな音楽にもマッチする
曲の試聴はANCをオンにし、「MAX ANC」に切替えて行った。まず聴いたのはYOASOBIの「怪物」。一聴して圧倒されたのが、豊富な情報量とエネルギー感だ。全体的に音の彫りが深く、メリハリがある。冒頭の低域は量感たっぷりで立体的。唸るような音がぐいぐいと頭の中に迫ってくる。
ボーカルは音像が明瞭。情報量が多いためキレと瑞々しさが両立している。サビになるとスピードが一段早くなり、疾走感に拍車がかかる。音の表情が豊かで、聴きどころを本機が的確に抜き出し、それが際立つよう演出しながら聴き手に届けてくれているようだ。
Aimerの新曲「地球儀」でも印象は変わらない。この曲は弱冠20歳の気鋭のシンガーソングライター・Vaundyが楽曲を提供、デュエットしているミドルテンポのナンバー。Aimerの歌声は透明感がありつつも精気に満ちている。Vaundyは都会的なクールさと、若者らしい荒々しさが同居した声が特徴だ。
MW08は、この一度聴いたら耳に残る声を太い筆致で描写する。サビでは二人の声が合わさり、圧倒的な厚みで音の波が押し寄せる。「地球儀」という曲の、どこか厭世的だけれど、実は楽観的で前向きな歌詞の世界観を見事に表現している。
数曲聴いたところでふと、本機が聴き疲れしにくいことに気づいた。一般的に音圧が強い製品だと聴き疲れしやすい傾向にある。本機も全体的に力強い陽性なサウンドだが、エネルギー感を情報量で出しているためか毛羽だった感じがない。何時間でも音の世界に浸れるのだ。
音にエネルギーがあるため、アコースティックサウンドとも相性がよい。ビル・エヴァンス・トリオの「My Foolish Heart」では、演者がすぐ近くにいるかと思えるほど音に力がある。冒頭のゆったり入るピアノの音はひとつひとつに艶があり、生々しい。ドラムのブラシワークやハイハットは、繊細ながらも音像が明瞭で存在感がある。空間表現も巧みで、広い空間に音がパッと広がっていく。
ラトル指揮、ベルリン・フィル演奏の「ベートーヴェン: 交響曲第9番ニ短調」では、ピアニッシモの表現力が秀逸。ストリングスの消えるような繊細な表現もきっちり描ききる。フォルテシモでは、迫力が素晴らしい。色鮮やかな音が伸びやかに空間に広がる。
MW08は、上品で飽きのこない良質なデザインに、最先端の機能と、どんな楽曲にも合う高音質を備えた完全ワイヤレスイヤホンだ。高い完成度を考えれば、「良いモノを長く使いたい」というサステナブル志向にもマッチしている。
誤解を恐れずに言えば、中途半端な製品を短いサイクルで買い換えるくらいなら、本機を長く使った方が高い満足度を得られるはず。そう考えれば、43,500円(税込)という価格はむしろリーズナブルに思える。ぜひ、一度ご自身の目で、耳で、この魅力を確かめていただきたい。
(協力:完実電気株式会社)