ファーストインプレッション
アップル「iPhone 13」シリーズ全モデル速攻ハンズオン!AV機能の進化もチェック
■バッテリー持ちが改善。購入時には「重さの変化」を確かめたい
iPhone 13シリーズは昨年の12シリーズと比べて、一段とバッテリーの持ちが良くなった。アップルの発表会では、フル充電から1日使い込んだ場合、iPhone 13 Pro MaxとiPhone 13が約2時間半、iPhone 13 ProとiPhone 13 miniが約1時間半長持ちすると説明していた。
筆者が試した限りでは、特にiPhone 13 Proシリーズのスタミナ性能が上がっていると感じた。詳しくは後述するが、ProMotionテクノロジーを搭載するSuper Retina XDRディスプレイのアダプティブリフレッシュレート機能が、電力消費の効率化に貢献しているのかもしれない。
ただし本体質量は、iPhone 12シリーズの同型機と比較して13 miniが7g、13が11g、13 Proが16g、13 Pro Maxが12g増えている。手に取ると、どのiPhoneも重くなったことがわかるレベルだ。購入を検討する際は、重さの違いを店頭で確かめてみると良いだろう。
■最大120Hz対応のディスプレイを搭載するProシリーズ
iPhone 13シリーズの4機種のディスプレイサイズは、昨年のiPhone 12シリーズと同じサイズの有機ELディスプレイ「Super Retina XDR」を搭載する。
さらに上位のProシリーズは、コンテンツに合わせてリフレッシュレートを10Hzから120Hzの間で可変するProMotionテクノロジーを、iPhoneで初めて搭載した。なお、リフレッシュレートを120Hzに固定したり、低いフレームレートの映像を120Hzまで上げる機能は設けられていない。
iPhone 13 Pro Maxでテキストの多いウェブページをタテ方向に素速くスクロールしてみたところ、テキスト表示のチラつきが少なく、快適な使用体験が得られた。今後120Hz対応のモバイルゲームや動画コンテンツが増えてくれば、より滑らかな動画表示のメリットが実感できるだろう。
またiPhone 13シリーズのディスプレイは、通常の映像コンテンツを表示した場合の最大画面輝度が、全機種とも25%近く明るくなった。昼間の室内で新旧機種を並べながら比較してみたが、新しいiPhone 13シリーズの方がiPhone 12シリーズよりも、少し画面が明るく見やすかった。
HDRコンテンツを表示した際の最大輝度は、全機種が昨年のモデルと同じ1,200nitsだ。iPhone 13 Pro MaxでDolby VisionのHDR動画を撮って新旧機種で見比べてみたが、いずれも力強い明部、繊細な階調表現、深く引き締まった黒色の変わらない再現力が確認できた。
■内蔵スピーカーの音質がアップ
内蔵スピーカーの音質の変化にも注目したい。iPhone 13シリーズでは、ノッチのデザイン変更に伴い、フロント側トップスピーカーの開口部の形状や配置が変わった。
Apple Musicのドルビーアトモスによる空間オーディオに対応する音楽コンテンツを選び、再生音量を揃えて最大サイズの「Max」同士で新旧比較をしたところ、iPhone 13 Pro Maxは音像定位が鮮明度を増し、空間の見晴らしもいっそうクリアになった。また、左右スピーカーのバランスも向上している。
iPhone 13シリーズはiOS 15をプリインストールするため、AirPods ProやAirPods Maxをペアリングすると、Apple MusicやAmazon Musicのステレオ音源を「空間オーディオ化」する新機能が楽しめる。ダイナミック・ヘッドトラッキングにも対応するようだ。どちらかのAirPodsを持っている方は、空間オーディオのテクノロジーを手軽に体験できる機能にぜひ触れてみてほしい。