AI解析によるクリアな通話音声も特徴
Googleの完全ワイヤレス「Pixel Buds Pro」レビュー。強力すぎるノイキャンとマイク性能
グーグルのイヤホン「Pixel Buds」シリーズに、初のアクティブノイズキャンセリング機能を搭載するフラグシップモデル「Google Pixel Buds Pro」が登場した。
本機の気になる音質、ノイズキャンセリングの性能、そして「グーグルのイヤホンらしさ」が感じられるポイントに注目しながら実機をレポートしよう。
グーグルは昨年に発売した純正スマートフォン「Google Pixel 6」シリーズから、自社で設計したシステムオンチップ(SoC)である「Tensor(テンサー)」を搭載。また機械学習による言語認識処理を活かしたリアルタイム翻訳とテキスト起こし、Googleアシスタントによる音声入力など、 “グーグルならでは” と言える便利な機能をさらに進化させた。
Pixel Buds Proにもカスタム設計によるオーディオチップが搭載され、ANC機能を制御する独自アルゴリズムやドライバーの駆動を制御する。グーグルはこのチップに6つのコアがあるとしているが、その詳細な構成やOEMベンダーについては説明していない。スマホのTensorのように特別な名称も付けていない。
イヤホンには11mm口径のダイナミックドライバーが採用されている。ハウジングは密閉型。イヤホン片側の質量は6.2gだが、耳に挿入するノズル側に比重を寄せたことで装着時の負担を軽減した。
BluetoothオーディオのコーデックはAAC/SBCをサポート。LE Audioへのアップデートによる対応は予定していない。
価格は23,800円(税込)で、4色のカラーバリエーションが揃う。Google Pixelシリーズを含むAndroid 6.0以上のスマホと最も相性の良いワイヤレスイヤホンだが、もちろんiPhoneやPCとも接続できるし、Bluetoothオーディオに対応したAndroid TVデバイスとも組み合わせられる。
ただしAndroidスマホ以外のデバイスでは、グーグル翻訳アプリを介したリアルタイム翻訳をイヤホンから呼び出せなかったり、使える機能は一部制限される。
リスニングを始める前に、Android 6.0以上のスマホと組み合わせた場合に利用できる「イヤーチップのフィット感の確認」を済ませた。グーグル独自のアルゴリズムによる「Silent Seal(サイレントシール)」技術でノイズキャンセリング効果を最大化するためにも、ユーザーの耳の形に合ったイヤーチップを選び、イヤホンが正しく耳に装着できているかを確認しておきたい。
イヤーチップはパッケージにS/M/Lの3サイズが同梱されている。イヤホンはノズルの口が大きく高さが低いため、一般的なイヤーチップとの交換が難しい。最良の遮音効果を得るためにも基本的には純正品を使う方が望ましいだろう。
Pixel Buds Proのサウンドは、同日に発売されたPixel 6aと組み合わせて、Amazon Musicの楽曲をチェックした。
上原ひろみの『Silver Lining Suite』から「Fortitude」は、楽曲冒頭のピアノの重低音をどっしりと響かせる。音の輪郭線をボールドに描く。重心が低く安定したサウンドだ。
弦楽四重奏の旋律が曖昧にならず、それぞれの音色がきれいにほぐれる。ピアノと弦楽器によるダイナミックで緊張感あふれる演奏が押し寄せてくる。音場もそこそこに広いが、音の熱量を高めて、ドンと束にしてぶつけてくるような音づくりが特徴的なイヤホンだ。高いANC効果により演奏に深く没入できる楽しさもある。
アデルの『30』から楽曲「Oh My God」のボーカルに注目した。おおらかな抑揚感と、しっとりとした声の質感が印象的だ。中低域に独特な甘い香りを漂わせる。ハイトーンの抜け感はとても滑らかで、余韻の潔い切れ味も魅力。
ノイズコントロール機能はイヤホン側面のタッチセンサーリモコンの長押し操作で切り換えられる。ANCと外音取り込みをスイッチしながら聴き比べてみたが、音楽の聴こえ方にバラツキがなく一貫している。
本機の気になる音質、ノイズキャンセリングの性能、そして「グーグルのイヤホンらしさ」が感じられるポイントに注目しながら実機をレポートしよう。
グーグルのカスタム設計によるチップ&ドライバーを搭載
グーグルは昨年に発売した純正スマートフォン「Google Pixel 6」シリーズから、自社で設計したシステムオンチップ(SoC)である「Tensor(テンサー)」を搭載。また機械学習による言語認識処理を活かしたリアルタイム翻訳とテキスト起こし、Googleアシスタントによる音声入力など、 “グーグルならでは” と言える便利な機能をさらに進化させた。
Pixel Buds Proにもカスタム設計によるオーディオチップが搭載され、ANC機能を制御する独自アルゴリズムやドライバーの駆動を制御する。グーグルはこのチップに6つのコアがあるとしているが、その詳細な構成やOEMベンダーについては説明していない。スマホのTensorのように特別な名称も付けていない。
イヤホンには11mm口径のダイナミックドライバーが採用されている。ハウジングは密閉型。イヤホン片側の質量は6.2gだが、耳に挿入するノズル側に比重を寄せたことで装着時の負担を軽減した。
BluetoothオーディオのコーデックはAAC/SBCをサポート。LE Audioへのアップデートによる対応は予定していない。
価格は23,800円(税込)で、4色のカラーバリエーションが揃う。Google Pixelシリーズを含むAndroid 6.0以上のスマホと最も相性の良いワイヤレスイヤホンだが、もちろんiPhoneやPCとも接続できるし、Bluetoothオーディオに対応したAndroid TVデバイスとも組み合わせられる。
ただしAndroidスマホ以外のデバイスでは、グーグル翻訳アプリを介したリアルタイム翻訳をイヤホンから呼び出せなかったり、使える機能は一部制限される。
重心が低く安定したサウンド
リスニングを始める前に、Android 6.0以上のスマホと組み合わせた場合に利用できる「イヤーチップのフィット感の確認」を済ませた。グーグル独自のアルゴリズムによる「Silent Seal(サイレントシール)」技術でノイズキャンセリング効果を最大化するためにも、ユーザーの耳の形に合ったイヤーチップを選び、イヤホンが正しく耳に装着できているかを確認しておきたい。
イヤーチップはパッケージにS/M/Lの3サイズが同梱されている。イヤホンはノズルの口が大きく高さが低いため、一般的なイヤーチップとの交換が難しい。最良の遮音効果を得るためにも基本的には純正品を使う方が望ましいだろう。
Pixel Buds Proのサウンドは、同日に発売されたPixel 6aと組み合わせて、Amazon Musicの楽曲をチェックした。
上原ひろみの『Silver Lining Suite』から「Fortitude」は、楽曲冒頭のピアノの重低音をどっしりと響かせる。音の輪郭線をボールドに描く。重心が低く安定したサウンドだ。
弦楽四重奏の旋律が曖昧にならず、それぞれの音色がきれいにほぐれる。ピアノと弦楽器によるダイナミックで緊張感あふれる演奏が押し寄せてくる。音場もそこそこに広いが、音の熱量を高めて、ドンと束にしてぶつけてくるような音づくりが特徴的なイヤホンだ。高いANC効果により演奏に深く没入できる楽しさもある。
アデルの『30』から楽曲「Oh My God」のボーカルに注目した。おおらかな抑揚感と、しっとりとした声の質感が印象的だ。中低域に独特な甘い香りを漂わせる。ハイトーンの抜け感はとても滑らかで、余韻の潔い切れ味も魅力。
ノイズコントロール機能はイヤホン側面のタッチセンサーリモコンの長押し操作で切り換えられる。ANCと外音取り込みをスイッチしながら聴き比べてみたが、音楽の聴こえ方にバラツキがなく一貫している。