PRDolby Atmos対応の一本バータイプとサブウーファー別体タイプ
デノンの注目サウンドバー「DHT-S217 & S517」、どっちを選ぶ? 音質や機能性を徹底比較!
■S217とS517、よく観るコンテンツで選ぶオススメモデルはどっち?
サウンドモードは「PURE」のほかに、映画やドラマに適した「MOVIE」、音楽コンテンツ向けの「MUSIC」、夜に小音量でも聴きやすい「NIGHT」がある。
両モデルともMOVIEモードにして映画『トップガン マーヴェリック』を再生する。DHT-S217では、冒頭の空母から戦闘機が飛んでいくシーンで轟音が体を貫いていく。音場空間が上下左右に広がっており、頭上方向にも音が漂う。戦闘機に合わせて移動しているのも把握でき、轟音が映像と連動して感じられた。最初から、映像の世界に惹き込まれた。
DHT-S517だと空間がさらに大きくなり、解像感もアップする。戦闘機が頭上を飛ぶ場面では、本当に頭の上を移動しているよう。訓練のドッグファイトで、複数の戦闘機がポジションを入れ替えたり、急上昇したりする場面では、緊張感が伝わってくる。視聴を忘れて映像世界に入り込んでしまった。サブウーファーのおかげだろう、音場空間全体の解像感が高く、映画館で観ているような感覚だ。
音楽コンテンツは映画『ボヘミアン・ラプソディ』を「MUSIC」モードで再生する。DHT-S217は、ボーカルやギターなど中高域の音の密度が高くエネルギッシュだ。低域も分厚く、浸透力があるので聴きやすい。上方向の表現力も見事で、空間に漂う音の粒子を浴びているようだ。まさに、音に包まれるスタジアムの臨場感を味わえる。
DHT-S517だと空間が広くなり、音の定位感もアップ。頭上方向の解像感が明瞭で、会場の中に自分がいると錯覚するほど自然な音場空間が作られる。しばらく観ていると映像の世界に入り込み、スピーカーの存在感がなくなったように感じた。
音場全体の解像度が上がった分、ボーカルやギターの音はDHT-S217ほど前に出てこず、周囲に馴染む印象だ。サブウーファーのチューニングはさすがで、低域が過度に強調されておらず、サウンドバーの音と極めて自然につながる。これなら、コンテンツのタイプを選ばない。
昨今、映像配信サービスでもDolby Atmos対応コンテンツが増えている。Netflixで配信されているDolby Atmos対応のコンテンツから、ホラードラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』を観る。サウンドモードは「MOVIE」を選択した。
中高域の音像が明瞭なDHT-S217は、とにかく会話が聴きやすい。ダイナミックレンジが広い作品のため、大音量のアクションシーン以外は音が小さくなりがちだが、それでも浸透力のある音が耳に届く。上下方向の音場もしっかり再現されており、映像の下で鳴っている音が画面下部に定位していた。
同じ作品をDHT-S517で観ると、奥行感がグンと増す。何者から逃げるシーンの息づかいや銃に弾を装填する細かい物音が映像と一体化している。空気感までリアルに伝わるため、否応なく恐怖心が高まる。
配信の場合、ビットレートの関係からロッシーなDolby Digital PlusベースのDolby Atmosとなるが音質に遜色はなく、両モデルともしっかりと没入できた。ほかにも2chのテレビアニメやバラエティ番組などを視聴したが、総じてDHT-S217は声や楽器の中高域の聴きやすさ、DHT-S517は広く解像度の高い雰囲気ある音場が持ち味といった印象だ。
DHT-S217とDHT-S517は、高い再生能力に裏付けられた、優れた音場表現が魅力だ。Dolby Atmosのイマーシブサウンドも描写が的確で、中途半端な処理でごまかすような事がない。発売以来、高い人気を維持しているのも納得だ。
難しいのが、どちらを選べば良いか。あえて挙げるなら、音楽コンテンツやアニメ、バラエティ番組を中心に楽しむならDHT-S217が、映画や海外ドラマをよく観るならDHT-S517がおすすめ。とはいえ、価格や使っているテレビのサイズに合わせてどちらを選んでも満足できるはずだ。ぜひ導入して、年末年始のおうち時間を充実させよう。
(協力:ディーアンドエムホールディングス)