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VGP2023で金賞受賞

試さないのはもったいない、SOUNDPEATS「Air3-Deluxe HS」はお手頃価格の高音質完全ワイヤレスだ

公開日 2022/11/28 06:30 鴻池賢三
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操作はタッチ式で、イヤホン右側を1回タッチすると音量がプラス、左側をタッチすると音量がマイナスになる。一般的に1回タッチは再生/停止の製品が多いが、実使用においては、音量操作が素早くできる方が便利に感じる。ちなみに、再生/停止は、左右どちらかの2回タッチとなっており、誤って触れただけで再生/停止しないので、ストレスが少ない。

装着イメージ。操作はロゴ部分を軽くタッチするだけ

これらの操作感は慣れによるところが大きいが、本機は扱いやすくまとめられていて、ここでも、世界に向けて大量出荷している大手メーカーの良さを感じる。さらに装着検出機能も搭載し、イヤホンを外すと再生中の音楽が停止、再度装着すると自動再生できる機能があり、出荷時はオンに設定されている。

専用アプリ「SOUNDPEATS」を使用することで、先述の装着検出機能のオン/オフ切り替えのほか、イコライザーの設定も行える。さらに測定した聴覚データをAIで処理することで周波数特性を補正してくれる機能も備えるなど、なかなかの充実ぶりだ。

製作者の意図まで鳴らす、LDACでの “別世界” 音質



ハイレゾを楽しみたい場合は、LDAC対応のAndroidスマホやオーディオプレーヤーを用意しよう。今回はShanlingのDAP「 M0」と組み合わせ、LDACとAACを切り替えながら比較確認した。結論からいえば、LDAC(音質優先)接続時の音質は、明らかに別世界だった。

Androidスマホなど、LDAC対応の端末を使うことでハイレゾ再生できる

AACでは音が中央に集まってこじんまりしてしまうところ、LDACでは空間が広く開放的で、音源の分離も明瞭。基本性能として情報量に差が感じられ、特にハイレゾ音源では如実な違いとなって現れた。なお、高度に圧縮されてロスのあるAACの音をどう聞かせるかは、メーカーのチューニング方針によるところが大きい。

たとえば、松任谷由美の「HONG KONG NIGHT SIGHT [Remastered 2019]」(FLAC・24bit/96kHz)。イントロ部で水中をイメージさせる泡が弾ける音は、左右に遠く広がってサウンドステージが広い。徐々に音量が大きくなるドラムは、単に音が大きくなるのではなく、近づいて来る距離の差として感じられるのも、大きな違いだ。

こういった制作者の狙いや、きちんとしたオーディオで感じるサウンドが、LDAC接続した本機なら感じられる。またボーカルの明瞭度も優秀で、音の分離の良さにより、強調せずともスッと耳に入って来る感覚は心地よく、疲れにくい。

繊細な音がしっかり聞こえることで音場の密度が高く、ボーカルの滑らかさ、弦楽器の煌めき感も上々。ダイナミックレンジの広さは「良い音」の基準の一つだが、小音量でも躍動感を失わず、多くのユーザーがメリットを享受できるだろう。

Air3-Deluxe HSなら製作者の意図までも再生できる

さらに躍動感という点では、EARTH, WIND&FIREの「September」も楽しめた。低域はφ14.2mm大口径ドライバーの余裕と奥深い表現が心地よく、キレの良さでリズム感がさらに際立つ。

ドライバーは大口径という以外にも、振動版の素材がバイオセルロースのため、植物由来素材ならではのナチュラルさと雑味の無いクリアなサウンドが、LDACの繊細な高音質、インイヤー型の開放感、大口径ドライバーの余裕ある低域表現とマッチする。総じて、ハイレゾ音源がもつポテンシャルを楽しめるほどの高音質に仕上げられていると感じた。



今やストリーミングもCDクオリティーは当たり前で、ハイレゾも続々と増加している。こうした状況で、一般的なワイヤホンでは、コーデックがボトルネックになるのがもったいない。

その点本機なら、多くのAndroid端末やDAPでも利用できるLDACコーデックと組み合わせるだけで、AACやSBCとは明らかに異なる高音質によって、音楽がもっと楽しくなる。

価格も非常に手頃なので、「音質なんてわからない」という読者も、ぜひ「Air3-Deluxe HS」を試してみてはいかがだろうか。きっと、新しい世界が拓けるはずだ。



(提供:SOUNDPEATS)

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