PRこれぞ“ドブルベの現代版”だ
ラディウス「ドブルベ」が金属筐体・新型ユニットで新登場。“フェーズ2”と呼べる大進化の詳細を探る
■抜群に定位がよいHP-W300。これぞドブルベの現代版
とはいえ、最も重要なのはサウンドだろう。ということで、まずはフラグシップとなるHP-W300を試聴してみた。
新シリーズ1番の進化は、このHP-W300の音だといっていい。もともとドブルベシリーズの特徴だったキレのよさとフォーカス感のよい低域表現はそのままに、解像度感がグッとアップ。ノイズ感が抑えられているのかディテール表現が丁寧になり、サウンドがリアルに、かつリッチな表現に感じられるようになった。歪み感の少なくなったピエゾ「VST2」の恩恵だろう、持ち前の定位感のよさがしっかりと活かされ、音の広がり感もよくなっている。
筐体の “鳴り” も積極的に活用して音づくりを行っているという話だが、実際にはドライバーとのマッチングも行われているので、金属から想像される固有の響きは感じにくく、音色的にも上手くまとまっている。おかげで、オーケストラを聴くと各楽器が目立ちすぎず引っ込みすぎず、それぞれが見事に役割を果たしつつホールいっぱいに広がる壮大な演奏を楽しむことができる。
特筆だったのが女性ボーカルで、こちらは変調のないニュートラルな歌声と、ちょっとした首の振りも如実に感じられる緻密な定位、音の広がりを感じることができた。おかげで、歌姫それぞれの魅力が存分に伝わってくる。
こうした特徴から、ステレオ音源はもちろん、いま注目のイマーシブオーディオ、360Reality Audioといった「3Dオーディオ」楽曲も存分に楽しめそうだ。まさに、このサウンドこそ “ドブルベらしさと現代的な表現との融合” といえる、絶妙なチューニングだ。
■キレのよさは共通するが音の傾向は三者三様!
対してステンレス筐体のHP-W200は、既存ドブルベシリーズの発展型ともいえるサウンドキャラクター。伸びやかでヌケのよい高域、締まりのよい低域によって、フレッシュなサウンドを楽しませてくれる。ボーカルもメリハリよく、キレのある表現だ。
末弟のHP-W100はアルミ筐体なので特性としてはチタン合金に近いが、振動板はHP-W200と同じ。差分としてはケーブルが着脱できないオリジナルケーブルになっている。そのためかHP-W200の傾向を引き継ぎつつ、さらにメリハリのはっきりさせたサウンドだ。クラシックなどハマるジャンルを聴くとポテンシャルの高さを強く感じられた。
新ドブルベシリーズは、これまでの開発資産を活かしつつも、現代モデルとして大きくステップアップした製品に進化していた。特にHP-W300の表情豊かなサウンドは一聴の価値あり。いま高級イヤホンをお探しの方ならぜひ、ドブルベのサウンドを体験してほしい。
SPEC ●型式:ダイナミック型(デュアル振動板/独自DDM方式) ●ドライバー口径:10mm(ダイナミック型)+9mm(ピエゾ型)●再生周波数帯域:20〜40,000Hz ●インピーダンス:22Ω●能率:98dB(1kHz/1mW) ●ケーブルの長さ:約1.2m ●質量:約5.8g(片耳/ケーブル含まず) ●付属品:イヤーチップ(シリコン XS/S/M/L×2)、4.4mm5極バランスケーブル、3.5mm3極アンバランスケーブル、キャリングポーチ、キャリングケース
SPEC ●型式:ダイナミック型(デュアル振動板/独自DDM方式) ●ドライバー口径:10mm(ダイナミック型)+9mm(ピエゾ型)●再生周波数帯域:20〜40,000Hz ●インピーダンス:22Ω●能率:98dB(1kHz/1mW) ●ケーブルの長さ:約1.2m ●質量:約8.9g(片耳/ケーブル含まず) ●付属品:イヤーチップ(シリコン XS/S/M/L×2)、4.4mm5極バランスケーブル、3.5mm3極アンバランスケーブル、キャリングポーチ、キャリングケース
SPEC ●型式:ダイナミック型(デュアル振動板/独自DDM方式) ●ドライバー口径:10mm(ダイナミック型)+9mm(ピエゾ型) ●再生周波数帯域:20〜40,000Hz ●インピーダンス:22Ω ●能率:96dB(1kHz/1mW) ●ケーブルの長さ:約1.15m ●質量:約18.2g(両耳/ケーブル含む) ●付属品:イヤーチップ(シリコン XS/S/M/L×2)、キャリングポーチ、キャリングケース
(協力:ラディウス株式会社)
※本記事は「プレミアムヘッドホンガイドマガジンVOL.19 2022 WINTER」所収記事を転載したものです