HOME > レビュー > 凄まじい没入感、ag「WHP02 for Gaming」はコスパ◎の“震える”ゲーミングヘッドセットだ

<ゲーミング特集2022>

凄まじい没入感、ag「WHP02 for Gaming」はコスパ◎の“震える”ゲーミングヘッドセットだ

公開日 2023/01/12 06:30 草野晃輔
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
agは、オーディオメーカーのfinalが2019年に立ち上げたオーディオブランドである。今回紹介する「WHP02 for Gaming」は、同ブランドが初めて手掛けたワイヤレスゲーミングヘッドセットだ。


■ブームマイクや低遅延トランスミッターが付属、幅広い利用シーンで使いやすい



サウンド面はfinalが全面監修。ゲームプレイ時に必要な性能だけでなく、映画や音楽も幅広く楽しめるモデルに仕上がっているという。ドライバーには、ダイナミック型を左右で合計4基搭載。クリアなサウンドとワイドな音場感を両立した。また、音響特性の検証を重ねることで、Bluetooth特有の聴き疲れしやすい音質を抑えているのもポイント。

ag「WHP02 for Gaming」(9,980円/税込)

ゲームへの没入感を高める仕掛けも用意する。重低音に合わせて振動し、ゲームの世界を映画館で楽しんでいるかのような迫力を味わえる「ウーファーモード」と、ゲーム内の細かい効果音や音声を聴き取りやすくした「クリアモード」の2種類のモードを搭載。ハウジングの物理スイッチで簡単に切り替えられる。また、ハウジング側面のロゴは青く点滅し、これがゲームの雰囲気を盛り上げてくれる。なお点滅はオフにもできるため、ゲーム以外の場面でも本機を安心して使える。

モードの切り替えなど操作ボタンは

着脱可能なブームマイクが付属。ゲームのボイスチャットやWeb会議で明瞭な音声を相手に届けられる。このブームマイクは先端にミュートボタンがあり、急に周囲の人に話しかけられた場合に、手元でマイクをオフにできる。

ブームマイクは取り外し可能

ペアリングする機器によってはBluetoothのバージョンが古く、遅延が気になるケースもあるだろう。このようなことも想定し、本機には2.4GHzの低遅延通信に対応したUSB-C接続のトランスミッターが付属する。USB-CをUSB-Aに変換するアダプタも付いているので、PCやゲーム機など幅広いデバイスで使える。なお、連続再生時間はハウジングのロゴの点滅がオンで最大17時間、オフだと最大27時間。ロゴの点滅とウーファーモードの両方がオンだと最大6時間となる。

Bluetooth接続に加え、トランスミッターによる低遅延ワイヤレス接続、および有線接続をサポートする

トランスミッターはUSB-C接続だが、付属の変換アダプタでUSB-A端子とも接続できる

■2つのサウンドモードがゲームの世界観を盛り上げてくれる



WHP02 for Gamingを装着し、人気のバトルロイヤルゲーム『フォートナイト』を起動する。サウンドは音像が明瞭で、厚みがある。定位も的確で、他のプレーヤーが迫ってくる様子やどの位置から銃で撃たれたか、といった音情報もわかりやすい。

このゲームは銃声や爆発音のような大きな音が多く、「ウーファーモード」だと音の刺激が強そうだと思っていた。ところが、実際に試したらまったくそんなことはない。映画館でサブウーファーの音と振動が体を震わせるイメージで、映像とリンクして音と自然な振動が体に響いて気持ちよかった。振動のない「クリアモード」だと、細かい効果音は確かに明瞭に聞こえるが、少し物足りなく感じられてしまう。このゲームには「ウーファーモード」をオススメしたい。

ボイスチャットは、音声がクリアだったようで「あれ?いつもより聴きやすい」とフレンドからも高評価だった。マイクのミュートボタンは、ブームマイク先端のマイク部の中央にある。押す際に周囲のマイク部に触れてノイズが出るかと心配だったが、後から聞いたらわからなかったそうだ。あれこれ試しながら、つい1時間ほど遊んでしまったが、イヤーパッドが厚く柔らかいため側圧で痛くなることもなかった。久々に時間を忘れてゲームに浸れたように思う。

装着イメージブームマイクの位置は柔軟に調整できる。厚めのイヤーパッドで装着感も良好

続いて、自由度が高いオープンワールドアクションRPG『スカイリム』を遊んだ。サウンドで陰鬱な世界観を上手に表現しているゲームで、緊迫したシーンでは常にバックグラウンドに低い風のような音がある。これが、「ウーファーモード」だと実にリアル。ゲームの世界への没入感がすさまじく、アイテムを拾ったり、鍵を開けたりといった基本操作すら、焦燥感に駆られてしまう。プレイしている間、常に心拍数が上がったままだった。

最後も人気タイトル『FINAL FANTASY XIV』をプレイする。スタート画面で、シリーズを象徴する曲「プレリュード」が流れる。より明瞭な音で聴きたく「クリアモード」に切り替える。その音色の美しさに思わず鳥肌が立った。「クリアモード」だと音が軽くなりそうなイメージだが、厚みはそのまま。低域がよりタイトになる。モードをこのままにしてゲームもプレイしたが、こちらは煌びやかなBGMが聴きやすい。軽快かつ軽妙なゲームのテンポとマッチしていた。

WHP02 for Gamingは、サウンドはもちろん付属品一つに至るまで、どんなシチュエーションでも、どんな機器を組み合わせても、ゲームの世界に浸れるよう配慮が行き届いている。「ゲーミング」という文化に真摯に向き合い、開発されたモデルだとよくわかる。一度使えば、この良さに共感できるはずだ。それでいて、1万円を切る抜群のコストパフォーマンスも実現しているのだから、弱点がまったく見当たらない。日頃ゲームに向き合うゲーマーたちに、ぜひとも使って欲しいアイテムだ。

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー196号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.196
オーディオアクセサリー大全2025~2026
特別増刊
オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX

本ページからアフィリエイトプログラムによる収益を得ることがあります

NEWS
AV&ホームシアター
オーディオ
モバイル/PC
デジカメ
ホビー&カルチャー
過去のニュース
RANKING
イヤホン・ヘッドホン
AV機器売れ筋
さらに見る
AWARD
VGP
DGPイメージングアワード
DGPモバイルアワード
オーディオ銘機賞
オーディオアクセサリー銘機賞
アナロググランプリ
REVIEW
レビュー
コラム
注目製品クローズアップ
優秀録音ハイレゾ音源レビュー
さらに見る
連載
折原一也の“いまシュン!”ビジュアルプロダクト
高橋 敦のオーディオ絶対領域
山本 敦のAV進化論
角田郁雄のオーディオSUPREME
今週の発売新製品
アニソンオーディオポータル
さらに見る
INTERVIEW
インタビュー記事一覧
さらに見る
BRAND
注目ブランド情報
MAGAZINE
オーディオアクセサリー
analog
ホームシアターファイル
プレミアムヘッドホンガイド
プレミアムヘッドホンガイドマガジン
雑誌定期購読
雑誌読み放題サービス
メルマガ登録
SHOPPING
PHILE WEB.SHOP
通販モール