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PR音楽/オーディオ評論家・岩田由記夫が自宅試聴室に導入

マランツ「MODEL 40n」を評論家が自宅導入! 超ビンテージスピーカーを最新プリメインで鳴らす魅力とは?

公開日 2023/03/31 06:55 岩田由記夫
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それなのに遊び心が湧いてきてしまうのがオーディオ好きの性というものだ。それは、この70年近く前のスピーカーをネットワークオーディオで鳴らしたら、どうなるだろうという探究心だった。

ならば発売されたばかりの「MODLE 40n」はどうだろうと思った。お前、なぜマランツなんだ?と突っ込む方もいるかもしれない。ぼくは1970年代の「MODEL 1250」以来、マランツのファンなのだと答えておこう。自分の勘だけでは心配なので、友人のオーディオ評論家、土方久明氏に電話した。土方氏は、どんな音が鳴るか分からないが、C36をMODEL 40nで鳴らすのは素敵な挑戦と後押ししてくれた。

MODEL 40nを操作する岩田氏

2022年8月末、MODEL 40nがやってきた。UDP-205をつないだあとに、エディスクリエーションの「Silent Switch OCXO JPEM」、「Fiber Box2 JPEM」をLANケーブルでMODEL 40nに接続した。そして倉庫に眠らせていたテクニクス全盛時代、1979年に発売された全自動レコードプレーヤー「SL-10」もMODEL 40nにつないだ。

高音質ストリーミング配信用のセットアップに加え、テクニスのアナログプレーヤーSL-10もMODEL 40nに接続

ぼくがやりたかったのは、統合音楽再生ソフトroonを通して、アメリカのサブスクリプションTIDALを聴くことだった。より良質な音楽を得るために、エディスクリエーションの製品も必要だった。

そう、超クラシカルなスピーカーC36での、2020年代ならではのネットワーク再生プランだ。約70年の時空を結ぶこの計画が、どんな音になるのか。もし、C36とMODEL 40nの相性が悪ければ、この計画は無に帰してしまう。

導入から7ヶ月。「音の角が取れて、再生音にまろやかさが出てきている」



結果をまず述べるなら、この試みは大成功だった。最初に聴いたのは、14歳だったぼくが友人宅で感動したピーター・ポール&マリーの1962年のデビューアルバム『ピーター・ポール&マリー』(44.1kHz/16bit)。「500 MILES(邦題:500マイルも離れて)」のハーモニーのなんと瑞々しいことか。録音スタジオの空間エコーまで聴き取れる。MODEL 40nの音楽の構造に対する解析力は素晴らしい。

心配していた超アナログと言えるC36スピーカーと現代デジタルの極みとなるMODEL 40nを通した高音質ストリーミング再生との違和感は、まったく感じられなかった。使い古されたオーディオ用語で言うなら、デジタル臭がまったく匂ってこない。これはMODEL 40nがClass-AB方式のアナログアンプを搭載していることがプラスに働いていると思える。

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