PRVGP2023 SUMMERで「企画賞」「部門金賞」を獲得
“耳を塞がないイヤホン”の要素を全クリ!SOUNDPEATS「RunFree」を選べば間違いなし
SOUNDPEATS(サウンドピーツ)の 「RunFree」がVGP2023 SUMMERで「企画賞」および「部門金賞」を獲得した。RunFreeは “耳を塞がない” ことで、快適な装着感を追求したワイヤレスイヤホンだ。本モデルについてVGP審査員で評論家の高橋敦氏がレビュー。受賞も納得の実力やそのメリットを解説していく。
「RunFree」は最新トレンドが反映されたアイテム
設立時から “ワイヤレスイヤホンの可能性を追求” することに全振りしてきたSOUNDPEATSは、完全ワイヤレスイヤホン全盛となった今を象徴するようなブランドのひとつ。2011年の設立時に「これからはワイヤレスイヤホンの時代」と未来を見定めて、開発を集中してきた先見の明こそ、同社に躍進をもたらした最大の強みと言えるだろう。
そんなSOUNDPEATSだからこそ、その新製品に注目することで、現在から将来のトレンドを感じ取ることもできたりする。今回紹介する「RunFree」もまた、いまのトレンドが反映されたアイテムだ。いわゆる「耳を塞がない系イヤホン」の一種であり、耳の穴を塞がないことで、再生される音楽・動画の音声と素直に混ざり、周囲の音も自然に聴こえてくる環境を提供してくれるモデルとなっている。
軽快な装着感でスポーツにも最適
このスタイルの製品は従来、骨伝導ドライバーが使われることが多かった。しかし本機は別の方式で、一般的なダイナミックドライバーを耳の穴の手前あたりに浮かせるように配置し、そこから空気の振動を耳に向けて音を届けるという形だ。骨伝導方式独特の使用感や音質が苦手な方も、こちらの方式なら違和感なく、自然な使用感や音質を体験できるだろう。
もちろん流行のスタイルにただ乗っただけではないというのも、SOUNDPEATS製品だからこそ。そのスタイルをより高い完成度に引き上げ、なのにお値段は6,680円(税込/直販ストア)と、ぐっと引き下げられている。ブラッシュアップとコストパフォーマンスの向上、これを同時に成し遂げてくるのがSOUNDPEATSだ。
こういった耳を塞がない&ネックバンドなスタイルのイヤホンで、まず気になる大切なポイントは、やはり着け心地と着脱のしやすさだろう。使いやすさのいちばんの基本となる要素だ。RunFreeのそれは率直に言って文句なし。ネックバンド部分はいわゆる形状記憶合金であるニッケルチタン合金を芯として、それをシリコンで包んだ構造。その細く柔らかなバンドが軽快な装着感を生み出している。
その柔軟性は耳にかけるフック部分も同様。おかげで装着時に耳にかける際には、フックを指先でグニッと広げてスッと耳を入れることができる。形状記憶かつ頑丈なのでグニっと広げるのにも不安はない。外すときも、何なら片手でラフにひっぺがす感じで扱っても、ぜんぜん不安を感じない。なお筆者は眼鏡を常用しており、上記はその上での印象だ。
RunFreeという名前から連想できる通り、スポーツ用途にも対応する。インドアな筆者にはその用途でのシビアな評価は難しいが、軽く走った程度で装着のズレなどが気になることはなかった。固定圧が緩いために多少の揺れはあるのだが、わずか31gという軽量さのおかげで、その揺れが大きなズレにはつながらないといった感じだ。IPX4の防水仕様も確保されており、多少の雨や汗も気にしないでよい。
地味だがこれも使い勝手のポイントになる部分として、充電端子にも注目したい。ネックバンド型スポーツイヤホンだと独自のマグネット式で使い勝手と防水性能を高めてある製品も多い。しかし本モデルはUSB-Cを採用し、防水性をキャップで確保している。マグネット式はその利点の反面で専用ケーブルでしか充電できないという使いにくさもあり、普通のUSB-Cを歓迎する方も多いのではないだろうか。連続再生は14時間で、これも十分すぎる安心のスペックだ。
ほか機能面としては、スマホとPCなどの2台同時接続に対応、通話用マイク搭載など、現在のワイヤレスイヤホンに求められる基本をしっかり押さえてある。
次ページ音は想像以上、まるで “開放型ヘッドホン” なキレの良さ