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PR人気モデルが進化、上質になってより使いやすく

レコードをおしゃれに楽しむならHouse of Marley「Stir It Up Lux」!音とデザインを両立する個性派アナログプレーヤー

公開日 2023/09/28 06:30 生形三郎
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温かみがある高密度なサウンド。直感的に使える操作性も魅力


サウンドのテストは、まずはじめにBluetoothスピーカー「GET TOGETHER DUO」を接続して実施した。本機はHouse of Marleyの人気ブックシェルフ型スピーカーで、プレーヤーと同じくボディ前面には竹が使用されている。

Bluetoothスピーカー「GET TOGETHER DUO」と組み合わせて試聴

2way設計で筐体は密閉型が採用されているほか、Rch側がバッテリー駆動による左右独立のワイヤレス接続となっており、小型な本体サイズと併せて手軽な設置性も魅力だ。

このスピーカーとペアリングして、実際にStir It Up Luxを使ってみると、まずは良好な操作感が印象的である。Bluetoothのペアリングボタンはボリュームダイヤルも兼ねており、直感的に操作ができるのだ。

ボリュームダイヤルはBluetoothペアリングボタンとしても機能

加えて、トーンアームをターンテーブルの上にリフトアップさせると自動的にプラッターが回転をはじめ、また、トーンアームをもとに位置に戻すことで、自動的に回転が止まるという仕様も使いやすい。

トーンアームの上げ下ろしで、自動で回転スタート/ストップが機能する

そのサウンドは、密度を感じさせる温かみある質感が印象的だ。Bluetooth接続によるDSPのチューニングも手伝ってか、低域に心地よい存在感があり、この手頃なサイズ感のスピーカーから再生されているとは思えないほどに、量感豊かでパワフルな低音が楽しめる。

おかげで、どのような音源を再生しても、聴き心地の良い音色バランスで音楽を楽しませてくれる。歌声や楽器同士の分離も適切で、温かみがありながら華やかな部分も持ち合わせており、音楽をメリハリよく再生してくれるのだ。

たとえば、ロックミュージックソースでは、エレクトリックベースが太い音像で描かれ、バスドラムも迫力が十分で、とにかく低音の存在感が強力だ。

しかしながら、それらの低音は、決して余韻が散漫にならず、タイトなアタックとキレよい音切れが楽しめる点が快い。このあたりは、プレーヤーの性能に加えて、竹を用いた密閉型スピーカーである「GET TOGETHER DUO」ならではの良さも十分に出ているだろう。

同様に女性ボーカルによるエレクトロポップスも、耳触りよくもパンチのあるボーカル再現や、賑やかにリズムを刻むハイハット、そして、ボリューム豊かなベースラインとキックドラムの存在によって、実に快活に音楽が展開した。

ジャズのピアノトリオを再生すると、先述のメリハリあるサウンドによって各楽器の存在がエネルギッシュに展開され、やはりこちらも演奏や音楽が持っている楽しさや躍動感のエッセンスが積極的に聴き手に伝わる。オーケストラソースでも、ベースの豊かな響きに支えられた心地よい音色とともに、立体的なオーケストラの姿やその演奏の空気感がしっかりと届いてくるのだ。

続いて、Stir It Up Luxの実力をさらにチェックするため、本機の価格を大きく上回るアキュフェーズのプリメインアンプ「E-380」(フォノイコライザーアンプ「AD-60」搭載)を接続し、パッシブスピーカーであるディナウディオ「Emit 20」を用いての試聴も実施した。

すると、やはりこちらでも温かみある音質を基調とした快活なサウンドを楽しむことができた。低域の量感が充実しており、密度の高い音を楽しませるとともに、アコースティックソースでは、写実的な再現もより詳細に引き出される。従来モデルから各部がブラッシュアップされたことによる、プレーヤーの基礎能力向上を一層実感することができた。



House of Marleyのラインナップに加わったStir It Up Luxは、上質なサウンドとルックスを実現した新型プレーヤーである。とりわけ、市場的にも本機のようなカジュアルかつ質感よいルックスを持ったプレーヤーは数少ない存在で、インテリアコーディネートを考慮したチョイスとしても、とても貴重と言えるだろう。

音質面でも、快活で積極性豊かなサウンドが楽しめる優秀な一台。アナログプレーヤー市場に魅力的な選択肢がまた一つ増えたことを、心より歓迎したい。

(協力:完実電気)

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