PRブランド初のフォームタイプとASMRタイプ
AZLAイヤーピースの新機軸!「SednaEarfit Foamax」&「SednaEarfit max ASMR」を徹底検証
■繊細な音表現にググッとフォーカス!「SednaEarfit max ASMR」
シリコンタイプの新作「SednaEarfit max ASMR」は、技術要素としてはSednaEarfit MAXそのものだ。
柔らかなメディカルシリコン素材。傘の中心部は厚く、耳に触れる周辺部は薄くして、低圧迫と高遮音を両立させたテーパード型構造。イヤーピース全体の柔軟性を高めるべく傘と一体成形されたハニカム構造コアレスワックスガード。それらによる「究極の低刺激フィット」をMAXから継承し、その上で音質チューニングをASMR向けに最適化したのがこのモデルとなる。
具体的には「高音域を減衰させ、中域から中高域にかけての奥行きと立体感、低音域のほどよいまとまりとアタック感にフォーカス」とのこと。形状をMAXと比べると、開口部が小口径、傘形状がスリムといった違いがある。そういった形状調整でチューニングが行われているのだろう。ちなみに、2023年12月に発売された“ASMR特化チューニング”のフルシリコンイヤホン「ASE-500 ASMR」にも早速このSednaEarfit max ASMRが付属している。
SednaEarfit max ASMRの装着感と音調は、前述の2機種に“パトラホン”ことag「COTSUBU for ASMR Patra Edition −BLACK Ver.−」も加え、VTuber系ASMRコンテンツでチェック。
チューニング意図に最も沿った効果を発揮したと思われるのは、こちらでもMA910SRとの組み合わせ。耳かきシチュでは耳かき音の中でもゴリゴリ感を特に際立たせてくれ、会話や吐息の感触を柔らかめにしつつ距離感は近付けてくれることで生々しさも増し増し。
シャンプーシチュでは、演者のサワサワとした気配感、シャンプーのシャカシャカ感はあえて少し控えめに。すると相対的にシャンプーの泡立ちのモコモコ感やその柔らかさ、洗い方の強弱のダイナミクスといった要素が強く感じられるように。
全体の大きな印象としては、細かな物音や気配感まですべてを明瞭に届けてくれるMAXに対して、耳かき音や吐息など主要な音へのフォーカスを強めてくれるSednaEarfit max ASMRといったところ。「ワイドレンジで空間表現も豊かなイヤホンのそのレンジや空間をASMR向けに落とし込む」というのがこのイヤーピースの使いこなしの基本になりそうだ。
一方で元からASMR専用チューニングなパトラホンとの組み合わせでは、主要な音へのフォーカスが効きすぎてしまったか、気配や空間の表現には物足りなさが出てきた。
ただし耳かきや囁きなど耳中や耳元を攻めるASMRには特化型的にジャストフィット。周防パトラさんやセレス・ファウナさんなど空間表現も活用したASMRにはパトラホン標準イヤピやMAX、白銀ノエルさんや猫又おかゆさんなど接近戦が強いASMRにはSednaEarfit max ASMRなど、適宜使い分けるのはありかもしれない。
フォーム独特の音調を抑えて汎用性を高めたSednaEarfit Foamaxに、ジャンル特化型のSednaEarfit max ASMR。“SednaEarfit MAXシリーズ”としての快適な装着感は共通した上でのこの振り幅の広い選択肢の提供は、イヤーピースとして理想的なバリエーション展開と言えるだろう。AZLAの企画・開発力を見せつけてくれる、大注目の新作だ。
(企画協力:アユート)