PRエントリーモデルでもブレのない、信頼性の高い再生が楽しめる
初めてのレコードプレーヤーならデノンがおすすめ! お手頃3モデルの実力をチェック!
■デノンのアナログ技術を投入。遊び心も楽しい「DP-400」
エントリークラスの中で最上位に位置するのが、DP-400である。本機はこれまで紹介した2機種とは異なるマニュアルタイプのプレーヤーで、ルックスからも分かる通り、本格的なプレーヤー同等の機能を備えている。デザイン的にも、輝きあるメタルパーツを多用した高級感ある見た目が美しい。
1970年代に開発された同社製高性能トーンアームの設計思想を基に新規開発したという、精緻な操作感を味わえるS字型ユニバーサル・トーンアームも、実にスマートで上質な佇まいを演出している。
ブランドの刻印が施されたラウンド形状が美しいダストカバーは、レコードジャケット・スタンドとしても使用でき、遊び心を感じる実用的な仕様も嬉しいポイントだ。
高い精度を確保する回転制御機能が搭載され、33-1/3及び45回転のほか、78回転レコードにも対応。アームは汎用のヘッドシェルが使えるユニバーサル型なので、DP-300Fよりも取り付けられるカートリッジの種類の幅が広い。カートリッジやヘッドシェルを様々に付け替えてレコード再生を楽しめる本格的な仕様となっている。
サウンドも、その拡張性に応えられる豊富な情報量を持ったものだ。より微細なディティールをピックアップする性能の高さがあるので、セッティングの微調整やカートリッジ交換による音質追求にもしっかりと応えてくれるだろう。
例えば、ロックやポップス、ジャズなどでは、ドラムスのシンバル描写にそのディティールの深さを聴き取ることが出来る。シンバルは、リズムを刻んで音楽のグルーブを作り出す楽器だが、刻々と変化するその複雑な響きや余韻、プレーヤーが演奏する微妙な強弱や緩急までが詳しく再現されるので、音楽のテンポ感や躍動感が一層豊かに引き出されるのである。
同様にヴァイオリンであれば、弓を動かす際の強弱やアップダウンまでの情報が、より積極的に引き出されている。加えて、音のふくよかさや膨らみといった、サウンドの全体的な充実感も高いので、レコード音質の旨味を味わえる内容となっている。
本機は純粋なマニュアルプレーヤーのため、針先を盤面に下ろすレコード再生の所作をしっかりと楽しめることも特徴だ。
レコード再生は、音質だけでなく、ジャケットやライナーノーツを楽しんだりと、音楽との向き合い方や時間の過ごし方自体が魅力でもある。それだけに、先述のダストカバーを使って再生中のレコードジャケットを飾れる点もポイントが高い。
なお、再生が終了した後は自動でトーンアームが上がるオートリフト機能も搭載されている。本格的なマニュアルプレーヤーでありながらも、再生が終わってすぐにレコードプレーヤーに駆け寄る必要がない、という使い勝手の良さも大きなポイントである。
せっかくレコードプレーヤーを買うのであれば、音質はもちろん、その操作や佇まい自体も生活の一部として美しく楽しみたい人にオススメしたいモデルだ。カートリッジ交換や外部フォノイコライザーアンプを接続してさらに性能を引き出すなど、大きなステップアップの可能性が広がっている点も見逃せない。
なお、今回ご紹介したうち、DP-29FとDP-400にはUSB端子付きでアナログ音源をデジタル保存できる派生モデル「DP-200USB」「DP-450USB」も存在する。ボタンひとつでレコードをデジタルファイル化できる嬉しい機能だ。レコードをファイル化して楽しみたい人は、ぜひともそちらのモデルも検討してみて頂きたい。
(協力:ディーアンドエムホールディングス)