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PRブックシェルフ「R200」とトールボーイ「R600」を検証

高評価のPolk Audioスピーカー、最上位「Reserve」はどれだけ凄い? 2chとサラウンドで徹底比較!

公開日 2024/06/18 06:30 逆木一
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R200が良い意味でトールボーイのようなスケール感と再生能力を持つブックシェルフとするなら、R600は良い意味でブックシェルフのようなまとまりと小気味良さがある。テスト環境は縦長9.5畳程度の部屋で、その短辺にスピーカーを設置しているが、低域が制御不能になったり、出すぎて困るような感覚はない。

組み合わせる価格的にちょうどいいCINEMA 70sでもしっかり鳴らせているという実感もあり、総じてR600はトールボーイの魅力をしっかり味わえる一方で難点らしい難点のない、扱いやすいモデルだと言える。

サラウンド再生が「凄まじい」



ホームシアターとの親和性も確かめるべく、フロントにR600、サラウンドにR200を使う形でサラウンド再生も行った。なお、せっかくなので筆者の所有する同じくPolk AudioのDolby Atmosイネーブルドスピーカー「MXT90」も使用し、4.0.2ch構成とした。

R600の音楽再生における「トールボーイとしては少々低域が控えめ」という印象は、映像音響においては一変する。『セクレタリアト』ではレース発走前にクローズアップされる馬の所作ひとつひとつに相当な低音が込められていることが明らかになり、レース中の荒々しい息遣いや蹄がダートを踏みしめる音も迫力が段違い。

Dolby AtmosイネーブルドスピーカーとしてMXT90を使用

サブウーファーを使っていないのにもかかわらず、Signature Eliteシリーズの5.1chで聴いた時よりも低域が充実していると感じたほど。また、R200を含めた豊かな情報量のおかげで、レース中にカメラが馬群の中に入り込むシーンの音空間は迫真そのものだ。

サラウンドのセットアップ

UHD BDが発売されて間もない『ゴジラ-1.0』も見てみた。銀座襲撃で初めて陸上で熱線を放つシーンは凶悪ともいえるレベルの低音が含まれているが、R600は部屋の空気を震撼させる低音を難なく繰り出す。国会議事堂を焼き尽くし巨大なクレーターを生じさせた熱線の恐るべき威力を見事に描写してみせた。

つまるところR600は低域が控えめなのではなく、音楽にせよ映画にせよ、「ソースに収録されている音」を真摯に出しているだけなのだ。そしてR600でこれほど凄まじい再生が可能なら、Reserveシリーズ最上位のトールボーイ「R700」ならいったいどうなるのだろう、と猛烈に気になってしまった。



R200とR600はともに、Polk Audioらしく音楽や映画を素直に楽しませる「陽性の音」という美点と、「エントリークラス」という枠組みを完全に凌駕する性能を兼ね備えたモデルだ。

そして純粋に作品を楽しむだけでなく、「自分の愛する音楽や映画の音はどのように作られたのか」を探り、自らのシステムで再生を通じて解き明かすという、オーディオ/ホームシアターならではの醍醐味にも、Reserveシリーズならば真に手が届く。

(提供:ディーアンドエムホールディングス)

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