PRSNSでも人気のヘッドホンに最新モデルが登場
名門Marshall、ここにあり!「Major V」は連続100時間再生のロックなワイヤレスヘッドホンだ
■迫力満点、かつ絶妙なバランス感のMarshallサウンドは健在!
さて最後にサウンドだが、好評Marshallサウンドに何の翳りもなし! その音を愛するファンであれば迷わず買い! でOKだ。とはいえMarshallサウンドを知る人ばかりではないだろうから、その特徴を改めてお伝えしていこう。
勢いよく押し出されてくる明瞭な音像。上質な輝きを放つ高域。太いがダブつかない低音。同社ギターアンプの美点がオーディオ再生に落とし込まれたかのような、迫力満点にして絶妙なバランスも備えたサウンド。それがMarshallサウンドだ。
例えば星街すいせいさん「ビビデバ」の “ワルっぽさ” を、このヘッドホンは最高にかっこよく引き出してくれる。ベースの音像はぶっとく。その上で重心を下げて落ち着かせる傾向にはせず、リズムのルーズさや暴れを活かすのがポイントだ。
シンバルの強打はもちろん強烈。しかし耳に嫌な刺さり方をするものではなく、気持ちよく突き抜けてくるブライトさ。ボーカルの技巧あるいはミックスの加工で声に歪み感が付与されている場面での、その歪みの耳触りも好感触。歪みをしっかり描き出して楽曲の汚しの表現として成立させつつ、かといって砂を噛むような嫌なジャリジャリ感にしてしまうことはなく、表現の狙い通りであろう「美味しい歪み感」のままリスナーの耳に届けてくれる。
アニメ『葬送のフリーレン』でフェルン対魔族リュグナーなどの戦闘シーンを盛り上げてくれた「Zoltraak」も、Major Vの個性が特にわかりやすい楽曲だ。この曲の壮大さもしっかり描き出しつつ、力強さや勢いといった要素の方をよりググッとプッシュ。戦闘BGMとしての迫力を増し増しにしてくれるのだ。期待通りすぎて大満足&大納得。
なお参考までにイコライザーのプリセットでは「ミッドリダクション」が筆者のおすすめだ。中域を削るというより低域と高域をプッシュする感じで、本機におけるデフォルトサウンドであるプリセット「MARSHALL」より派手に暴れるサウンドになっている。周りが騒がしい街中などで音の届きを強くするといった使い方もできそうだ。
Major Vのルックスからサウンドまで魅力を紹介してきたが、実際のところはこれ、「パッと見てかっこいい! と思ったのならその直感に従え!」なヘッドホンだ。紹介してきたアレコレはその直感をちょっと裏付けて背中を押す情報にすぎない。
サムネイルが目に入って「このヘッドホンかっこいいな」とこの記事を読み始めたのなら、あなたはもうその時点でMajor Vを選んだも同然と言えるかもしれない。
(協力:完実電気)