PRハイレゾ対応で進化する新たなスタンダード機
遊びも仕事も使える!“多機能すぎる”完全ワイヤレス「JBL LIVE BEAM 3」の魅力に迫る
JBLが先陣を切って送り出した、充電ケースにスマートディスプレイを搭載する完全ワイヤレスイヤホンの第2弾「JBL LIVE BEAM 3」(以下、LIVE BEAM 3)。「あったらいいな!」と思う機能や音質を盛り込んだ最新モデルだ。本稿では、発売から好評を得ている本機の魅力を詳しく解説しよう。
LIVE BEAM 3の最大の特徴は、充電ケースに搭載するスマートディスプレイのタッチ操作で、イヤホンの各機能がコントロールできることだ。そのメリットは頭で考えるよりも、実機を体験すれば即座に伝わる。
JBLが最初にスマートディスプレイを導入した完全ワイヤレスイヤホンは「JBL TOUR PRO 2」(以下、TOUR PRO 2)だった。アクティブノイズキャンセリングに外音取り込み、様々なイコライザー機能がスマートディスプレイを見ながら、タッチ操作で着実に選択できる安定感は筆者にとっても衝撃的だった。この感覚に一度慣れるともう手放せない。
TOUR PRO 2とLIVE BEAM 3はどちらもイヤホンにタッチリモコンを搭載する完全ワイヤレスイヤホンだが、音量のアップダウンから多彩な機能の切り替えのような単純な操作も含めて、スマートディスプレイの方が正確にこなせる。LIVE BEAM 3は充電ケースがよりコンパクトになったので、ポケットやバッグから取り出しやすいことも魅力だ。
年々多機能になる完全ワイヤレスイヤホンのリモコン操作が複雑すぎる問題を、スマートディスプレイは解消してくれる。今後は多くの高機能ワイヤレスイヤホンも採用するだろう。早くもJBLのラインナップにその兆しが見えている。
また、スマートディスプレイから操作できる「Spatial Sound」機能も面白い。シネマとミュージック、ゲームの3つのパターンを選んで、それぞれに空間の広がりを独自のソフトウェア処理によってつくり出す。聴く音楽のジャンル、あるいはそれぞれにマッチするコンテンツによって上手に活用したい。
ハンズフリー通話に関連する機能もとても充実している。モバイルアプリの「オーディオ」タブから通話のメニューを俯瞰すると、通話相手のトーンを調整する「サウンドの設定」や、ユーザー自身の声を通話環境の背景ノイズから立たせて聞きやすくする「声の設定」、通話中に聞こえる自分の声の “返し” の調整する「ボイスアウェア」などがある。
イヤホンに内蔵するマイクの素性が良好なうえ、各種設定をマスターすればハンズフリー通話のクオリティも高いレベルに追むことができた。ビジネスシーンでLIVE BEAM 3をメインのコミュニケーションツールとして活用する選択も、大いにアリだと思う。
筆者はJBL LIVE BEAM 3の「とても良いところ」を、少なくとも5つは見つけた。1つは装着感だ。イヤホン本体はLIVE BEAM 3の方がTOUR PRO 2よりもわずかに大きい。ところがLIVE BEAM 3は誰の耳にもピタリとフィットする。形状が洗練されているからだ。
ハウジングの耳に触れる側は滑らかなラウンドフォルムなので、耳甲介に収まりがいい。イヤーピースを装着するノズルが少し長めなので、耳の奥にしっかりと収まる。さらに、本体のスティック部分は耳珠のくぼみに触れながらグラつきを抑える。イヤホン本体はIP55相当の防塵・防水対応なので、スポーツシーンなどで身体を動かしながら音楽を聴きたい時にはLIVE BEAM 3が最適だ。
2つめは充電ケースの可搬性能が高いことだ。コンパクトで持ちやすいサイズ感であり、ストラップホールも備えている。色やデザインを合わせたハンドストラップを着けてスタイリッシュに持ち歩きたい。
3つめには、強力なアクティブ・ノイズキャンセリング機能を挙げよう。LIVE BEAM 3のノイズキャンセリングはハイブリッド方式で、周囲のノイズレベルに合わせて自動で消音強度を変えるアダプティブテクノロジーを搭載する。さらに、イヤホンの装着状態を常時リアルタイムに解析しながら、ANCレベルを調整する「自動補正」も働く。
結果、ノイズキャンセリングを「オン」にすると、どんな場所でもリスニング環境に最適化された消音効果が得られ、騒々しい地下鉄の車内でも中低音域のエッセンスがしっかりと聞こえてくる。アプリではノイズキャンセリングを「オフ」にすると、任意の7段階から消音効果の強さが変えられる。静かな場所ではイヤホンの消音効果を緩めにして使いたい方の期待にも沿う仕様だ。
4つめは、ユーザーの耳に合わせてサウンドをカスタマイズする「Personi-Fi(ペルソニファイ)」の機能だ。簡単な聴力チェックを行い、性別・年齢・リスニング経験を考慮した個人プロファイルを自動作成する。ユーザーの耳の聞こえ方に最適化したサウンドカーブが自動生成され、イヤホンに保存される。Personi-Fiの実行前後ではサウンドの華やぎ方が異なり、音像の立体感も冴え渡ってくる。オン/オフが選べる機能なので、とりあえず試してみることをおすすめする。
5つめは、モバイルアプリの「その他」タブから選べる「リラックスサウンド」だ。たき火や川のせせらぎ、鳥の鳴き声など5つのプリセットされた自然の環境音をイヤホンでループ再生する。いわば「耳栓」の効果を狙った機能だ。カフェなど賑やかな場所で集中力を高めたい時に、筆者はいつもこの機能を愛用している。
LIVE BEAM 3は、JBLの左右独立型ワイヤレスイヤホンとして初めて高音質オーディオコーデックのLDACに対応する。試聴はLDAC再生に対応するGoogle Pixel 8aで聴いた。Amazon Music Unlimitedで配信中の「ULTRA HD=ハイレゾ」の音源をリファレンスにしている。
上原ひろみのアルバム『Sonicwonderland』から「Up」。トランペットの音色がとてもしなやかで艶っぽい。ピアノから生まれるメロディが優しく滑らかに疾走する。地に根をはったように安定しているドラムスのビート、ゆったりとしたベースの低音がバンドによる演奏の立体感を際限なく引き立てる。とてもスケールが雄大で熱い音楽だ。
9Lanaのアルバム『DOLL』から「Let me battle」。音の数が多いエレクトロポップだが、すべての音の粒が色鮮やかで弾力感に富んでいる。ボーカルがとてもエネルギッシュで潤いに満ちている。コーラスやシンセサイザーの高音域がギラつかず、華やかなボーカルのメロディに自然な彩りを添える。聴き手をぐいぐいと引き込むような力強さを、LIVE BEAM 3が貪欲に引き立てる。
Official髭男dismの『Editorial』から「Cry Baby」。やはりボーカルの足腰がとても安定している。声の質感がとても滑らかだ。爽やかな余韻の抜け味もいい。口もとの様子を涼しげに描く。余韻はしっとりと潤っている。ベースラインの重心が低く、バンドの演奏が立体的な空間の中、鮮やかに浮かび上がる。鮮やかな音に包まれながら、コンサートホールで演奏を体験しているようなリアリティを楽しんだ。
総評として、中低音域の温かみと、涼しげな高音域の絶妙なバランスが心地よいサウンド。ボーカルの声、楽器の音に艶っぽさがあふれている。上掲の「Personi-Fi 3.0」をアプリでONにすると、さらに音の鮮やかさに磨きがかかる。この機能はぜひ活用してほしい。
◇◇◇
フラグシップモデルであるTOUR PRO 2よりもユーザーフレンドリーな価格を実現した、LIVE BEAM 3。スマートディスプレイを載せながら、本機らしい個性的なサウンドに仕上げた。
歴代JBLの完全ワイヤレスイヤホンの中でも特に力のこもったモデルが、これからポータブルオーディオの進化に新たな道筋を切り拓くかもしれない。使い込むほど、魅力に深くハマれる完全ワイヤレスイヤホンが誕生した。
【SPEC】
●通信方式:Bluetooth Ver.5.3 ●対応コーデック:SBC、AAC、LDAC、LC3(※LC3はアップデートで対応予定)
●連続再生時間:約10時間(ANC ON時/充電ケース込み約40時間)
●質量:5g(片耳)、72g(充電ケース) ●付属品:イヤーチップ4種、充電用ケーブル
(提供:ハーマンインターナショナル株式会社)
本記事は『VGP受賞製品お買い物ガイド』からの転載です。掲載にあたり一部内容をアレンジしています。
■タッチ操作できる充電ケース。着実に操作できる安心感が魅力的
LIVE BEAM 3の最大の特徴は、充電ケースに搭載するスマートディスプレイのタッチ操作で、イヤホンの各機能がコントロールできることだ。そのメリットは頭で考えるよりも、実機を体験すれば即座に伝わる。
JBLが最初にスマートディスプレイを導入した完全ワイヤレスイヤホンは「JBL TOUR PRO 2」(以下、TOUR PRO 2)だった。アクティブノイズキャンセリングに外音取り込み、様々なイコライザー機能がスマートディスプレイを見ながら、タッチ操作で着実に選択できる安定感は筆者にとっても衝撃的だった。この感覚に一度慣れるともう手放せない。
TOUR PRO 2とLIVE BEAM 3はどちらもイヤホンにタッチリモコンを搭載する完全ワイヤレスイヤホンだが、音量のアップダウンから多彩な機能の切り替えのような単純な操作も含めて、スマートディスプレイの方が正確にこなせる。LIVE BEAM 3は充電ケースがよりコンパクトになったので、ポケットやバッグから取り出しやすいことも魅力だ。
年々多機能になる完全ワイヤレスイヤホンのリモコン操作が複雑すぎる問題を、スマートディスプレイは解消してくれる。今後は多くの高機能ワイヤレスイヤホンも採用するだろう。早くもJBLのラインナップにその兆しが見えている。
また、スマートディスプレイから操作できる「Spatial Sound」機能も面白い。シネマとミュージック、ゲームの3つのパターンを選んで、それぞれに空間の広がりを独自のソフトウェア処理によってつくり出す。聴く音楽のジャンル、あるいはそれぞれにマッチするコンテンツによって上手に活用したい。
ハンズフリー通話に関連する機能もとても充実している。モバイルアプリの「オーディオ」タブから通話のメニューを俯瞰すると、通話相手のトーンを調整する「サウンドの設定」や、ユーザー自身の声を通話環境の背景ノイズから立たせて聞きやすくする「声の設定」、通話中に聞こえる自分の声の “返し” の調整する「ボイスアウェア」などがある。
イヤホンに内蔵するマイクの素性が良好なうえ、各種設定をマスターすればハンズフリー通話のクオリティも高いレベルに追むことができた。ビジネスシーンでLIVE BEAM 3をメインのコミュニケーションツールとして活用する選択も、大いにアリだと思う。
■実際に使用してみて分かった、5つの「とても良いところ」
筆者はJBL LIVE BEAM 3の「とても良いところ」を、少なくとも5つは見つけた。1つは装着感だ。イヤホン本体はLIVE BEAM 3の方がTOUR PRO 2よりもわずかに大きい。ところがLIVE BEAM 3は誰の耳にもピタリとフィットする。形状が洗練されているからだ。
ハウジングの耳に触れる側は滑らかなラウンドフォルムなので、耳甲介に収まりがいい。イヤーピースを装着するノズルが少し長めなので、耳の奥にしっかりと収まる。さらに、本体のスティック部分は耳珠のくぼみに触れながらグラつきを抑える。イヤホン本体はIP55相当の防塵・防水対応なので、スポーツシーンなどで身体を動かしながら音楽を聴きたい時にはLIVE BEAM 3が最適だ。
2つめは充電ケースの可搬性能が高いことだ。コンパクトで持ちやすいサイズ感であり、ストラップホールも備えている。色やデザインを合わせたハンドストラップを着けてスタイリッシュに持ち歩きたい。
3つめには、強力なアクティブ・ノイズキャンセリング機能を挙げよう。LIVE BEAM 3のノイズキャンセリングはハイブリッド方式で、周囲のノイズレベルに合わせて自動で消音強度を変えるアダプティブテクノロジーを搭載する。さらに、イヤホンの装着状態を常時リアルタイムに解析しながら、ANCレベルを調整する「自動補正」も働く。
結果、ノイズキャンセリングを「オン」にすると、どんな場所でもリスニング環境に最適化された消音効果が得られ、騒々しい地下鉄の車内でも中低音域のエッセンスがしっかりと聞こえてくる。アプリではノイズキャンセリングを「オフ」にすると、任意の7段階から消音効果の強さが変えられる。静かな場所ではイヤホンの消音効果を緩めにして使いたい方の期待にも沿う仕様だ。
4つめは、ユーザーの耳に合わせてサウンドをカスタマイズする「Personi-Fi(ペルソニファイ)」の機能だ。簡単な聴力チェックを行い、性別・年齢・リスニング経験を考慮した個人プロファイルを自動作成する。ユーザーの耳の聞こえ方に最適化したサウンドカーブが自動生成され、イヤホンに保存される。Personi-Fiの実行前後ではサウンドの華やぎ方が異なり、音像の立体感も冴え渡ってくる。オン/オフが選べる機能なので、とりあえず試してみることをおすすめする。
5つめは、モバイルアプリの「その他」タブから選べる「リラックスサウンド」だ。たき火や川のせせらぎ、鳥の鳴き声など5つのプリセットされた自然の環境音をイヤホンでループ再生する。いわば「耳栓」の効果を狙った機能だ。カフェなど賑やかな場所で集中力を高めたい時に、筆者はいつもこの機能を愛用している。
■試聴インプレッション。「中低音域と高音域の絶妙なバランスが心地よい」
LIVE BEAM 3は、JBLの左右独立型ワイヤレスイヤホンとして初めて高音質オーディオコーデックのLDACに対応する。試聴はLDAC再生に対応するGoogle Pixel 8aで聴いた。Amazon Music Unlimitedで配信中の「ULTRA HD=ハイレゾ」の音源をリファレンスにしている。
上原ひろみのアルバム『Sonicwonderland』から「Up」。トランペットの音色がとてもしなやかで艶っぽい。ピアノから生まれるメロディが優しく滑らかに疾走する。地に根をはったように安定しているドラムスのビート、ゆったりとしたベースの低音がバンドによる演奏の立体感を際限なく引き立てる。とてもスケールが雄大で熱い音楽だ。
9Lanaのアルバム『DOLL』から「Let me battle」。音の数が多いエレクトロポップだが、すべての音の粒が色鮮やかで弾力感に富んでいる。ボーカルがとてもエネルギッシュで潤いに満ちている。コーラスやシンセサイザーの高音域がギラつかず、華やかなボーカルのメロディに自然な彩りを添える。聴き手をぐいぐいと引き込むような力強さを、LIVE BEAM 3が貪欲に引き立てる。
Official髭男dismの『Editorial』から「Cry Baby」。やはりボーカルの足腰がとても安定している。声の質感がとても滑らかだ。爽やかな余韻の抜け味もいい。口もとの様子を涼しげに描く。余韻はしっとりと潤っている。ベースラインの重心が低く、バンドの演奏が立体的な空間の中、鮮やかに浮かび上がる。鮮やかな音に包まれながら、コンサートホールで演奏を体験しているようなリアリティを楽しんだ。
総評として、中低音域の温かみと、涼しげな高音域の絶妙なバランスが心地よいサウンド。ボーカルの声、楽器の音に艶っぽさがあふれている。上掲の「Personi-Fi 3.0」をアプリでONにすると、さらに音の鮮やかさに磨きがかかる。この機能はぜひ活用してほしい。
フラグシップモデルであるTOUR PRO 2よりもユーザーフレンドリーな価格を実現した、LIVE BEAM 3。スマートディスプレイを載せながら、本機らしい個性的なサウンドに仕上げた。
歴代JBLの完全ワイヤレスイヤホンの中でも特に力のこもったモデルが、これからポータブルオーディオの進化に新たな道筋を切り拓くかもしれない。使い込むほど、魅力に深くハマれる完全ワイヤレスイヤホンが誕生した。
【SPEC】
●通信方式:Bluetooth Ver.5.3 ●対応コーデック:SBC、AAC、LDAC、LC3(※LC3はアップデートで対応予定)
●連続再生時間:約10時間(ANC ON時/充電ケース込み約40時間)
●質量:5g(片耳)、72g(充電ケース) ●付属品:イヤーチップ4種、充電用ケーブル
(提供:ハーマンインターナショナル株式会社)
本記事は『VGP受賞製品お買い物ガイド』からの転載です。掲載にあたり一部内容をアレンジしています。