PRスイッチングハブからサーバーに使用、2個使いもチェック
Qobuzがさらに高音質に!ネットワークオーディオで効果抜群「PNA-LAN01」を徹底レビュー
■ミュージックサーバーでは潤いと煌めきがアップし、爽快な音へ変化
次は、ミュージックサーバーの空きポートに挿入して、ネットワークプレーヤーからサーバー内のハイレゾデータをファイル再生してみた。すると、先ほどよりもさらに強い効果を確認できた。
音像の立ち現れ方はさらにメリハリの効いた、クッキリとした輪郭となり、アコースティック楽器は倍音感が増して、潤いと煌めきがアップしてシャキリとした爽快な音へと変化。ボーカルソースでも、歌声は実にハキハキと歌いだして、PNA-LAN01の存在感を一段と強く感じさせてくれた。
■2個使いはクリアで立体的な視界、ストイックな効果が得られる
続いて、2個同時に使用した場合の変化を探るために、無線LANルーターとスイッチングハブに同時にひとつずつ挿入して、ネットワークプレーヤーでQobuzのストリーミング再生を聴いてみる。こちらはまさに、ルーターに挿したときと、スイッチングハブに挿したときの効果を足し合わせた印象が得られた。
ルーターに挿したときのクリアで立体的な視界に、ハブに挿したときのメリハリ豊かで音圧がアップしたのかのような変化が加わり、明瞭感が極めて強いのだ。さすがに、ここまで行くとややトゥーマッチな印象もあったが、やはり、機器環境や聴くソース、そして使い手の好みによっても印象は変わるであろう。ストイックな効果を求める人には、2個使いは確実に有用だと言えそうだ。
最後に参考までに、プレーヤーを、ネットワークプレーヤーからアクティブスピーカーに変更して、Qobuzのストリーミング再生を試聴してみた。こちらは予想通りの結果で、プレーヤーを変えても先ほどと同傾向の効果が得られた。ルーターとハブとで差す位置を変えてみても先ほどと同様の効果の違いが出たが、LS50 Wireless IIの持ち味もあってか、ハブへ接続することで、この同軸スピーカーが持つ定位感の明瞭性が一層魅力的に引き出された。
■明瞭感と輪郭表現が先鋭化する方向性、使用場所で効果の微調整も楽しめる
各機種や各場所にPNA-LAN01を使用して感じた効果は、音楽が描かれる視界の透明度アップと、音像の立体性やメリハリの高まりである。
得てしてノイズ吸収系のグッズは、聴き心地の良さや音の清潔感と引き換えに、音楽のエネルギッシュさが減退したり、音色のバランスが変わってしまう傾向も見られる。しかしながら本アクセサリーは、透明感のアップや歪感を抑制するだけでなく、音の明瞭感や輪郭表現を先鋭化していく方向性なのである。
併せて、今回の試聴では、使用場所によってその効果を微調整できたことも魅力と感じた。例えば、ナチュラルでさりげない効用が欲しい場合は、プレーヤーから最も遠い上流の無線LANルーターに挿すのがオススメで、インパクトの強い効果を得たいなら、プレーヤーや直近ミュージックサーバーに挿すのがオススメ、などの効果の微調整である。
ネットワーク再生、とりわけストリーミング再生は、汎用のネットワーク機器を用いざるを得ないこともあり、ネットワーク環境へのオーディオ的なケアが必須と感じるほどノイズの影響が大きい。その中にあってPNA-LAN01は、実に手軽に導入できて、そして使いこなしも容易に、音質アップを享受できる秀逸なノイズ対策アクセサリーだとレポートしたい。
(提供:ユキム)