PRオーディオアクセサリー銘機賞2025〈グランプリ〉受賞モデル
ティグロン、電源ケーブルの新境地に到達。“白虎” 「TPL-3000A-WT」の実力をクロスレビュー!
「オーディオアクセサリー銘機賞2025」にて主役となった製品のひとつが、ティグロンが創業15年の集大成として完成させた最高峰の電源ケーブル “White Tiger(白虎)”「TPL-3000A-WT」であった。満場一致で最高栄誉の “グランプリ” を獲得。その魅力を福田雅光氏をはじめとした全7人の審査委員がレポートする。
ティグロンが15年間の集大成として、電源ケーブルのフラグシップになる最高級モデル「TPL-3000A-WT」を完成させた。ケーブル導体や基本構造など特徴は先に発売されていたTPL-2000Aと共通しているが、新たに外周にメッシュ構造の導体をクロスして巻いた「フォトンテクノロジー」を追加。磁界を打ち消す作用でより性能を高めているのが大きな特徴になる。
この新たに追加された技術によってSN比をさらに高め、高域特性を強化。トランジェントに優れた性能で、TPL-2000Aとは見違えるような違いが得られている。この効果の大きさには不思議がいっぱいだ。このシールドは絶縁導体で終端はアースに接続してある。大変コストのかかる方式であることが理解できる。
導体は昭和電線の製造するディップ・フォーミングを採用。三重事業所で生産する高純度銅(4N)で、溶銅に中心銅線を連続的に通しコーティングする製法だ。不活性ガスを満たし加工するため酸素の含有量が少なく、2018年から本格的に量産を開始。タフピッチ銅に比較して、結晶に気泡や隙間がなく曲げ加工に対してもひび割れが発生しない新導体である。また、プラグはフルテックの電極にロジウムメッキをした最高品質のモデルFI-50NCF(R)を採用している。
まず比較参考にTPL-2000Aをパワーアンプに接続して聴いた。パワーアンプで使うのはシステムの最終経路になり、直接スピーカーに接続される部分であり、絶対値に近い性能が得られるからだ。2000Aもクオリティは十分に高い。透明度は高く低音は多少柔軟にヴォーカル帯域の質感を豊かに表現。低音のエネルギーが出てくる。
それではTPL-3000Aはどうなのか。音像のフォーカス精度が高くサウンドにゆるみが発生しない。一音一音が正確に浮き出るような明確なサウンドが出てくる。中高域ではトランジェントも強化されて、サウンドの陰影感がすごくリアルになっている。
3000Aは本当に素晴らしい効果を持っている。音像の引き締まる明確さと、優れたトランジェント、強力な低音のダンピングなどからフォトンテクノロジーの採用はディップ・フォーミング導体の可能性をあらためて感じることができた。
TPL-3000Aは本年度の「オーディオアクセサリー銘機賞」にてグランプリを獲得した。この受賞は十分に説得力を持っている。しかし安い製品とはいえない。高級モデルの中では比較的リーズナブルであるが、どのように使うと最も真価が発揮されるのかを検証した。
テストではパワーアンプを使ったが、電力増幅部を持つシステムの最終段に採用するのが筆者の場合最も効果的であった。プリアンプやCDプレーヤーには同社のもっと低価格の製品で十分な性能を発揮するからだ。あるいは、壁コンセントから電源ボックスへの接続ケーブルに使い、システム全体の強化に使うのもお薦めできる使い方である。
■特許技術フォトンテクノロジーでS/Nや高域特性が劇的に強化(福田)
ティグロンが15年間の集大成として、電源ケーブルのフラグシップになる最高級モデル「TPL-3000A-WT」を完成させた。ケーブル導体や基本構造など特徴は先に発売されていたTPL-2000Aと共通しているが、新たに外周にメッシュ構造の導体をクロスして巻いた「フォトンテクノロジー」を追加。磁界を打ち消す作用でより性能を高めているのが大きな特徴になる。
この新たに追加された技術によってSN比をさらに高め、高域特性を強化。トランジェントに優れた性能で、TPL-2000Aとは見違えるような違いが得られている。この効果の大きさには不思議がいっぱいだ。このシールドは絶縁導体で終端はアースに接続してある。大変コストのかかる方式であることが理解できる。
導体は昭和電線の製造するディップ・フォーミングを採用。三重事業所で生産する高純度銅(4N)で、溶銅に中心銅線を連続的に通しコーティングする製法だ。不活性ガスを満たし加工するため酸素の含有量が少なく、2018年から本格的に量産を開始。タフピッチ銅に比較して、結晶に気泡や隙間がなく曲げ加工に対してもひび割れが発生しない新導体である。また、プラグはフルテックの電極にロジウムメッキをした最高品質のモデルFI-50NCF(R)を採用している。
■一音一音が正確に浮き出て、リアルな陰影感を再現
まず比較参考にTPL-2000Aをパワーアンプに接続して聴いた。パワーアンプで使うのはシステムの最終経路になり、直接スピーカーに接続される部分であり、絶対値に近い性能が得られるからだ。2000Aもクオリティは十分に高い。透明度は高く低音は多少柔軟にヴォーカル帯域の質感を豊かに表現。低音のエネルギーが出てくる。
それではTPL-3000Aはどうなのか。音像のフォーカス精度が高くサウンドにゆるみが発生しない。一音一音が正確に浮き出るような明確なサウンドが出てくる。中高域ではトランジェントも強化されて、サウンドの陰影感がすごくリアルになっている。
3000Aは本当に素晴らしい効果を持っている。音像の引き締まる明確さと、優れたトランジェント、強力な低音のダンピングなどからフォトンテクノロジーの採用はディップ・フォーミング導体の可能性をあらためて感じることができた。
TPL-3000Aは本年度の「オーディオアクセサリー銘機賞」にてグランプリを獲得した。この受賞は十分に説得力を持っている。しかし安い製品とはいえない。高級モデルの中では比較的リーズナブルであるが、どのように使うと最も真価が発揮されるのかを検証した。
テストではパワーアンプを使ったが、電力増幅部を持つシステムの最終段に採用するのが筆者の場合最も効果的であった。プリアンプやCDプレーヤーには同社のもっと低価格の製品で十分な性能を発揮するからだ。あるいは、壁コンセントから電源ボックスへの接続ケーブルに使い、システム全体の強化に使うのもお薦めできる使い方である。