JMGOの“最も身近な4Kプロジェクター”「N1S 4K」&USB給電対応「N1S Nano」を徹底レビュー
ネット対応に加え、小型化と輝度アップなどでホームプロジェクターの人気が高まっている。その中でも、ジンバル一体型という斬新なコンセプトを打ち立て、ひと際高い存在感を放っている先進ブランドがJMGOだ。使い勝手と画質の良さも多くの評論家から評価されており、実力の高さも折り紙付きである。
そのJMGOから新たな2モデルが登場。4Kプロジェクター「N1S 4K」とフルHDプロジェクター「N1S Nano」だ。両モデルの大きな特徴は、ジンバル一体型デザインをはじめ、従来モデルのエッセンスを踏襲しつつ、飛躍的にコストパフォーマンスを高めていることが特徴だ。

今回は、プロジェクターの存在をより身近にしてくれるN1S 4KとN1S Nanoのクオリティをチェック。操作性や設置性、画質レビューまでレポートする。
設置性を高め、さらに手が届きやすくなった入門・4Kプロジェクター

まずN1S 4Kについて、従前モデルと比較しつつ立ち位置を見てみよう。同モデルは既発売で上位の4Kモデルと同様、日亜化学が開発しHDR時代の超広色域規格「BT.2020」比110%を達成する3色レーザーモジュール「QuaLas RGB」を搭載。


その他、光を高効率に利用して明るい映像を得る独自開発の光学システム「MALCエンジン」、レーザー光源のプロジェクターで気になりがちなスペックルノイズを排除する「JMGO LSR」、光の均一な拡散投射に寄与する「Microstructure/微細構造」などを惜しみなく踏襲。異なるのは映像の明るさであり、上位モデルになっていくほど高輝度と考えればいいだろう。


本機の明るさは1,100ルーメン(ISO)で、使用するDMDデバイスのサイズはシリーズ共通で0.47型、コントラスト比は1600:1となっている。投写設定に関する機能は、好評の滑らかに動作する自動台形補正やオートフォーカスをしっかり搭載。Google TV搭載でNetflixをはじめとするVODサービスの視聴が可能で、ネット対応機能も万全だ。


実際に触れると、最新モデルならではの良さを体感できる。ジンバル一体構造で投写位置が自由なのがJMGOの特徴だが、リアルタイムの自動台形補正速度が45%向上、オートフォーカス速度が54%向上するなど、レスポンスの素早さが快適度をさらにアップ。
スポットライトで壁面を自由に照らすように映像を映し出せるようになっている。また、アプリを活用すると自動スクリーンフィット機能も利用でき、自動視力保護機能なども的確に動作していた。



明るい部屋でも見応え十分! 新モード「ソフト」は映画館の雰囲気
画質は、解像度の点で上位モデルと差を感じない。色鮮やかさやナチュラルな表現も、先代モデルで蓄積したノウハウが感じられるもの。また、新たに追加された映像モード「ソフト」にも注目で、日本の映画作品に最適化したとのこと。映像モード「映画」は、近代的なデジタル撮影のHDR作品を力強く描くが、「ソフト」はフィルム撮影作品に合いそうな雰囲気だ。

例えば『ALWAYS 三丁目の夕日』は、最新の高色域かつ高輝度な映像装置で見ると、折角の時代感が薄れてしまいがちだが、本機の「ソフト」モードは映画館で見る雰囲気、制作者の意図したルックに近い。因みに1,100ルーメン(ISO)の明るさとは、暗室に近い部屋の場合、100型の大画面サイズでも持て余して暗く調整したほど。リビング程度の明るい部屋でも見応え充分な映像体験ができた。


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