画質面では、BDに収録された1080pの映像信号を、BD-HDW700/70からLV3ラインへHDMIでデジタル伝送するので、ドット・バイ・ドットの緻密な画がベースとなる。ブルーレイソフトに収録されているフルHDの情報が、BD-HDW700/70を通して、LV3の画素ひとつひとつに反映されているかのような、情報量の潤沢さが感じられるのだ。
特に両眼視差を利用する3D映像の場合、様々なノイズやジャギー、モアレなど、右目用と左目用の映像に、制作者の意図しない差異が少しでも現れると、視聴者は正確な3D表現を受け取るのが難しくなる。だが、AQUOSブルーレイと液晶テレビAQUOSで再生する3D映像は、あくまで自然なのだ。
 |
装着感を高めた3Dメガネ。テレビ本体のUSB端子から給電もできる |
4原色技術を採用したクアトロンは、従来のRGBタイプに比べてY(黄色)が多い分、サブピクセルの数が30%以上増え、高精細化が可能となっている。細部まで稠密で、全体としてナチュラルな3D表現が得られる背景に、このようなクアトロンの表現力があることはもちろんだ。
だが筆者には、そのクアトロンのダイナミックなコントラスト性能、黄色のサブピクセルによる黄色と金色の描き分けなど、表現力の高さを充分に引き出しているのは、「AQUOS純モード」の効果も大きいのではないかと思えた。
余談になるが、『タイタンの戦い』は、2Dで制作された後、コンピューター処理で3D化された作品であるが、3Dの演出や作り込みはなかなかの出来で、主要なキャラクターの動きや、風景の奥行きがナチュラルに感じられる。
ただし、2D-3D変換では処理しきれなかったのか、映像の中で一部に3D効果を感じにくい点もあるが、これが認識できてしまうのも、BD-HDW700/70、LV3ラインの実力の高さゆえだろう。
次ページ→ 100GB超の新規格「BDXL」に初対応
|