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■Tannoy Limited
Francois Lay氏(海外セールスマネージャー) |
タンノイに入社する以前はヨーロッパの某有名スピーカーブランドのサウンドエンジニアをしていた経歴を持ち、セールス面だけでなくスピーカーの音造りなどのノウハウにも造詣が深い |
“音楽性”、つまり再生する音楽の心と魂をいかにリアルにリスナーに伝えることが出来るか、というのがスピーカーをデザインする上で弊社が最大のテーマとしている点です。
大型のデュアルコンセントリックドライバーは非常に能率が高いので、出力の低いアンプと組み合わせてもエネルギッシュでダイナミクスに富んだ再生が可能です。低域のパフォーマンスに関しては、「DC10 T」の30Hzまで伸びる低域は極めてリアリティが高く、そこに共振の少ない積層合板キャビネットを組み合わせることで低域の解像度を高めています。
高域に関してはスーパートゥイーターの採用、革新的なクロスオーバーネットワーク、DMTの組み合わせによって明瞭な高域の表現力を獲得し、空間情報に富んだ広大なサウンドステージの中で、各楽器が“点”で定位する音像を描き出せるようにしています。再生する音楽のジャンルを選ばず、深く沈みこむような低域と、ダイナミックレンジの広い、明瞭で解像度の高い音色というのがこのシリーズの音色的な特長になると思います。
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■Tannoy Limited
Stuart Wilkinson氏(デザイン・エンジニアリングマネージャー) |
DefinitionやDimensionシリーズのデザインのほか、「オートグラフ・ミレニアム」の復刻プロジェクトなどに携わり、オートグラフの複雑きわまり無いバックロードホーンの内部を隅々まで再検証し、忠実に現代に蘇らせた影の立役者の一人 |
ディフィニションに採用しているデュアルコンセントリックドライバーは、トゥイーターの磁気回路をウーファーの同軸上に配置することで極めて優れたタイムコヒーレンスと点音源による明瞭な再生能力を誇ります。ダイナミクスが際立つドライブ能力と高いパワーハンドリング性能により、ディフィニションに採用しているDCドライバーはタンノイ製品史上で最も驚異的なドライバーユニットのひとつといえるでしょう。
またキャビネットの木材の選定は非常に重要なファクターですが、タンノイでは最高級グレードのバーチ材(樺材)のストックから材を選定してキャビネットを製造しています。原木は時間を掛けてゆっくりと生育し、密度の高い厳寒地域で伐採されるものだけを厳選。生育の遅いバーチは材の密度が高いため、積層合板に加工して使用する場合にも音響特性が優れているためです。
また、優雅なカーブを描くラウンド・キャビネットは、音響的な配慮から生まれた必然の形状といえるでしょう。コンピューター解析に基づいて、共振と内部反射を減少させるように精密に設計されており、結果的に伝統的なスピーカーの”箱鳴り”はほぼ完全に排除することが可能となりました。
さらに、どのモデル、どの色を選んでいただいても“オーダーメイドクオリティ”の造りの良さ、仕上げには違いはありません。音響的配慮から生まれたシンプルなシェイプと丸みを帯びた側面のデザインは、際立つ仕上げの良さと洗練されたデザインの粋を感じさせてくれることでしょう。 |