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今週の読者投票:ホームシアターの「どこ」をワイヤレス化したい?

公開日 2009/10/20 11:16 Phile-web編集部
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10月6日〜10月13日の読者投票:ホームシアターのどこをワイヤレス化したい?

映像、音声、電源等各種ケーブルのクオリティアップはAV&ホームシアター・ファンにとって大きな楽しみの一つであることは間違いないが、一方でリビングで楽しむホームシアターなど、配線の景観にもこだわりたい生活シーンもあるだろう。今回の読者投票では、AV周りの先進的トピックスの一つとして注目を浴びる「ワイヤレス」への関心度を訊ねた。

今回は主にホームシアター周りの環境について「どこを?」ワイヤレス化したいか、アンケートを取った。回答の内容は下記の通りである。


投票結果をみると圧倒的に「スピーカーの音声」まわりをワイヤレス化したいという回答が多く、6割を占めた。リビングシアターへの薄型テレビ導入と一緒にサラウンドスピーカーの設置も検討されている方も多いと思うが、部屋のスペースに限りがある場合は、できるだけスピーカーはシンプルかつ、ワイヤレスに設置したいという方も多くいるのではないだろうか。最近発表された製品では、パイオニアの「HTP-SB300」、ビクターの「TH-BA1」など、フロントをスリムな“バースピーカー”をフロントに採用しつつ、ワイヤレス対応のサブウーファーを組み合わせることによる、いっそうパワフルな低音再生環境の実現を提案している。

また、よりパーソナルなスタイルのオーディオシステムでは、ヤマハ独自の非圧縮PCM伝送技術である「AirWired」の採用によりiPodのサウンドをワイヤレスで高音質に楽しめる「TSX-W80」や、ボーズのPC用ワイヤレスミュージックシステム「SoundLink wireless music system」などの注目製品もある。

投票結果に戻ろう。スピーカーの音声に続いて票を獲得した項目は「テレビの映像」で16%となった。既に日立の“Wooo UTシリーズ”やソニーの“BRAVIA ZX5シリーズ”など、ワイヤレスで映像が伝送できる機能を採用したテレビが発売されている。またエイム電子では先に開催されたCEATEC JAPANのブースでWirelessHDに準拠したHDMIワイヤレス伝送システム「AEX-W20」を公開して話題を集めた。本機のようなビジュアル・アクセサリーを使って、ホームシアターの映像をワイヤレス化できる製品がさらに増えてくることによって、機器レイアウトの自由度がいっそう高まってくるだろう。

ヘッドホン音声のワイヤレス化については、パイオニアの2.4GHz帯伝送を用いたデジタルワイヤレスサラウンドヘッドホン「SE-DRS3000C」など、ヘッドホンを使って映画のサラウンド音声が、例えば夜中でも大音量で楽しめる製品の人気が高い。ポータブルではBluetoothベースのワイヤレスヘッドセットが人気を集めており、先日はオーディオテクニカからも同社初のBluetooth対応ワイヤレスヘッドセットとなる「ATH-BT02/02T」も発表され、今後も“高音質”をウリにするモデルの選択肢がさらに充実してくるはずだ。

その他、電源のワイヤレス化についてはまだ研究開発段階の技術であるが、ソニーが電源コードを接続することなく、テレビなどの電子機器へ離れた場所から高効率で電力を供給できる「ワイヤレス給電システム」を開発したことをCEATEC JAPANの会場で発表した(関連ニュース)。同社ではこれまで独自の光ワイヤレス伝送システム「S-DIAT」を搭載したワイヤレス・サラウンドスピーカーを採用したホームシアターシステムを商品化してきたが、リアスピーカーの電源供給は有線で行うかたちだった。ソニーが新たに開発したワイヤレス給電システムでは、60Wの電力を50cm離れた電子機器に高い効率で給電でき、デバイス単体では80cmまで離れていても給電が行えるという。今後のホームシアターの進化に一石を投じる技術となるに違いない。

ネットワークのワイヤレス技術については、CEATEC JAPANで近接無線伝送技術「TransferJet」のデモがソニー東芝のブースなどで実演されていたが、こちらの技術についても今後の展開に注目が集まっていくことだろう。

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