始めよう!アナログレコード入門:いい音のためにも大切!クリーニングとメンテナンス
■針先のクリーニングは必ず針元から先に向かって!
さて問題の針先(スタイラス)です。スタイラスに少しでも繊維のような糸クズが着いていると、それだけでピリピリというノイズが出たり音が歪んで聞こえてしまいます。もともと盤に付着していたものが、音溝をトレースすることによってスタイラス側にからみついたり、様々な汚れがこびりつくることもあるのです。でも安易に指先で取り払おうとしてはダメ!針を傷めてしまう可能性があります。
日ごろの備えとして、必ず「スタイラスクリーナー」を用意しましょう。これにも乾式と湿式の2タイプがあります。乾式はブラシなどで糸クズのよう大きなゴミを取るのに便利。一方湿式の方はクリーニング液付きで、針先に固く付着した汚れを溶かして除去します。オーディオテクニカのAT607なら蓋にブラシが固定されているのでお手軽です。
作業はシェルをトーンアームに取りつけたままでもOKですが、外して行った方が初心者にはやりやすいでしょう。
ひとつだけ注意すべきポイントがあります。それはブラシを動かす方向!「針元から先に向かって」そっと拭くようにすること。「必ずレコードの進行方向に沿って」と覚えましょう。逆なでは御法度、往復運動もイケマせんゾ!また湿式の場合は、完全に液が乾いてから再生するよう注意してください。針先が十分乾燥する前に再生すると、砥石のような作用をしてレコードを傷めることがあります。
またあれば便利なのが、針先を見るミラーやルーペです。ミラー付きのブラシになっているタイプもあります。これがあれば、アームについた状態のまま汚れ具合や針先のコンディションがチェックでき、鬼に金棒です。