【PR】アコースティックラボ「第69回Acoustic Audio Forum」レポート
壁や床の「木の響き」はオーディオにどう影響する? 防音のプロによる注目イベントに編集部記者が密着!
家の新築やリフォームに際して「木のぬくもり」「無垢材のフローリング」などといったキーワードがお馴染みであるように、特に日本の部屋づくりにおいて“木材”は切っても切れないファクターのひとつ。では、そんな“無垢の木材”はオーディオルームにとってどう影響するのだろうか? そんなテーマを考える試聴会が過日に開催された。
その試聴会は、防音工事会社「アコースティックラボ」が主催する「第69回Acoustic Audio Forum」。オーディオファンの部屋はもちろん、プロのミュージシャンやエンジニアが使う音楽スタジオも手掛けるなど、“音楽が鳴り響く部屋”をつくるプロが、その豊富なノウハウをもとに部屋づくりについて解説するイベントだ。
会場は同社の防音ショールーム「蔵前ヴィレッジ」。同社では、オーディオ再生に適した部屋の条件として「縦/横/天井高という部屋の各辺の寸法比(低音の定在波対策)」「壁/床/天井の高剛性・高面密度(不要高調波輻射音対策)に留意すること」「そのうえで響きの長さを調整する」といったことがポイントだと説明。こうした点に沿って構築した部屋を、社名のAcoustic Labにちなんで「AL式オーディオルーム」と呼んでおり、蔵前ヴィレッジはその代表例と言える“音がいい部屋”だ。
「Acoustic Audio Forum」は毎回テーマを変えながら月一回ペースで定期的に開催されており、今回のテーマは「オーディオルームの内装材:無垢の木材の音は良いのか?」。当日はいつも以上に多くの参加者が詰めかけ、熱気あふれるイベントとなった。
■木材配置の有無での違いを実際に体験
さて、前述したように“音がいい部屋”をつくるポイントのひとつに「壁/床/天井の高剛性・高面密度」がある。壁/床/天井で反射する音の質が最終的な音質に大きく影響するからだ。
例えば、壁の内装材に使われる石膏ボードのような軽くて振動しやすい面材では、遮音性能が低く音が漏れやすいだけでなく振動しやすいため、その反射音に付帯歪音が乗って帰ってくる。面密度を上げることでこうした問題に対処できることに加え、低音もしっかり跳ね返すようになることでオーディオ的な音質への満足感も向上するという。
このように、材料の重さという観点からすると、レンガなどの素材に比べて木材は不利に思える。しかし一方で、アコースティックな楽器の多くが木材でつくられているように、“木の響き”は我々人間にとって大きな魅力を持っていることもまた事実だ。それでは、木材がオーディオ再生にどのような影響を与えるのか。当日は、無垢材のパネルを部屋に持ち込み、その有無による音質傾向の違いを聴き比べた。
音出しデモでは、部屋の前面にふだん設置している吸音パネルを無垢材パネルに交換。加えて、側面の壁にも無垢材パネルを立て掛けた状態で音楽を再生。記者は本イベントに毎回参加しているが、なるほどたしかにいつもとは響きが違って面白い。
そして、イベント後半にはさらに無垢材パネルを追加。ガラス張りになっている後方の壁にも無垢材パネルを配し、ガラスと木材の響きの違いが現れるかも体験できるようにしていた。
■木材を使った防音室づくりの実例紹介やSOULNOTE最新SACDプレーヤーのデモも
イベントでは、同社が施工した防音室の実例も紹介。木材を特徴的につかった部屋の例として、マンションでの施工例と戸建ての施工例がそれぞれ紹介された。
マンションでの施工は元々は別々だった2部屋を1部屋の防音オーディオルームとして工事したという例で、部屋全体を木材で囲んだつくり。「完成直後のタイミングに訪問し、スピーカーもまだ新品でエージングが進んでいなかったこともあってまだそれほど木材の響きを感じることはなかったが、今後徐々に特徴が出てくるだろう」という。
そして戸建てのほうは38mm厚という、一般的なものよりかなり厚い木材の壁やカリン材のフローリングを使用した物件。「今回のイベントで用意した無垢材パネルは約12mm厚なのだが、この物件はやはり今回よりも重厚感のある響きがあった」とのことだった。
そのほか、同イベントでは同社が注目するオーディオ機器を紹介するというサブテーマもあり、この日はSOULNOTE製SACDプレーヤー「S-3」が登場。開発者の加藤氏も参加し、SOULNOTEの理念や開発秘話などがたっぷりと語られる一幕もあった。
(協力:アコースティックラボ)
その試聴会は、防音工事会社「アコースティックラボ」が主催する「第69回Acoustic Audio Forum」。オーディオファンの部屋はもちろん、プロのミュージシャンやエンジニアが使う音楽スタジオも手掛けるなど、“音楽が鳴り響く部屋”をつくるプロが、その豊富なノウハウをもとに部屋づくりについて解説するイベントだ。
会場は同社の防音ショールーム「蔵前ヴィレッジ」。同社では、オーディオ再生に適した部屋の条件として「縦/横/天井高という部屋の各辺の寸法比(低音の定在波対策)」「壁/床/天井の高剛性・高面密度(不要高調波輻射音対策)に留意すること」「そのうえで響きの長さを調整する」といったことがポイントだと説明。こうした点に沿って構築した部屋を、社名のAcoustic Labにちなんで「AL式オーディオルーム」と呼んでおり、蔵前ヴィレッジはその代表例と言える“音がいい部屋”だ。
「Acoustic Audio Forum」は毎回テーマを変えながら月一回ペースで定期的に開催されており、今回のテーマは「オーディオルームの内装材:無垢の木材の音は良いのか?」。当日はいつも以上に多くの参加者が詰めかけ、熱気あふれるイベントとなった。
■木材配置の有無での違いを実際に体験
さて、前述したように“音がいい部屋”をつくるポイントのひとつに「壁/床/天井の高剛性・高面密度」がある。壁/床/天井で反射する音の質が最終的な音質に大きく影響するからだ。
例えば、壁の内装材に使われる石膏ボードのような軽くて振動しやすい面材では、遮音性能が低く音が漏れやすいだけでなく振動しやすいため、その反射音に付帯歪音が乗って帰ってくる。面密度を上げることでこうした問題に対処できることに加え、低音もしっかり跳ね返すようになることでオーディオ的な音質への満足感も向上するという。
このように、材料の重さという観点からすると、レンガなどの素材に比べて木材は不利に思える。しかし一方で、アコースティックな楽器の多くが木材でつくられているように、“木の響き”は我々人間にとって大きな魅力を持っていることもまた事実だ。それでは、木材がオーディオ再生にどのような影響を与えるのか。当日は、無垢材のパネルを部屋に持ち込み、その有無による音質傾向の違いを聴き比べた。
音出しデモでは、部屋の前面にふだん設置している吸音パネルを無垢材パネルに交換。加えて、側面の壁にも無垢材パネルを立て掛けた状態で音楽を再生。記者は本イベントに毎回参加しているが、なるほどたしかにいつもとは響きが違って面白い。
そして、イベント後半にはさらに無垢材パネルを追加。ガラス張りになっている後方の壁にも無垢材パネルを配し、ガラスと木材の響きの違いが現れるかも体験できるようにしていた。
■木材を使った防音室づくりの実例紹介やSOULNOTE最新SACDプレーヤーのデモも
イベントでは、同社が施工した防音室の実例も紹介。木材を特徴的につかった部屋の例として、マンションでの施工例と戸建ての施工例がそれぞれ紹介された。
マンションでの施工は元々は別々だった2部屋を1部屋の防音オーディオルームとして工事したという例で、部屋全体を木材で囲んだつくり。「完成直後のタイミングに訪問し、スピーカーもまだ新品でエージングが進んでいなかったこともあってまだそれほど木材の響きを感じることはなかったが、今後徐々に特徴が出てくるだろう」という。
そして戸建てのほうは38mm厚という、一般的なものよりかなり厚い木材の壁やカリン材のフローリングを使用した物件。「今回のイベントで用意した無垢材パネルは約12mm厚なのだが、この物件はやはり今回よりも重厚感のある響きがあった」とのことだった。
そのほか、同イベントでは同社が注目するオーディオ機器を紹介するというサブテーマもあり、この日はSOULNOTE製SACDプレーヤー「S-3」が登場。開発者の加藤氏も参加し、SOULNOTEの理念や開発秘話などがたっぷりと語られる一幕もあった。
(協力:アコースティックラボ)