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今年の秋には“収穫祭”か

次の「HomePod」はどうなる? WWDCの発表内容から予想する

公開日 2021/06/15 06:40 山本 敦
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新規格のMatter始動。各社のスマートデバイスがつながる

WWDCの基調講演では、アップルのほか、グーグルやアマゾン、ファーウェイにSmartThingsなど大手IT企業が参加するConnectivity Standards Alliance(CSA/旧 Zigbee Alliance)が策定したスマートホームIoTの新しい共通通信プロトコル「Matter(マター)」についても言及された。アップルでは今年後半にMatterへ対応し、HomeKitと連携する製品が発売されると見込んでいる。

CSAが策定したスマートホームのための共通プロトコル「Matter」が始動。HomeKitも乗り入れる

CSAに参加するグーグルとアマゾンは、ユーザーが家庭に設置したスマートホームIoTデバイスを音声操作し、動作状況をディスプレイに可視化できる複数のスマートディスプレイを発売している。グーグルが直近に日本でも発売した第2世代のスマートディスプレイ「Google Nest Hub」も、アップデートでMatterをサポートするようだ。

筆者もGoogle Nest Hubを自宅で使っているが、Googleアシスタントに対応するスマート照明などは画面のタッチ操作でコントロールできるので、寝室の枕元に設置するとかなり便利だ。

筆者も自宅で第2世代のGoogle Nest Hubを使っている。ベッドサイドに設置すると、眠る直前に立ち上がらずに照明器具のタッチ操作でできるのでとても便利だ

Apple Watchの「ホーム」アプリ強化も朗報だが、やはり本命は “あの製品”

アップルも、Apple Watch向けの新しいwatchOS 8から家庭のスマートIoT機器を快適に操作できるよう「ホーム」アプリを強化する。Apple Watchは言わずと知れた人気スマートウォッチで、この分野ではグーグルやアマゾンの追随を許さない。だが、ベッドに入る時にも身に着けているユーザーは数が限られるだろう。一方でグーグルとアマゾンには、Matterに対応するアクセサリーを、画面のタッチ操作で、家族みんなでコントロールできるスマートディスプレイがある。アップルはこれ以上後れを取るわけにいかない。

watchOS 8でApple WatchからHomeアプリが便利に使えるようになることは大きい。ただし、家の中ではApple Watchを外しているというユーザーも多いかもしれない

WWDCの基調講演では、HomePod miniが、秋に予定するソフトウェアアップデートでApple Musicのロスレスオーディオに対応することも発表された。Apple TV 4Kに接続し、Apple Musicのドルビーアトモスによる空間オーディオが楽しめる「HomePod」が生産を完了しているため、これに変わる新しいHomePodもほしい。

筆者の予想を総括すると、今年の秋には「空間オーディオ」と「ロスレスオーディオ」の両方をサポートする、“HomePodシリーズのスマートディスプレイ”が発売されると思う。新たに空間オーディオに対応した、FaceTimeによるビデオ通話も行えたら、コミュニケーションツールとしても大変に魅力的だ。できればアップルの製品と肩を並べるSiri搭載スマートオーディオが外部パートナーからも発表され、「秋の収穫祭」が派手に催されることを楽しみにしたい。

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