ミヤザキタケルの気軽にホームシネマ<番外編>
夏の暑さを吹き飛ばす!すぐ観られて“スカッとする”アクション映画はコレ!
『ポリス・ストーリー 香港国際警察』(1985年・香港)
(配信:Amazon Prime Video / Hulu / U-NEXT)
■あらすじ
御年69歳、アジアのみならずハリウッドでも活躍するアクション映画界のレジェンド、ジャッキー・チェン。そんな彼がまだ30代前半、鍛え上げられた肉体と若さを武器に、とんでもないアクションシーンに果敢に挑む姿を拝むことができる本作。劇中における演出などが正直古臭く、現代の感覚で目にすると違和感が生じる場面も多々あるが、それらを補って余りあるジャッキーの超絶アクションが度肝を抜き、一周回って“ダサかっこいい”領域へと突入。
また、はじめにアクションシーンがアイデアとしてあり、物語は後付けの形で作られている本作だが、耐え難い理不尽や悪がのさばる状況に真っ向から挑み勝利していくチェンの姿は、ジャッキーの身体を張ったアクションシーンも相まって、きっとあなたの胸を強く打つことだろう。撮影風景やNGシーンが流れるジャッキー映画恒例のエンドロールと、情熱的な主題歌「英雄故事」(歌っているのはジャッキー・チェン)もイイ味を出しています♪
『エージェント・ウルトラ』(2015年・アメリカ)
(配信:Hulu / U-NEXT)
■あらすじ
CIAが極秘裏に行っていたとされる洗脳実験「MKウルトラ計画」を題材にしたアクションラブコメディ。田舎町のコンビニで働くマイク(ジェシー・アイゼンバーグ)は、恋人のフィービー(クリステン・スチュワート)にプロポーズしようとするもタイミングを逃してばかり。そんなある日、コンビニに訪れた女性にある言葉を告げられたマイクは、突如現れた殺し屋に襲われるも、身体が勝手に反応し容易く撃退してしまう。次々と刺客が現れる中、フィービーがさらわれてしまい…。
〜さえないコンビニ店員が、実は最強のCIAエージェント?!〜
一見さえない人物が、実はとんでもなくヤバいやつだった!という、映画において一種のお約束と言っても過言ではないパターンの作品に該当する本作。殺し屋や元軍人など、作品によってその素性はさまざまであるが、本作の面白いところは、マイク自身が自らの素性を認識していないところにある。
『ボーン』シリーズのジェイソン・ボーンも同様のケースではあるものの、あちらと違ってこちらはコメディ寄りのアクション映画。ド田舎を舞台に繰り広げられる戦闘シーンにおいては、スプーンやカップラーメンなど、その辺にある日常的なアイテムを駆使して戦うことに。徐々に明かされていくマイクの秘密、迫り来る敵の正体、そして、フィービーへのプロポーズの行方と、サクッと見られる上映時間(96分)の中に見どころがたっぷり詰め込められている作品です。
『キングスマン』(2014年・アメリカ)
(配信:Disney+)
■あらすじ
『キック・アス』のマシュー・ヴォーン監督×マーク・ミラー原作によるスパイアクション。ロンドンにある高級テーラー店「キングスマン」。その実態は、どの政府にも属さない国際諜報機関であり、人知れず世界の平和を守っている。“ガラハッド”のコードネームを持つ諜報員・ハリー(コリン・ファース)は、かつて命と引き換えに自分を救ってくれた仲間の息子・エグジー(タロン・エガートン)をキングスマンの新人候補としてスカウトする。
時を同じくして、人類抹殺計画を企てるIT富豪のヴァレンタイン(サミュエル・L・ジャクソン)が行動を開始。過酷な訓練に耐え、キングスマンを目指すエグジーであったが…。
〜新感覚のスタイリッシュスパイアクション!礼節が人を作る〜
ジェームズ・ボンド、イーサン・ハント、ジェイソン・ボーンなど、映画史においてその名が広く知れ渡るレジェンド級のスパイたちが存在するが、本作に登場するハリーとエグジーもまた、彼らに次ぐ名高いスパイとして多くの映画好きたちの心に刻まれているのではないだろうか。
アーサー王と円卓の騎士たちの名を冠したコードネーム、オーダーメイドのスーツを身にまとい気丈に戦う姿、傘型の銃・ライター型の手榴弾・5万ボルトの電流が流れる指輪などの武装類と、その魅力はさまざまあるが、「礼節が人を作る」と語るハリーの言葉にすべてが凝縮されていると言っても過言ではない。そして、それはキングスマンにとって大切な言葉であると同時に、この現実を生きる私たちにとっても価値ある言葉であることが、ハリーの言動から伝わってくるに違いない。
また、敵であるヴァレンタインも目を引く人物であり、その思想に関しても一概に非難できない要素がはらんでいる。地球の環境問題を考える彼は、(やり方はともあれ)人類の数を減らすという決断を下す。奇しくも『アベンジャーズ』シリーズにおいてサノスが出した答えと同じであり、あちらではニック・フューリーとしてサノスと敵対していたサミュエル・L・ジャクソンがヴァレンタインを演じているのが面白い…。
と、本作における真面目な部分にばかり焦点を当てて紹介していますが、『キック・アス』を彷彿とさせる容赦のないアクションシーンに、思わず笑わずにはいられない終盤のとあるシーンを目にすれば、きっとスカッとしてしまうはず。本作が楽しめたという方は、続編となる『キングスマン:ゴールデン・サークル』、キングスマンの誕生を描いた前日譚『キングスマン:ファースト・エージェント』も併せてご覧ください。
いかがだったでしょうか? 今回は6作品のアクション映画を紹介させていただきましたが、その内5作品が、見放題配信作品数26万本のラインナップを揃えるU-NEXTで配信されています。U-NEXTでは、初登録のユーザーへ向けて31日間、月額利用料が無料のキャンペーンを実施していますので、夏休みを利用して、紹介した作品以外にも様々な名作に触れてみるのもオススメです!
夏の暑さを吹き飛ばしてくれるのはエアコンやプールや海ですが、気持ちの面で夏の暑さやモヤモヤを吹き飛ばしてくれるであろう6本のアクション映画とともに、最高の夏をお過ごしください。
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(C)2020「初恋」製作委員会
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ミヤザキタケル 1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 WOWOW・宝島社sweet・DOKUSOマガジンでの連載のほか、ラジオ・配信番組・雑誌などで映画を紹介。イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30人のシネマコンシェルジュ」など幅広く活動中。 |