【第138回】ミヤザキタケルの気軽にホームシネマ
吉高由里子× 横浜流星!韓国映画をリメイクした感涙の純愛ラブストーリー
サブスクで映画を観ることが当たり前となりつつある昨今、その豊富な作品数故に、一体何を観たら良いのか分からない。そんな風に感じたことが、あなたにもありませんか。本コラムでは、映画アドバイザーとして活躍するミヤザキタケルが水先案内人となり、選りすぐりの一本をあなたにお届け。今回は2020年公開の『きみの瞳(め)が問いかけている』をご紹介します!
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『きみの瞳が問いかけている』(2020年・日本)
(配信:Amazon Prime Video / Netflix / U-NEXT )
チャップリンの『街の灯』をモチーフにした韓国映画『ただ君だけ』を、『ソラニン』『僕等がいた』『思い、思われ、ふり、ふられ』などの作品で知られる三木孝浩監督のメガホンでリメイクしたラブストーリー。不慮の事故で家族と視力を失った明香里(吉高由里子)と、過去に罪を犯して格闘家の道を諦めた塁(横浜流星)。小さな勘違いから出会った2人は徐々に惹かれ合いささやかな幸福を築いていくのだが、明香里のある過去に自分が関与していたことを知った塁はある決断を下すのだった……。
恋愛・盲目・格闘技・裏社会など、本来ひとつだけでもお腹いっぱいになってしまう要素を4つも扱い、ともすれば非現実的だとツッコミたくなってしまう場面もちらほらある本作。だが、それらを補って余りある吉高由里子と横浜流星の光る演技にご注目!盲目の明香里を愛嬌たっぷりに演じる吉高の見事な役作りは、実際に視力を失った人が送る生活や苦労を垣間見させてくれる。極真空手の世界大会で優勝経験を持つ横浜は、本作のためにキックボクシングのトレーニングと10kgの増量を果たし、閉ざしていた心を徐々に開いていく塁の繊細な心模様を見事に演じ切っている。
そうして生み出されるリアリティや、『街の灯』を現代日本に置き換えた2人の男女の純愛には、細かなことなど帳消しにできてしまうだけの圧倒的な力が備わっている。また、目が見えないからこそ本質的なコミュニケーションへと至る2人の姿、己の過去と向き合いより良き未来を模索する姿は、多くの気付きをもたらしてくれることだろう。あらゆる逆境に阻まれながらも愛を育んでいく男女の恋模様、ぜひお楽しみください♪
(C)2020 「きみの瞳が問いかけている」製作委員会 (C)2020 Gaga Corporation / AMUSE Inc. / Lawson Entertainment, Inc.
※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。
『きみの瞳が問いかけている』(2020年・日本)
(配信:Amazon Prime Video / Netflix / U-NEXT )
チャップリンの『街の灯』をモチーフにした韓国映画『ただ君だけ』を、『ソラニン』『僕等がいた』『思い、思われ、ふり、ふられ』などの作品で知られる三木孝浩監督のメガホンでリメイクしたラブストーリー。不慮の事故で家族と視力を失った明香里(吉高由里子)と、過去に罪を犯して格闘家の道を諦めた塁(横浜流星)。小さな勘違いから出会った2人は徐々に惹かれ合いささやかな幸福を築いていくのだが、明香里のある過去に自分が関与していたことを知った塁はある決断を下すのだった……。
恋愛・盲目・格闘技・裏社会など、本来ひとつだけでもお腹いっぱいになってしまう要素を4つも扱い、ともすれば非現実的だとツッコミたくなってしまう場面もちらほらある本作。だが、それらを補って余りある吉高由里子と横浜流星の光る演技にご注目!盲目の明香里を愛嬌たっぷりに演じる吉高の見事な役作りは、実際に視力を失った人が送る生活や苦労を垣間見させてくれる。極真空手の世界大会で優勝経験を持つ横浜は、本作のためにキックボクシングのトレーニングと10kgの増量を果たし、閉ざしていた心を徐々に開いていく塁の繊細な心模様を見事に演じ切っている。
そうして生み出されるリアリティや、『街の灯』を現代日本に置き換えた2人の男女の純愛には、細かなことなど帳消しにできてしまうだけの圧倒的な力が備わっている。また、目が見えないからこそ本質的なコミュニケーションへと至る2人の姿、己の過去と向き合いより良き未来を模索する姿は、多くの気付きをもたらしてくれることだろう。あらゆる逆境に阻まれながらも愛を育んでいく男女の恋模様、ぜひお楽しみください♪
(C)2020 「きみの瞳が問いかけている」製作委員会 (C)2020 Gaga Corporation / AMUSE Inc. / Lawson Entertainment, Inc.
※本稿記載の配信サービスは執筆時点のものになります。
ミヤザキタケル 1986年生まれ、長野県出身。2015年より「映画アドバイザー」として活動を始める。 WOWOW・宝島社sweet・DOKUSOマガジンでの連載のほか、ラジオ・配信番組・雑誌などで映画を紹介。イベント登壇、MC、映画祭審査員、BRUTUS「30人のシネマコンシェルジュ」など幅広く活動中。 |