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公開日 2020/01/08 10:51

<CES>ソニー独自の立体音響「360 Reality Audio」いよいよ商品化へ。開発陣に聞く現状と今後

家や街だけでなくクルマにも
山本 敦
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ちょうど1年前、2019年のCESで、ソニーは独自のオブジェクトベースによる立体音響技術「360 Reality Audio」を発表した。そして今年。「CES 2020」のソニーブースには、近いうちに商品化が期待できそうな一体型ワイヤレススピーカーや、スリムなサウンドバーを中心としたホームシアターサラウンドシステムなどの試作機が並んでいた。CES会場で、ソニー担当者に360 Reality Audioの展望を聞いた。

ソニーホームエンタテインメント&サウンドプロダクツ(株)で360 Reality Audioのプロジェクト全般に携わる岡崎真治氏、一体型ワイヤレススピーカーを担当する河合哲郎氏、サラウンドシステムを担当する岡田知佳子氏、そしてオートモーティブ向けビジネス部門の佐々木信氏にお話を伺った。ホームオーディオ製品のデモを体験したファーストインプレッションも報告したい。

2020年のCESでもソニーの立体音響技術「360 Reality Audio」がハイライトされた

取材に協力いただいたソニーホームエンタテインメント&サウンドプロダクツ(株)の河合氏、岡田氏、岡崎氏、佐々木氏(写真左から)

2019年登場、秋に商用配信を開始した360 Reality Audio

まず360 Reality Audioとは何か、かんたんに振り返っておこう。360 Reality Audioとは、360度全天球空間に広がるオブジェクトベースのサラウンド音声を、ホームオーディオやスマホなどのモバイル端末、そして車内空間でも、あふれる臨場感で楽しめるよう、ソニーが独自に開発した音楽再生技術だ。

専用のプロダクションツール「アーキテクト」により、非可逆の圧縮方式であるMPEG-H 3D Audioでエンコードした音源が製作される。音源に配置できるオブジェクトの数は最大24(以下16/10)で、音源制作者やプラットフォーム事業者がこれを選択できる。選んだオブジェクトの数に応じて配信ビットレートも変わり、最大約1.5Mbpsから最小は約640kbpsとなる。

日本国内では、昨年12月にAmazon MusicがHDプレミアムサービスの配信サービス上で「3Dミュージック」音源を配信開始。360 Reality Audio対応作品が、アマゾンAlexa最上位機「Echo Studio」で楽しめるようになった。

北米など海外では、Amazon MusicのほかにもTIDALやDeezer、nugs.netが2019年秋から360 Reality Audio音源を配信し始めている。そしてEcho Studioだけでなく、スマホと一般的なヘッドホン・イヤホンによる組み合わせで楽しめるサービスも開始されている。筆者もこれを、2019年9月にベルリンで開催された「IFA2019」のソニーブースで体験している。

会場ではソニーのヘッドホンによるキャリブレーションサービスを含むリスニングを体験できた

ぐんと小さくなった一体型ワイヤレススピーカー

そして年が改まり、2020年のCESでソニーが出展した360 Reality Audio対応の試作機。一体どのようなものなのか、現時点で取材できたことを余さずお伝えしたいと思う。

CES2020会場に設けられた360 Reality Audioの体験展示エリア

北米ではAmazon Musicのほか、TIDAL、nugs.net、Deezerが360 Reality Audioの配信サービスをローンチしている

なお今回展示された一体型ワイヤレススピーカーとサラウンドシステムは、ともに型番や製品名、スペックなどが公開されておらず、商品化の予定も明らかにされなかった。ただ、どちらの製品も、音・デザインともに、完成形に近いところまで磨き上げられているように筆者は感じた。

次ページ1年前の試作機よりコンパクトに。音質もさらに向上

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