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公開日 2014/09/12 20:33

クリプトン、ハイレゾ対応で密閉型のハイコストパフォーマンススピーカー「KX-1」

リングトゥイーター搭載で50kHzの再生にも対応
ファイル・ウェブ編集部 小澤貴信
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クリプトンは、同社ピュアオーディオ・スピーカーのエントリーモデルとなる2ウェイ密閉型スピーカーシステム「KX-1」を10月上旬に発売する。価格は250,000円(ペア/税抜)。

「KS-1」

同社製スピーカースタンド「SD-1」との組み合わせ

スピーカーシステム事業に参入して10年が経つ同社が、ハイレゾ音源の高音質再生を目指して開発したエントリーモデル。「KX-3P II」など“KX-3シリーズ”で培った2ウェイ密閉型のノウハウと、KX-1000Pで開発した超高域までカバーするトゥイーターの技術を融合。新開発のユニットや磁気回路を採用する。

本日開催された発表会では、本機の開発を担当したクリプトンの渡邉 勝氏が登場。その詳細について説明してくれた。

本機の開発を担当したクリプトンの渡邉 勝氏

トゥイーターには、新開発の砲弾型イコライザー付ピュアシルク35mmリングダイアフラム・トゥイーターを採用。透明感を高めるとともに、50kHzまでの高域再生を実現した。ウーファーは170mm径で、クルトミューラー製のコーン紙を使用。低域共振周波数を35Hzとし、伸びやかな低域を実現した。ボイスコイルはエッジワイズのロングトラベルボイスコイルを採用し、低域のリニアリティも改善している。

新開発の砲弾型イコライザー付ピュアシルク35mmリングダイアフラム・トゥイーター

ウーファーには上位機同様にクルトミューラー製コーンを用いた

渡邉氏はハイレゾ音源再生におけるリングダイアフラム・トゥイーターの優位性に触れ、「通常のドームトゥイーターは逆共振が起こる関係で、40kHzを再生することはまず不可能と言えます。リングトゥイーターは厳密に言うとメカニカル2ウェイになっており、再生する帯域が高くなるにつれて、中心部しか可動しません。この方式では、問題なく40kHzを超える高域再生が可能です。リボントゥイーターとなると話は別ですが、ダイナミック型の方式で考えるならば、超高域再生はリングトゥイーターがベストといえるでしょう」とコメントしていた。

なお、本機は同社のスピーカーシステム「KX-5」(関連ニュース)と同じ筐体サイズで、KX-5と同様のリングトゥイーターを搭載する。ウーファーもKX-5と同様に、170mm径のクルトミューラー製コーンを採用している。しかし、KX-5は50万円であるのに対して、KX-1は25万円。このコストダウンを実現した理由は、KX-5がアルニコ・マグネットを採用しているのに対して、KX-1はスピーカーとしては一般的なフェライト・マグネットを使用していることが大きいとのことだ。

写真左手前が「KX-5」、右奥が「KX-1」だ

また渡邉氏は、ハイレゾ音源の再生では、超高域の再現に加え、24bit化による広ダイナミックレンジの再現が重要とコメント。同社がこだわる密閉型という型式が、ハイレゾ音源のダイナミックレンジ再現に強みを持っていると説明した。

「バスレフ型では位相反転が起こるため、低域に必ず制動できない領域があります。結果、低域再生においていわゆる“磁気外れ”が起こってしまうので、低域のダイナミックレンジがまず確保できません。私はハイレゾ時代にしっかりとした低域を出すためには、スピーカーは密閉型を採用するべきだと思います」(渡邉氏)。

KX-1の試聴デモの様子

エンクロージャーは、音質と美しさの両方を考慮して、表面にはモアビ付き板を採用しポリエステル材塗装仕上げとした。裏板には針葉樹系の高密度18mm厚パーチクルボードとMDFを用い、高い剛性を備える密閉型エンクロージャーを実現。不要振動を抑えたことで振動減衰特性を高め、抜けが良く響きの美しいサウンドを実現した。

デバイディング・ネットワークには、抵抗値の低い直径1.2mmの空芯コイルや、ケース入りのピッチ材で振動を抑えた低損失メタライズドフィルムコンデンサーなどを採用。徹底的に歪みを抑えることにも注力している。

このネットワークにおいては、ウーファーとトゥイーターのインピーダンスをマッチングし、さらにクロスオーバー周波数を変更することで音質の見直しを図っている。全ての内部配線材には、ベルデン製スピーカーケーブルを採用。さらに各素子間の結線はハンダフリーのかしめ方式とした。また、ネットワークに用いられた各パーツは試聴を繰り返した上で厳選された。なお、本機ではスピーカーターミナルはシングルワイヤを採用している。

端子はシングルワイヤを採用

特に本機のような密閉型スピーカーにおいては「ピュアで奥深い低音は、最適低域制動(Qo)特性により決まる」という思想のもと、吸音材も厳選。天然ウール素材の低密度フェルトを吸音材に用いて制動特性を調整している。

定格入力は50W、最大入力は150W。出力音圧レベルは88dB/Wm、インピーダンスは6Ω、クロスオーバー周波数は3,500Hz、再生帯域は40Hz〜50,000Hz。外形寸法は224W×380H×319Dmm、質量は8.2kg。

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製品スペックを見る
  • ジャンルスピーカーシステム
  • ブランドKRIPTON
  • 型番KX-1
  • 発売日2014年10月上旬
  • 価格¥250,000(税抜)
【SPEC】●型式:2ウェイ密閉型 ●使用ユニット:砲弾型イコライザー付ピュアシルク35mmリングダイアフラム・トゥイーター、170mmクルトミューラー製コーンウーファー ●定格入力:50W ●最大入力:150W ●出力音圧レベル:88dB/Wm ●インピーダンス:6Ω ●クロスオーバー周波数:3,500Hz ●再生帯域:40Hz〜50,000Hz ●外形寸法:224W×380H×319Dmm ●質量:8.2kg
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