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公開日 2015/03/18 13:56

LINN、低域補正機能「オプティマイゼーション」にDS/DSM全機種が対応 - 補正項目も強化

調整項目を増やしさらに正確な補正が可能
編集部:小澤貴信
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LINNは、同社EXAKTシステムの音質補正機能「オプティマイゼーション」の大幅なアップデートを本日17日に実施。新たに「スペース・オプティマイゼーション」機能として提供する。さらにEXAKTシステムに加えて、ネットワークプレーヤー「DS」および「DSM」の全ラインナップで本機能が使用できるようになった。

スペース・オプティマイゼーションのスタート画面

オプティマイゼーションは、部屋のサイズやスピーカーの位置、リスニングポジションを入力することで、低域の歪みを低減する機能。これまではスピーカーまでデジタル伝送を行うEXAXTシステム(関連ニュース)に採用されていた。DSおよびDSMの全機種(過去モデル含む)については、ファームウェアを最新のものにすることでFPGAにプログラムが書き込まれ、スペース・オプティマイゼーションが使用が可能となる。

KLIMAX DSをはじめ、これまでに登場したDS/DSM全機種が「スペース・オプティマイゼーション」に対応する

オプティマイゼーションの補正項目など内容も強化。従来のオプティマイゼーションでは、試聴環境の9つの距離を測定し入力することで、その部屋の低域(80Hz以下)に対して補正を行っていた。これが新ソフトウェアでは、新たに「スピーカーの設置位置の高さの入力」「四方の壁の構造」「床・天井の構造」「窓・ドアの有無」を選択することができ、さらに正確な低域補正が可能となる。加えて、スペース・オプティマイゼーションの設定を行うKonfigもアップデートされ、設定内容を示すグラフィックも変更された。

EXAKTによるスピーカーシステム「EXAKT AKUDORIK」

また、EXAKTシステムにおいてはこのスペース・オプティマイゼーションと共に、「スペース・オプティマイゼーション・プラス」も搭載される。EXAKTシステムがドライブユニットの個体差補正を行っていることも活かされ、さらに正確な音質の最適化・補正が可能になる。

「スペース・オプティマイゼーション」を利用するためには、設定を行う「Konfig」に組み合わせるスピーカーの補正値が用意されている必要がある。他社製のスピーカーの補正値も用意されているとのことで、現時点ではLINN製スピーカーに加えて、後述するB&W「802 Diamond」などの補正値が用意されているという。

Konfigの設定画面も進化した

今回のアップデートにより、例えば「第一世代のMAJIK DSに他社製のセパレートアンプと802 Diamondを組み合わせている」というようなユーザーでも、スペース・オプティマイズ機能を用いることができるようになる。今後、対応スピーカーが増えることを期待したい。

■EXAKTBOXがB&W「802 Diamond」に対応

また、EXAXTシステムによるデジタルクロスオーバー「EXAKTBOX」(関連ニュース)が、B&W「802 Diamond」に対応。EXAKTBOXによって振幅、位相による歪みを除去し、ドライブユニットの個体差を修正、スペース・オプティマイゼーションによる最適化を行っての再生が可能となった。

B&W「802 Diamond」

EXAKTBOXが最初に対応した他社製スピーカーは同じくB&Wのオリジナルノーチラスで、802 Diamondは2機種目。オリジナルノーチラスはクロスオーバーを持たないマルチアンプ専用スピーカーなので、そのままEXAKTシステムを導入することができた。802 Diamondはクロスオーバー搭載モデルだが、スピーカー底部のベース部に収納されたパッシブ・クロスオーバーをマニュアルに従ってキャンセルし、同社が用意する3ウェイ・フルマルチ接続対応のアダプターを介することで、EXAKTBOXをデジタルクロスオーバーとして用いての再生が可能となる。

802 Diamondは3ウェイなので、AKURATE EXAKTBOXもしくはKLIMAX EXAKTBOX 1台により再生することが可能だが、「最高の音質を求める際には、KLIMAX EXAKTBOXを2台用いる」ことが推奨されている。なお、対応2機種目が802 Diamondになった理由については、対応希望モデルをLINN販売店に聞いたところ最も多かったのが本機だったためとのことだ。

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