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独特な概念の新製品の詳細が明らかに

全く新しい概念のオーディオシステム「EXAKT」とは? LINNギラード社長に聞く開発の背景

公開日 2013/12/03 10:27 ファイル・ウェブ編集部
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新たな概念のデジタル伝送ミュージックシステム「EXAKT(イグザクト)」を発表したLINN。本国よりギラード・ティーフェンブルン社長が来日し、EXAKTの特徴や同社のオーディオに対する思想を改めて語ってくれた。


■音源からどれだけ多くの情報を取り出せるかが重要

ギラード氏はEXAKTが誕生した背景として、LINNが「ソース・ファースト」「アクティブスピーカー」という2点を柱とした考え方を創業以来40年(2013年はLINN創立40周年にあたる)持ち続けているとコメント。

ギラード氏

「ソース・ファースト」とは、音の入口であるプレーヤーをまず重要視するということ。「どれだけアンプやスピーカーがよいものであったとしても読み取り損なった信号は戻ってきません」とし、ソースの重要性を強調し、「レコードの溝自体からどれだけ情報を取り込めるかということでLP12を開発したのです」と語る。

「LP12」の創立40周年記念モデルではウィスキーメーカーHighland Parkとコラボ

次に向かったのがスピーカーのパッシブクロスオーバーに対する問題だ。「この部分でノイズが発生して音楽的な要素が失われていたのではないかと考えました」とコメント。

「音楽信号をドライバーユニットにきちんと合わせ、それぞれのドライバーユニットにアンプをかけることによって、パッシブクロスオーバーのノイズをカットできると考えたのです」と、アクティブスピーカーに取り組むこととなった背景を説明し、「最近では『AKUBARIK』などアンプ一体型もラインナップしていますが、アクティブスピーカーを広げていきたいという想いは最初から変わっていません」と述べる。

DSについては「DSによって、(音源が録音された際のマスターである)元々の24bitの状態が個人の部屋で聴けるようになりました。それは革新的だったと思っています」とコメント。初代DSを発表してからの7年間で、KLIMAXからSNEAKYまで幅広いラインナップが増えたこと、2011年にはHDMIを搭載した「DSM」が登場したことなどを振り返った。

音楽信号の伝送経路イメージ図。赤い矢印が何らかの情報欠落が起こる伝送方法で青い矢印は情報量を保ったままの伝送を表している。CDではマスタリングの際にダウンサンプリングされ、再生のD/A変換でも情報の欠落が起こると説明

CDという器を介さないDSの登場によって情報欠落の可能性がある伝送経路を従来よりも短くすることに成功したとする

そしてギラード氏はEXAKTについて、「『ソース・ファースト』『アクティブ』『DSM』という要素をすべてひとつにした考え方が表現された製品」と紹介。「スピーカーがインテリジェントになって、色々なことを考えてやってくれます。今までDSが頑張っていた部分をスピーカーでやれるようになったのです」と言葉を続ける。

■音楽信号の伝送経路を可能な限り短くすることで高音質化を図った「EXAKT」

EXAKTでは、ヘッドユニットとなる「EXAKT DSM」とスピーカーとを、独自のデジタル伝送システム「EXAKT LINK」で接続して信号を伝送する。KLIMAX DSMではD/A変換をDSM側で行っていたが、EXAKT DSMではデジタルのままスピーカーまで信号を伝送し、スピーカーに内蔵された「EXAKT ENGINE」でデジタルプロセッシングを行う(音量調整などの処理もスピーカー側で行う)。

EXAKT

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