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公開日 2022/10/28 20:11

<TIAS>エソテリックが一挙3モデルを参考展示。新SACDプレーヤー、Grandiosoアンプが並ぶ

K-05XD/Grandioso C1X solo/Grandioso S1X
編集部:押野 由宇
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本日10月28日から10月30日にかけて、東京・有楽町の東京国際フォーラムにて、「2022東京インターナショナルオーディオショウ」が開催されている。本稿では、同イベントに出展するエソテリックブースの模様をレポートする。

エソテリックブースの様子。多くの来場者がサウンドに耳を傾けていた

エソテリックはこのイベントにあわせて、一挙に3モデルを参考出品として用意してきた。SACD/CDプレーヤー「K-05XD」、プリアンプ「Grandioso C1X solo」、ステレオパワーアンプ「Grandioso S1X」だ。

「K-05XD」

K-05XDは同社が展開するSACDプレーヤー「K-01」「K-03」に連なるKシリーズの中核モデル、「K-05」の第4世代機。Kシリーズのなかではエントリーに位置づけられるが、本機にあわせて調整されたトランスポートメカニズム「VRDS ATLAS」や、自社設計のOCXOクロックモジュール「Master Sound Discrete Clock」を搭載するなど、クオリティが追求されたモデルとなる。

Master Sound Discrete Clockは同社マスタークロックジェネレーター「Grandioso G1X」に採用されている技術で、従来の同社モデルでは、水晶発振器はメーカー品を仕入れていたが、昨今、メーカーが水晶発振器の小型化を進める中で、オーディオ的に納得のいくものが入手できなくなってきたという。そこで同社が自社開発に着手して生まれたのがMaster Sound Discrete Clockであり、この度プレーヤーに内蔵されることとなった。

「Master Sound Discrete Clock」の展示

本技術について、水晶発振器を専用に開発するメーカーに対しては自社にノウハウがないことは認めつつ、自社開発が進められることで音作りの純度が上がり、最終的な音質におけるメリットが勝ると同社担当者は説明する。

ほか、“XDエディション” として完全自社設計の64bit/512Fs ΔΣモジュレーターによる「Master Sound Discrete DAC」を搭載した。USB-DAC機能はDSD22.5MHz、アシンクロナス伝送に対応。PCM再生用デジタルフィルター選択、DSD再生用アナログFIRフィルター選択機能を搭載するほか、MQA-CD再生に対応するフルデコード回路も備える。

トランスポートメカニズム「VRDS-ATLAS」はK-05XD向けに調整されている

電源部はアナログ系、デジタル系を独立させた大容量トロイダルトランス×2、コントロール系EI×1の3トランス構成を採用。電流伝送強化型出力バッファー回路「ESOTERIC-HCLD」も投入されている。

Grandioso C1X soloはその名が示すとおり、本体と電源を分離した2シャーシ構成を採っていたプリアンプ「Grandioso C1X」を一体型にしたモデル。完全デュアル・モノブロック構成を一体型で実現し、オーディオ系大容量トロイダル×4、コントロール系EI×1の5トランスを投入しつつローノイズ化を徹底したという。

「Grandioso C1X solo」

0.1dBステップでの音量調整を最短距離で可能にする「ウルトラ・フィデリティー・アッテネーター・システム」などC1Xの一部仕様を踏襲。ディスクリートアンプモジュールには「IDMー01」を搭載し、独自の「ESOTERIC-QVCS」ボリュームコントロールシステムによりオーディオ信号の引き回しを排除する。

XLR出力2系統、ES-LINK Analog出力2系統を備え、マルチパワーアンプシステムの構築も可能となっている。

Grandioso S1Xは「Grandiso S1」の後継に位置づけられるモデルで、Grandiso S1がAB級だったのに対して、本機はA級アンプとなった。また回路設計に関しては、S1ではなくモノラルパワーアンプ「Grandiso M1X」をベースに設計されているという。

「Grandioso S1X」

2015年発売のS1以降、蓄積されていくノウハウによって常に見直しを図っていくなかで、M1Xの回路設計を取り入れるのが最善と判断されてのことと、担当者は説明する。電源部も見直され、10,000μF×6chというチャンネル独立の大容量Grandiosoカスタムブロックコンデンサー、5パラレルプッシュプル駆動の新設計ドライブステージなどを採用。50W/8Ω、100W/4Ωの出力を実現するため、ヒートシンクも大型化して放熱性能を高めている。

また新たに独自の電流伝送「ES-LINK Analog」に対応し、プリ/パワー間においてノイズが少なく、同一性の保たれた信号伝送を実現する。電源部は3トランス構成として、前段/ドライブ段/制御系で電源トランスを独立させている。純銅製バスバー、極太配線、最短パターン接続により、内部インピーダンスを大幅低減するとともに、各回路ブロックのオーディオ接続をバランス伝送としてローノイズ化を追求した。

上述のヒートシンクの大型化とあわせ、シャーシもM1Xサイズにまで拡大。このシャーシは剛性と柔軟性のバランスを徹底追及し、内部振動コントロールを最適化している。加えて、排熱効率と音の解放感を求め、セミフローティングトップパネルにはデュアルハニカムグリルを備えた。脚部はメカニカルストレスを軽減するという、特殊構造のピンポイントアイソレーションフットを採用している。

天面にデュアルハニカムグリルを備え、ヒートシンクと合わせて放熱性能を強化した

いずれのモデルも価格は未定とのことだが、年明けから春頃までにリリースしたいとのことだった。

ブースには同社初のターンテーブル「Grandioso T1」展示も

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