• ブランド
    特設サイト
公開日 2008/04/25 17:29

【更新】ビクター、国内テレビ事業を高付加価値路線にシフト

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
日本ビクター(株)は本日、2007年度決算を発表。その中で、国内テレビ事業の今後の経営方針について発表した。


国内の液晶テレビは「同質競争を避ける」ことを基本戦略とする
決算報告書では、「収益が悪化している液晶テレビ事業について、国内民生液晶テレビ事業の縮小」を行うと言及。販売台数は大きく減らすが、ビクターが自社開発した薄型テレビの開発、生産・販売そのものは継続し、販路をAV専門店、ビクター系列店、一部量販店などに絞り込む。国内向けテレビの生産はタイで行い、42/47V型など大型モデルを中心に、年間35,000台の販売を見込む。

GENESSAなど同社独自の高画質化技術などの開発は今後も継続。「価格競争ではない、付加価値のある製品を販売していく」(同社広報部)という。なお販売に際しては、テレビと同社AV製品とのセット販売なども積極的に推進していく考えだ。

事業を縮小する国内に対し、海外のテレビ事業は拡大をねらう。欧州向けのテレビを製造していたJVC Manufacturing U.K. Limitedの生産活動を終了し、複数のEMS企業に開発を委託することでコスト競争力を確保する。製品の設計自体はビクターで行う。なお、海外の液晶テレビは、超薄型モデルやiPod連携モデルを拡充する計画。2009年〜2010年には、超薄型モデルをさらに拡充する。

ディスプレイ事業の経営計画の考え方

ディスプレイ事業の具体的な改革施策

また、業務用の映像事業やD-ILAフロントプロジェクターなどにリソースを集中。D-LAプロジェクターは2009年以降、ハイコントラスト化や小型化を進め、民生用の4K2Kプロジェクターの開発計画も発表した。これらの施策により、ディスプレイ事業を2009年度に黒字化するという。

今後の映像事業のロードマップ

同社の2007年度決算は、連結売上高が約6,585億円と、前期比11%の減収となった。連結の営業利益は約33億円で営業黒字となったが、純利益は475億円の赤字を計上した。

AV危機を中心とした民生用機器部門でも見ても、連結売上高は4,695億円と、前期比14%減となった。同社によると、国内販売の減収は、DVDレコーダーの絞り込みに加え、主力のカムコーダーや液晶テレビ、オーディオがいずれも苦戦し、前期を下回ったことが主因という。海外市場では、米州で液晶テレビが堅調なほか、ヘッドホンなどAVアクセサリーが好調で伸張したが、一方、CRTテレビやD-ILAリアプロの減少などにより、前期を下回る結果となった。


新たな中期経営計画の重点テーマ
これらの状況を受け同社では、2009年までの新たな中期計画を策定。“構造改革の仕上げと継続”と“成長戦略の推進”の2つを柱として実行していく。同社が発表した今後の業績見通しでは、2008年度の売上高は5,950億円と10%程度減るが、その間に海外事業の強化や成長事業の具体化などを進め、2010年度に売上高6,110億円、営業利益200億円を目指す考えだ。

(Phile-web編集部)

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 ヤマダデンキ、「ブラックフライデー」セールを11/16より開始。ベスト電器、マツヤデンキでも開催
2 iPhone買い換え、手持ちモデルを手放す際に必ずやっておくべきこととは?
3 ケーブル接続の「バランス/アンバランス」ってつまり何?
4 「ハイエンドオーディオ&アクセサリーショウ」11月23日・24日開催。出展メーカーや連続試聴イベントの内容はコチラ!
5 <Inter BEE>ゼンハイザー、国内未発売製品を初お披露目/NHK、“自由に変形する”ディスプレイ/コルグ「Live Extreme」試聴デモ
6 THIEAUDIO「Origin」は低音好き垂涎!骨伝導搭載・クアッドハイブリッド構成のイヤホンを聴く
7 B&Wの人気シリーズ、トゥイーター・オン・トップ式ブックシェルフ3機種の魅力を探る
8 ビクター“nearphones”「HA-NP1T」速攻レビュー! イヤーカフ型ながら聴きイヤホンを女性ライターが使ってみた
9 MUSE HiFi、真空管搭載ポータブルDAC/AMP「M5 ULTRA」。ESS社と独自回路を共同開発
10 スピーカーの“原音再生”をデジタルフィルターで解決!テレビや車に搭載広がるEilex PRISMの秘密に迫る
11/15 10:43 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX