TI、0.67型4K DLPチップの技術説明会を開催。'16年春に出荷開始

日本テキサス・インスツルメンツ（TI）は、CES2016で発表した4K DLPデバイスについての説明会を開催した。

サイズは0.67インチ。400万枚の微小なDMD（デジタルマイクロミラーデバイス）を搭載する。個々のミラーは1秒間に9,000回以上のスイッチング動作を行い、1つのミラーが毎フレームごとに2つの画素を投射することで830万画素の投射を実現する。イメージ的には液晶デバイスの“画素ずらし”のようなものと言えるが、技術の詳細は非公開とのことだ。解像度は3,840×2,160に対応するという。

チップが0.67インチと小型化を実現したことも特徴。これは0.65インチの1080p DLPチップとほぼ同等のサイズであり、メーカーは手軽に4Kプロジェクターを作ることができるとしている。また、高いANSIコントラストを実現可能。本デバイスにより明るさは5,000ルーメン以上が実現できるとのことだ。

出荷開始は2016年春を予定。ホームシアター用プロジェクターや文教用プロジェクターなどへの搭載を予定しているという。CES 2016では、オプトマから4K DLPデバイスを搭載したプロジェクターが参考出展されていた（関連ニュース）。

説明会に登場したテキサス・インスツルメンツ・インコーポレーテッド DLP事業部 シニア・バイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャーのケント・ノバック氏は「DLPは新たなイノベーションを生むことができるデバイス。プロジェクターはもちろん、VRビューワーや、ARナビ用HUDといった車載向け、3Dプリンター、医療用検査機器など様々な機器に活用することができる」とアピール。8Kなど、さらなる高解像度に対応したデバイスの開発にも意欲を見せた。